標準語⇒方言

四国東南部の方言 逆引き辞典(標準語⇒方言)


[略称]土=土佐弁 新=新土佐弁 甲=甲浦弁 野=野根弁 宍=宍喰弁 山=山分言葉
        海=海部弁 阿=阿波弁 佐=佐喜浜 大=大阪弁 ゾイカイ弁 和=和歌山弁
        岬陽=室戸岬~甲浦地域 幡多郡 高知県中西部 徳島県 幼児語=幼児に使う
        等々、いずれも東洋町で使われるが、発生源や流入先などを推定したもの
        同=同義  逆=逆義  例=用例  接頭語・接尾語=始め終わりに付ける

  注・※印は東洋町独特か「高知県方言辞典」に記載のないもの

           あ
ああ痛い=あいた(例あいたいの!)
ああしろこうしろ=あーせェこーせェ
ああだこうだ=すーじゃーごぼじゃーゃ・すっぺたこっぺた・すっぱったこっぱった
              すっぺらこっぺら[海]
挨拶ことば=もの(例・玄関先でものを言う、道で合うてものもいわん)
愛想=あいそ(あいそなし=お構いもせず)(挨拶応対語)
間の日=はざ(例・土日は忙しいきにハザの日に来い)
あいつ=あいた・あいと・あと(男言葉)
あいつは=あいた・あいちゃ・あいとは[宍]・あたー・あとは
あいつもこいつも=あともことも(男言葉)
あいつ(やつ)=やと(例・いやなヤト=いやなやつ、ヤトラア=奴ら)
相手にする=とりあう
あいにくと=しゃんと
合の手または呼びかけ=~まー・~まア(例・着いたらマーよろしく言うちょいて)
あいのま=畳のサイズ:182×91㎝、田舎間(江戸間)と本間(京間)の中間
        (田舎間=176×88㎝、柱も含め180×90㎝、江戸間とも言う)
        (本間=190×95㎝、京間とも言う)
相孕み=あいはらみ、同一家の人と家畜が緒に妊娠する。[山]
合い間=あい・あいさ(仕事と仕事の間、隙間)
相棒=うまあい(好みや気性が会う、良いコンビ)[和にも]
青魚(青い魚種)=あおもん
アオダイショウ=やどーし・ねずみとり(家屋にも棲む大型の蛇の種類)
アオブダイ=ばんど・ばんどー(魚名)
あおべら(魚名)=あおべろ
仰向く=あおぬく・あおのく・あんぬく・あんのく[和にも]
仰向け=あんぬけ・あんのけ・あんのけた
仰向けにひっくりかえる=そいくる・そえくる・そいくりかやる
赤い六尺ふんどし=あかふん(子供が水泳に着用、サメ除けになると言われた)
赤魚(赤い魚種)=あかもの・あかもん
アカアマダイ(魚名)=あかびた[甲・県西部]
赤くなる=あこーなる
赤字・赤字になる=はいこみ・はいこむ
あがってしまう=まいあがる・まいやがる
アカテガニ(蟹の名)=あかべんけい(用水路から庭先にまで棲む)
垢だらけ=あかもぶれ
赤松=めんまつ(オンマツは黒松)
アカメガシワ=かしわ(植物名)この葉を皿代わりに盆墓のお備えを入れる
アカメモチ=そば、そばのきー(植物名)
明かり=あかし
あがりがまち=座敷の上がり口などの小さな縁(かまち)
上がり口=かまち(座敷の上がり口などの小さな縁・あがりがまち)
明るくなる=あこーなる
赤ん坊=ねねこ・やや・ややこ[高知・徳島・大・和・幼児語も]
アキグミ=しゃしゃぶ(河原や荒れ地に生える野生グミ・実は食用になる)
あきらめる=けつをわる
あきれかえる=あっぽろけ
あきれた・あきれる=おじた・おじる
あきれた(驚嘆語)=おっとろしゃー!・おっとろましゃの![野・佐]
悪行の報い=ばちくそ(「くそ」は接尾語)
悪質=へご(例・へごな事、へごな物、へごな奴)
悪童=わりことし・わりことしー(幼児語も)
悪名高い=しれふ(東洋町付近では女に使う)
あけび(植物名)=わけび・わけぶ・あけぶ・わけぶそ[佐]
                「もちわけび」は「ムベ」のこと
あげよう=やお[土]
あご=あぎ・あぎと・あぎっと・あげと[甲]・えげ
アコウダイ=めぬき・めぬけ(魚名)[佐]
飽きる、飽きがこない=たる、たらん
あく、あく汁=ぢけ
浅い竹籠=せとものかご(軽いものを運ぶ浅い竹籠、川へ洗濯物を持ち運ぶ等に使う)
浅木=あさぎ
あさぐもりはげがなく=朝に曇っておれば昼下がりに猛暑となる夏の季節ことば[甲]
あさってむく=関係ない方角(例・顔はアサッテ向いちゅー)
朝早く=あさいち・あさいき(あさいきは海)
麻袋・あさぶくろ=どんごろす(南京袋)
アサリ(貝名)=しよふき
足がすくむ=びびる
味がない=あじもしゃしゃらもない
味付けが不足=~のかどを通っちょらん(例・砂糖屋のカドを通っちょらん)
あしざま=あくさい(悪い結果が予想されること[海]は陰口や悪口にも使う)
明日=あいた・あひた・あひさ)
足元=した
足を広げる=はたかる
汗だく=あせにうく(汗に浮く、汗びっしょりになる)
畦の手入れ=あぜかき・あぜよせ(苗代の周囲を整える)
あせも=あせもん
あそこ=あしこ[甲~阿]・あこ[野~海]
あそこ=あこ・あっこ・あしこ
あそこの=あこな
与えられる=あたがる
愛宕神社=あたごンさん[甲・宍]
頭に商品を載せて魚などを行商する人=いただき・いただきさん[徳島県]
あちら=あっちゃ
あちらこちら=あっちゃこっちゃ
味がしつこすぎる=むつこい・むつくい
暖かい=ぬくい(当地では「ヌクイ」か「アツイ」かである)[和にも]
暖める・暖まる=ぬくめる・ぬくもる[和にも]
頭=どたま
頭が痛い=のーがいたい
頭が悪い=たらん(一人前でない)
アタマにくる、腹がたつ=とさかにくる
~あたり=~へん(例・なにヘンが聞きたい)[和にも]
暑いさなか=ひざか
扱いにくい=しぬくい[和にも](~ぬくい=~難い)
あっかんべー=べかこ[和にも]
あっさりと死んだ=こっとり死んだ・こっとりいった
あったでしょう=あっつろ[和にも]
あってはならない=あられん
あて=薪割りのアテ(木製の土台)、酒のアテ(肴)、航海のアテ(目印)
あてはずれ=すかたん[和にも]
あと・~の後=あげ
あとさし=一つの布団に2人が反対側から足を入れて寝ること
後始末をする~してやる=しりをふく
あとすざり=あとにしり[佐]
あとづけ=宴会のあと残り物で飲み直すこと
穴・うろ=うと・うど・うとっぽ
穴(ゴにアクセント)=あなご・あなごと・あなんこ・あなんご
あなた=おまはん[徳島県~大阪]おまん・おまさん・おまいさん
あなた=あこ[野~海]
あなたは=あかー・あかア(同・あこは)[野~海]
兄貴・年上の男の人=あに・あにー・あにやん・あんにゃん
あの=あん
あの程度=あればー
あのまま=あれなり
あばた=みっちゃ[和にも]
アバタやシミ=のべ(顔にできる軽いアバタやシミ)
暴れる=ばぶれ・ばぶれる
暴れ者=ばぶれもん・えらもん・ごんた[宍]・ごんたくれ[宍]
あぶない=おー・おオ・おーよ・おーぞね(幼児語)
危なっかしい=ひよひよする
油っこい=むつこい・むつくい
あふれる・あふれ出す=まかえる・まける
あべこべ=あちこち・あっちゃこっちゃ・あちゃこちゃ・ありゃこりゃ[和にも]
あべこべ=てれこ・へちこち・へちゃこちゃ
あほう(幼児語)=あっぽう[和にも]
海女=あま
甘えん坊=あまいた・あまえた
甘柿=きあがり(終盤に渋みが取れて甘柿に変わる品種)[和にも]
甘皮=しんぶりか(蜜柑の内皮)[甲]
アマゴ(魚名)=あめご
あまのじゃく=あまんじゃく(何事も反対する人)[宍]
アマノリを岩から掻き取る皿状の道具=かい・かい[野]・ささら
雨水でできるカビの斑点シミ=あまぐろ
雨もりが激しいこと=ざんざんぼり
あまるほどに=じょーぶに・じょーに(例・魚がじょーに獲れた)
網=たま(柄のついた網、魚をすくう網)
アミウツボ=ぶどーうつぼ(魚名)
網張りの食器棚=はいいらず
雨が降りそうな状態=あめがぶらさがる
あやふや=えーかげん・えいかげん・えかげ・えかげん[和にも]
あやまち=あいまち・ケガ・不祥事
鮎(魚名)=あい
鮎釣りの餌入れ=えれれん[野](えれ=えで=餌)
歩み(幼児語)=あいみ・あんみ(幼児語)
歩み板=あゆみ(船と陸の間にわたす、工事現場や建築現場にも使う)
洗い場=はしり(炊事の流し場)[和にも]
あらイヤだわ(女言葉)=あてーいや
荒耕し=あらおこし(耕土を荒く起こす、最初の耕運作業)
あらさがし=あらざらし(欠点を探す)
荒壁の下地=かべかき(荒壁の下地として竹を縦横に組んだもの)
荒くれ者=ガイな者・がいす
粗削りする=こつる(大工が材木を粗削りする)
あらせ=炭窯の正面扉の底辺部分の穴(炭焼き用語)
洗った・洗って=あろた・あろて
荒っぽい=あらくたい・すぼっこー・ぼっこー・ぼっこ・がいな・がえな[甲]
荒っぽい人(特に女性に使う)=がえす[甲]他地区はガイス
あらぼん=あらぼん(新盆、この一年間に死んだ人の盆)
アラメ=めー・めい(海草名・食用や肥料にする昆布)
あり余るほど=あえてくーばー・ほだくさん(ホは強調の接頭語)
ありあわせ=ありあい
ありがとう=あーとー(幼児語)
ありがとう=おーきに・おーけに(感謝)
ありがとうさん=おきによー・おっきに・おっきによー(感謝)[野]
ありつく・ありつかない=いつく・いつかん
アリマキ=あま(害虫のアリマキ)[甲]
ありましたよ=あったわえー[野]あったわよー[甲]あっとーさー[野]
ありますか=あんのん・あんのんけ[阿]
ありますよ=あるで・あるでよ[阿](徳島県はアルデナイデ)
歩いて川をザブザブと渡る=ぞぶる
あるだろう=あっつろ[和にも]・あらいな・あらいなア[甲・宍]
あるものか=あられん・あるかいな[海]
あるよ(強調語)=あらいじゃ・あらアの[甲・宍]あらいで
あれ!あれ?=おりよ!・おりょー!・おりよー!・おろっ!(疑問や感嘆の接頭語)
あれこれ(戸惑いぐずぐする)=いっしこまっしこ[佐]
あれこれ・雑多な=やたけた
あれこれ理由をつける=とりつけさでつけ
あれだけ・あれほど=あればー・あンだけ(例・アンダケ言うたに)[和も]
あれやこれや=やだいこだい[野]・ヤザイカザイ・えそらもそら・えぞらもぞら
      「ヤンダイカンダイ様」芸西村西分堀切西側の墓(イボ取りの神様)
合わせ着=あいのきもの、間着
あわてて粗相する=そそくる[新]
あわてて逃げる=こけにげる(コケは強調語)
あわて者=あわてこさい・あわてざい・あまてこ[甲]
あわてる=あどえる・あぶつく
あわび(貝の名)=あおび[野・甲・海・和]
泡を吹く=たっぱふく(例・疲れ切ってタッパフク)[甲]
暗記暗唱=そら
編んだよりがもどる=わらう
あんどくめ=みみな(学名アンドクメが当地方でミミナ、逆に学名ミミナがアンロク)
あんな・あのような=あげな・あんなン[和も]
あんなこと・あんなふう=あー・あア(例・あーはせざった)
あんなに=あない・あなげ(同・あなげな=あのような、あなげに=あのように)
あんばい=やんばい(例・いい塩梅)
庵守り、庵主=あんぼ

            い
言い争い=いーやい[和にも]
いい塩梅=えいあんばい(いい具合、いい調子)
いいえ=いーん・いイん(反対や拒絶の言葉)・んーん・んンん(返事、否定語)
いいえ・いいや(否定)=いんげ・いんげの・いんにゃ・うんにゃ
言いがかり=ごろ(例・ゴロをまく)
いい加減=いかげん・いーかげん・えかげ・えかげん・えーかげん・えいかげん[和にも]
いい加減(このあたりで)=たいがい・たいて・たいてエ・たいてい
いい加減(そこらあたり)=てやてや・とやとや[佐]
いい加減(だらしない)=ほーやく
いい加減な=やくざな・どーらくな[海]ドーラクは方々で使われる言葉
いい加減のところ=かなりはちぶ(例かなりはちぶにしちょけ)
言いたい放題=ゆいほーだい
言いたい放題に言う=いいたくる
言い出した者=いいだしっぺ
言いふらす=いいさがす
言いまくる=ゆいたくる
言いますか=いやア(例・あの人は何といやァ)
いいや=んーにゃ・んーにゃー(返事、否定語)
いいよ・はいよ(応諾語)=よっしゃ・よいしょ[新]・はいしょ
言う・結う=ゆー
言うけれど=ゆーけんど
言うのだが=ゆーねやが[宍]
家=かど(家を自他に区別)(例・かどがちがう)
家=く・~く・~んく(例・兄貴クへ行く、そこを曲がったクで待っちょれ)
家祈祷=やぎとー(神官を家に招いてお祓いしてもらうこと)
家の敷地、宅地=やとこ
家の周囲の敷石=むしいし・ひぼいし[海]カズライシ[土佐](犬走りのふちの石)
いじめる=やしめる・やしべる
イスズミの幼魚(魚名)=まめのかわ[甲]
イシガキダイ=ほしこーろ・ほしこーろー(魚名)[甲・室戸]
イシダイ=はすごーろ・はすごーろー(魚名)[県東部]
イシダタミガイ=ひすべ(貝)[甲]
石つき職人=てこまえ
いじめられる(ふざけ半分で)=ちゃちゃくられる
イスズミ=だいこくさん(魚名)[甲]
居座る=づくばる
急ぎ早く=へんしも(新)
磯の小さな入り江=たんぼ・たんぽ
磯の岩場の巻貝類=ばい(学名クボガイやクマノコガイなど)
板裏草履=やつおれ(戦前のふだん履き草履)
いたずら=わざ
いたずらっ子=わりことし・わりことしー(幼児語も)
1~3月生まれ=としぞー(数え年7歳で小学校に入る)
一膳飯=まくらめし(死者の枕元に供える箸をつき立てた一膳飯)
一族=い
一面に隙間もない状態=めせき(例・雑草がめせきに生えちょる)
一周忌の法事=むかいり・むかえり・むかわり
言ったきり=ゆーたごし
言っても=ゆーたて・ゆーたって・ゆーたてて[徳]・ゆーたち・ゆーたっち[新]
言ってやる・言い上げてやる=ゆーちゃる(徳島県ではユータル)
言っている=ゆいよる
~以外=~ほか
行かない(禁止)=いかん
行かなかった=いかざった・いかんかった
怒りがこみあげる=わいてくる・わく
錨代わりにする重り=ひかしもん(深海で海中に垂らして錨代わりにする重り)[宍]
いきあいにとりつかれる=いきあいに会う(突然の災厄)
行き合う=かちあう・こちあう
行き当たり=いきつき
行き当たる=つかす
勢い・力=せエ(例・セエだひて働け)[和にも]
いきがけ=いきしな・いきしだ(逆・いにしな・帰りしな)
行き帰り=いきしもどり
意気ごむ=いきる
行き詰め=つめ・づめ
行止まり・行詰まり=どんずまり・どんづまり・どんづめ(「ドン」は強調の接頭語)
行き詰まる=だんつむ
息詰まる=いきつむ・いきづむ(生活や事業がいき詰まる、生活が困窮きわまる)
息詰んでうめく=うどむ
いきなり=いながら・のっけ[和にも]
いきる人=いきりもん
息を詰めて下腹に力を入れる=いきむ・いきずむ(出産、放屁、放糞)
息を吹いて冷ます=ふーふーする(幼児語)
行くことができない=いきけにならん
行くようにならない=いきけにならん
いくさ・戦争=ゆくさ
育児・子育て=こやらい
胃ケイレン・胃痛=むねいた
いけないよ=いっか・いくか・いっかだー・いっけだー・いっけまー
生見=ゆくび・いくび(地名、東洋町生見・イをユ、ミをビと発音する)
幾ら=なんぼ・なんぼウ(金額、回数、個数)[大や和にも]
いけない・ダメだ=あかん・いかん・いかなー・いくか・いっか
          いくかえー、いくかだー、いくかまー、いくかのー
          いっかえー、いっかだー、いっかまー、いっかのー・いっけだー・いっけまー
いけない(禁止)=いかんちゃ(土や新では「チヤ」だが東洋町では「チャ」)
いけない=おー・おオ・おーよ・おーぞね(幼児語)
イサキの幼魚=しゃかんど(魚名)[甲]
石垣=きしかけ(家の周囲の石垣)
いしがきだい=こーろー(磯魚名)模様によりシマゴーローとホシコーローがある
石垣に使う石=くりいし
石段=がんぎし[佐]船着き場の石段を雁木という
意地が悪い=いじくそわるい
意地きたない=こいやしー・こいやらしい(軽蔑語)
いじくる・ほじくり出す=せせくる・せせる[和にも]・せつく・せっつく
いじめる=いちびる・いびる・しでる・せたげる
いじわる=こんじょわる[和にも]
居すわる=ずくばる・ずびすわる
いせえび=いそえび[甲]
いそいそしい=いそしい(こまめに動きまわる人)
急いで髪や衣服を整える=さでつけ
忙しい・せわしい=せからしー[海]
急がす・競争させる=せかす
磯釣り用の魚籠=いそかご
磯で採れる魚や貝類=いそもん
磯にすむ魚の総称=いそいお・いそいよ
居た=いた(例・どいた=どうした)
痛い傷や腫れ物(幼児語)=いたいた
痛い目(幼児語)=いたいた
いたずら・悪ふざけ=てんごー・てんごのかー
いたずらで手におえない者=ごんた・ごんたくれ[宍]
居ただろう=いつろ・いっつろー
いたち=とま・とまこ(動物名)
いたって小さい=こんまちこい・こんまるこい(丸いという意味ではない)
イタドリ=いたずり、山菜として利用する、虎杖(植物名)
イタドリ(成長したもの)=はいた(成長しすぎて葉が出る。もはや食用にできない)
板曳きノコギリ=おが(幅広い板曳きノコギリ)
1がさした2がさした~8(蜂)が刺した=幼児をあやす遊び
1月20日最後の正月行事の日=はつかしょーがつ
一膳飯=いちぜんめし(葬式の食事で茶碗1杯だけ食べる。平素は一膳飯を忌む)
一族=いっか・いっけ・いちげ
一族一党=とオ(例・名留川は王子トーと余家トーがある)
1対1=さし(例・さしむかい、さしで飲む)
一段落した=しもーた・しもオた(同・おいた)
一段落しませんか=しまいよ(別れの挨拶)
胃痛・胃ケイレン=むねいた
一日・いつぞや=いちんち・ひーとい
一日中=ひーいっぱい・ひがなひんどし・ひんどし・ひがないちんち[海]
一番=いっちゃん・いっち[佐]
一番なり=ういなり、最初に結実したもの
一面覆うばかり=ざおざおする(例・ざおざおするばー生えちょる)
市松人形=いちま(例・イチマがような可愛い子)[和にも]
いちりとらーらーらっきょくてしーしーしんがらもちゃきゃっきゃっきゃべつでホイ
      =子供の遊び歌
一連の炭焼き作業(炭焼き用語)=ひとかま(一連の炭焼き作業、一回でできた炭の量)
いつか(未来)=いつぞ・いつぞや
いっこうに=いつっちゃー
いっさい=ちゃっくり(例・バクチをちゃっくりやめた)
一昨日=きのーおとつい(昨日と一昨日の両日のことではない)
一昨年=おとどし
一昨夜=きのーのばん
いっしょ=いっこ・いっこくた
いっしょに=いっさんに・いっしょくたに[和にも]
いっせいに=いっさんに・いっしょくたに[和にも]
いっそのこと=いっそのかー
行った=いた(例・どいた=どうした)
いったい(疑問語)=いったいこったい・いったいぜんたい
行ったきり帰らない=いきぬける
いつだったか(過去)=いつぞ・いつぞや
行っただろう=いつろ・いっつろー
行って=いて(例・いてくる、いてこい)[和にも]
行っている=行きよる・いっきょる[甲・宍・海](例・どこいいっきょんでー)
言っている=いーよる・いいよる・いよる
行っているのか(疑問)=いっきょんのんぞい・いっきょんぞ[甲・宍・海]
行っているのだ=いっきょんのんぞい・いっきょんぞ[甲・宍・海]
言っているのに=いよんのに
行っているよ=いっちょら・いっちょる(徳島県ではイットラ、イットル)
行ってこい=いてこい・いてこいだー(挨拶言葉)[甲・宍・海]
行ってしまった=いっとー・いっとーえー[野]
言ってない・言わない=いえせん・いえへん
いつでも=いっつもかっつも・いつもかつも・しったり[海]
行ってるか=いっきょんのんか・いっきょんのんかい[甲・宍・海]
一斗桶・一斗を計る桶=とおけ・とオけ(馴らし棒をトカキと言う)
いっとき=ひといき
いっぱい=いーぱい・いーっぱい
いっぱいよけついぢゃる=御褒美として酒宴の時に一杯余分に酒をついでやる
一服・小休止=ちゃー・ちゃア
いつまでも=ねっから[宍]
いつも=びっしり[和にも]
いつも=いつっちゃー
一服する=おちゃ・ちゃー
いてつく=しびる・しびこーる
井戸替え・井戸さらえ=いどがえ(井戸の中に入ってきれいにする作業)
          年に1回夏場の井戸浚え、井戸の釣瓶縄も轆轤を使って新しく麻で編む。
          浅い井戸は釣瓶を使わず綱や竹竿で水を汲んだ、釣瓶や綱が井戸の中に
          落ちたときは麻縄の先に四本子の錨がついたカギで釣り上げた
井戸替え男=井戸の中に入ってフンドシ姿でイドガエ作業をする男性
いとこ=おいとー
いとこ同士の夫婦=いとこみょーと(親戚を増やさないための縁組)
従兄弟に近い縁戚=いとこはとこ
従兄弟より一回り外縁=いとこはん
いととり=二人向かいあって一方が両手に糸束を広げ一方がそれを糸巻きに巻き取る
糸取り女工=いととりじょこう(繭から絹糸をとる女工)
イトミミズ=あかこ(淡水魚の餌にする)[和にも]
いなあたま=後頭部が偏平な頭
いなかま=畳のサイズ:176×88㎝(柱も含め180×90㎝)江戸間とも言う
        (あいの間:182×91㎝、京間=本間:190×95㎝)
いながら=いなりくた・いなりくたり
稲架=はぜ・はで(田畑に設置して稲麦や野菜を乾燥する干しざお)
稲穂以外のクズ=かまだ・かまた・がまた(稲刈り時に混じった雑草類)[野・室]
稲を2日間乾燥=ふつかぼし(刈った稲を2日間天日乾燥させる(このあと脱穀する)
田舎者=やまにー・やまじん[海](海や街の事を知らない山の人)
        (例・れきゃーしょーのやまにーやのーし=彼は本当に世間知らずだな)
犬(幼児語)=こいこい・わんわん
犬の糞=いんのくそ
いぬもどしさるもどし=犬や猿を通さない峻険(野根と佐喜浜間の淀ケ磯にある地名)
                      同様な地名に真砂瀬と船津の間に「牛返し馬返し」がある
イノシシ猟の犬=ししいぬ(シシザキ=土佐犬、紀州犬、秋田犬など)
居場所がない=おるさきがない
衣服にくっつく草の実=しゃし[佐]
イボダイ(魚名)=ぼーぜ・バカ[野]
いぼにし=からし・にがにし(貝の名)岩場にすむ食用貝だが苦みもある
いまいましい=けたくそわりー・けったいくそわりー
今・ほんの今=いんま
今しがた・ほんの少し前=いまさっき
今言ったとおりに=いまゆーしに[甲・高知県中西部も]
今は・今では=いまりゃー
忌み明け=ひあき
忌み・忌みがかり=ゆみ・ゆみがかり(喪中のため祝事や神事を慎む)
忌みがかり=いみがかり・ゆみがかり(喪中のため祭事に出ない)
いも=軽蔑語(例・あいつはイモじゃ、イモ侍)
芋などを入れる目の荒い竹籠=いもぶりかご・ふりかご
藷の貯蔵庫=すまき・いもつぼ(床下に掘った藷の貯蔵庫、赤土で周囲を固める)
いやしい人=いやし(食い意地のはった人、食べ物を欲しがる人)[和にも]
いやしなべ=魚主体の煮物で鍋の中味をすっかり食べ尽くすこと[野]
いやだ・いやだもう=いやっちゃ・いやっちゃもー(驚嘆~拒絶)
いやだ=いやや・いやがえ・いやがよ[宍]・いややわれ[海]
いやだよ=いやべ・いやべー(拒絶・子供言葉)
卑しめる=やしめる・やしべる
いやらしい=ぎゃーらしイ[甲]
イライラする=ごーがにえる・ごオがにえる・くそごーがにえる(クソは強調の接頭語)
入り口=とのくち
いりやま=①狩猟に山へ入る、②山小屋に泊まりがけで山仕事や炭焼きをする
入木=ゆるぎ(室戸市入木=地名、イをユと発音)
入れ替える=うつす(甲の例・田ァへ下肥をうつしこったーした)
入れ替わり立ち替わり=いんぐりせんぐり・せんぐり・あいがわり[和にもある]
入れ食い=やりぐい・いれぐい(次から次へ立て続けに釣れること)
入れ身=いれみ=贈り物や貰い物を入れてきた器に心ばかりのお返しを入れて返す
色あい=いろったい
色気違い=いろき、変質者
いろばな=色花、墓に飾る菊などの花もの(墓には枝葉ものを飾るのが一般的)
囲炉裏=いるり・ゆるり・ゆろり(「イ」を「ユ」と発音する例)[和にも]
岩・大岩=ゆわ・いわごっとー・ゆわごっとー(ごつごつした岩)
祝い=ゆわい(「イ」を「ユ」と発音する例)
祝い事=よろこび
鰯の稚魚=しらす(土佐弁ではドロメだが、東洋町はシラスと言う)
      (シラス→チリメン→カチリ→カエリと生長する、ジャコはその総称)
鰯の稚魚=ちりめんじゃこ(ちりめん→かちり→かえり→こべら→ひらご→ほたれ)
鰯の稚魚=どろめ(生のままのイワシの稚魚、湯通しすればシラスになる)
鰯の群れ=きつき(大きな流木の下などの鰯の群れ)[宍]
言わない=いわせん・いわへん・ゆわん(例・ユータユワンで喧嘩になった)
言わないまま=いわんずく
岩海苔=あまのり(冬場の磯の岩海苔、または岩海苔を加工したもの)
岩海苔採りの仕事=あまのりかき・のりかき(当地では農家の冬場の仕事)
岩場の暖い溜り水=ひなたみず(水を張ったタライを日当りに出して自然に暖めた水)
言われん・言ってはいけない=ゆわれん
隠居=いんきょ
いんげん豆(野菜名)=ささぎ・ささげ
陰茎・男性器=なかあし
陰嚢=ふぐり(睾丸はキンタマ、陰茎はマラ)

          う
鵜(鳥名)=うゥ

うッ~=強調の接頭語(例・うっかぶす、うっかぶせる、うっかぶる、うっこかす、
        うっさく、うっしばく、うっしゃくる、うっそえる、うったたく、うっとばす、
        うっとぼけ、うっとろけ、うっぱしる)
うい地=うい(山間の川沿いの小平野、またはそこ集落。元は和歌山方言、地名として
        宇井・宇・上・井などに変化して、高知県徳島県の山間部にも多数ある)
ういろ=餅米に寒天を混ぜた羊羹ふうのもの[和にも]
うえしり=田畑の作物を植える部分、植えてある部分
飢える=かつえる・かつれる[和にも]
魚=いお・いよ(イウォとも発音する)・ゆお・いお
魚=びんび(幼児語)
魚が新鮮な状態=ぴちぴち
魚が釣り糸を引き込む(釣り用語)=まいこむ・まいこったーす[甲]
魚が跳ねる様子=びちくる
魚がよく釣れる状態=はえる
魚が群れている状態=はえる
魚つき保護林=くろみ
魚釣りの重り=びし(海ではビシンとも言う)
魚釣りの撒き餌=こまし・こませ
魚の塩漬け=しよびき・しよもん
魚の心臓=しりここ・こころ(大きな魚の心臓)[甲]一般的にチチコと言う
魚の精巣=しろこ
魚の臓物=あら(魚料理後の頭や臓物や骨)
魚の骨を抜くこと=ばらぬき(かつおぶし製造作業のひとつ)
魚の身を混ぜた酢=すにごし(サバの身を焼いてほぐし柚子酢に浸したもの、寿司酢)
魚や肉が古くなる(食べられなくなる)=よわる
魚を入れる浅い木箱=とろばこ(近年は発泡スチロールの箱が主体)
魚を腐らせて作った肥料=くさらし・しなぎ
魚を湯通したもの=なまぶし・ふし
魚を4枚におろしたときの腹の部分=めんぶし(背の部分はオンブシ)
うかつもの=あまてこ[甲]
浮き=うけ(魚釣り道具の浮き)
ウグイ(魚名)=いだ(川魚)
動き回る=たつくる・たつくりまーる
動く=いごく[和にも]
牛=うんもー・んーもー・もー・もーもー(幼児語)
牛馬の餌=はみ
牛ガ石馬ガ石=うしがいしうまがいし(牛馬がぶっつかった形の岩。真砂瀬と船津の間、              僧津谷橋の下にあり、昔から土佐と阿波の国境(現在は県境の地名)
              語源は牛や馬を通さない峻険(真砂瀬と船津の間の県境)
              同様な地名に淀ケ磯「犬もどし猿もどし」がある
牛鍬・馬鍬=うしんが・うまんが(牛馬に引かせて田畑を耕す道具)
牛小屋・馬小屋=だや(ウマダヤ、ウシダヤ)
牛の鼻輪=はなご・はなわ・はなこ[海](牛の鼻に通す輪で、牛を操るためのもの)
うじむし=せんちむし・せんちのむし(便所のウジムシ)[和にも]
臼=うす(石臼・木臼)
薄皮ミカン=うすかー・うすかわ・こーじ(柑子)
うすかわ蜜柑=薄くて平らたい=うすべったい
うすべたい=うすべったい・ひらべったい・うすべったい
薄める(水を入れ足す)=うまえる・んめる・んまえる
埋める=いける
うすらばか=てんぽさく・てんぽーせん(天保銭は80匁であり100に足りない)
右折(航海用語)=おもかじ(逆・左折=トリカジ)
うそ・うそっぱち=うそのかー
うそつき=てんくろー・しばてん[野]・せんみっつ(千に三つしか真実がない)
うそ(ほら吹き)=とっぱく・とっぱくれ[宍]・とっぱくろ[海]
嘘と本当=うそこほんこ
うちこ=山車(だし~だんじり)に乗って鳴り物をたたく男の子(祭り用語)
打ち付けのまま=うったつけ(簡素な建築仕事の用語)[甲・山]
打ち身=うちごもり[宍]
打ち水=しと(夏場に水を散布する)
内側=うちら(ラは側の意味)[和にも]
打ち身(内出血)=ふくろうち
ウチワエビ=たびえび(海老の種類名)
内訳=ことわり
打つ=ちゃー・ちゃい・ちゃーする(幼児語)[和にも]
うっかり者=うかっぽ・うとっぽ[野・甲](海ではウットヌケ)
うっとうしい、重苦しい=うっとしー
ウツボや海蛇類の稚魚=のれそれ・のれすれ[阿]
      (透明偏平、ヌタで生食のほか鮎釣りのエサにもなる)
うつむけ=うつぶく・うつぶけ(逆・仰向け、アンノケ)
腕たち(敏腕・辣腕)=しごとし・やりて・やりや(有能な事業家や活動家)
うとうと=とろとろ(眠りかける)
うなぎ=おなぎ(魚名)[甲~海]
鰻捕りの竹筒=うなぎ筒・ころばし・つつ・つつんぼこ・もーじ[海]
ウナギの幼魚=はりまん・はりうなぎ(シラスウナギより成長したもの)
ウナギを挟む漁具=うばし
ウナギやドジョウなどのぬめり=どべ
畝・尾根=うね(畑の畝、山の尾根)
奪い合い=ばいやい(例・せんぐーの餅をバイヤイして拾うた)
うばいあい=ひきばい
奪う=ばう・ぼう(例・せんぐの餅をボウて来た)
うばめがし=うまめ(樹木・備長炭の原料)
馬=んま(例・きんま、どんま)
うまい・美味しい=んまい
うまい具合=えーあんばい
美味くない=うまない・うもーない[和にも]
馬小屋=うまなや・うまだや
馬に対する止まれの号令=どーどー(牛はホンホンの号令)
ウマの合った相棒=んまあい
馬の角=うまのつの(①馬の角(大漁のお守り)、②存在しない神秘なもの)
馬ひき=うまひき(馬を使って荷物を運ぶ職業、主として林産物輸送が多い)
生まれたての雛=どびんご
生まれ年の干支と同じ干支の日=としび
生まれる=んまれる
ウミ汁=きしる
海=んみ
海が大変おだやか・波もないほどの凪=べたなぎ
海が凪ぐまで船積み作業を休むこと=ひよりまち[野]
海鳥の群れ=とりやま(魚群の上空の海鳥の群れ)[宍]
海に突き出た岬=とばな・とっぱな(「ハナ」は岬の古語)
うみひごい=めんどり(魚名)ヒメジの通称でもあるがヒメジはヒメイチと言う
海坊主=ふなゆーれん(柄杓をもらい、船に水を入れて沈没させる化け物)
梅=んめ(果実名)
うめく=にやう[佐]
梅の咲く頃に来る寒波=うめのちりがん(岬陽・足摺)
埋める・埋もれる=んめる・んもる・んもれる
裏返し=かやし
裏返す・裏返る=かやす[和にも]・かやる[和にも]
ウラジロガシ(植物名)=しらかし(腎臓結石や胆石の特効薬となる)
裏手=うらて(野根八幡宮祭で奉納されていた泥棒2人の寸劇)[野・神祭用語]
裏向け=かいさま・かいさま(例・タチイオのカイサマズシ)
うるさい=うたてい[海]
うるち米=ただまい・ただまえ・吉米(キチマイ)とも言う
うるち米で作った赤飯=さばえ・さばい(田の神様に供える)
うろ・穴=うと・うど・うとっぽ
うろうろ・まごまご=とろとろ・ろりろり
うろこ=うるこ(魚のウロコ)
うろたえる=どまくれる・うろ・うろがくる(目先が暗がる、頭の中が空白になる)
上着=うわっぱ・うわっぱり
上潮=うわしお(海の表面の流れ)(逆・ソコシオ)
うわべの格好をつける人=かたやり
うわまえをはねる=へづる
上回る=うわかさ(例・AさんはBさんのウワカサをいく)
運=まん(例・まんがえい、まんがわりィ)[和にも]
うん・はい=んー(返事、肯定語)
ウン~=んー~・ん~(ウンの強調の接頭語)(ンーなぐる、ンーまがる)
うんこ・大便=ここ・んーんー・ばば(幼児語)[和にも]
ウンゼンツツジ(植物名)=こごめつつじ(コメツツジより葉も花も小さい)
運転を誤まる=やりこむ[甲]

          え
柄=えー(柄杓のエー)
餌=えー・えい・えど・えで(例・鳥のエド、釣りのエド)
えー本当か=いイ(念を押す言葉)(野・甲・海)
エイ(魚名)=えい・えー
鋭利な(刃物)=ずいつく、ずいずいする、良く切れそうな刃物
ええ格好しい=えてやり[甲]
液体がたれ落ちる=よぼう[甲]
液体が激しく揺れる=ちゃびつく・ちゃぶつく
獲繰り=えぐり(漁獲物を入れる袋で腹に巻くひも着きのもの)
エゴノキ=ちょーめん(エゴノキの四国方言、木色は白、木質は緻密で、織物の道具や、                      糸車、和傘の芯などに使う)
餌=えー・えい・えど・えで(例・鳥のエド、釣りのエド)
枝先=うら・うれ(例・身軽い子はウラのてんこつまで登る)
枝葉=うらき(薪に製品化したあとの残った枝葉)
得手=えて(得手勝手)
えどま=畳のサイズ:176×88㎝(柱も含め180×90㎝)、田舎間とも言う
      (あいの間:182×91㎝、京間=本間:190×95㎝)
江戸前の寿司=えどずし[甲]
エノキ=よのみ(樹木名)
えば(魚名)=シマアジやカンパチの稚魚、ひいらぎ、かいわり[佐・魚名]
えび網・海老たも=こあみ・えびたま・えびたも(川えびなどをすくうタモアミ)
海老籠(釣道具)=えびかご(釣り餌にする川エビやフナムシを入れる籠)
えびす=えべす・えべす(恵比須・戎・夷・蛭子、神様の名前)[和にも]
エビス神=えべっさん
箙=えびら(竹で編んだ乾燥用または養蚕用の四角い籠、四周を木枠で補強)
恵方棚=おたな・正月さん・正月ったん(天井から恵方向きに吊るし歳神を祭る)
獲物がない・不漁=げんぞうなし(一匹も釣れない、獲物なし)[宍]
偉い=えらい[和にも]
柄をつける穴=えご(鍬や斧などの柄をつける穴)(例・えごがだすい=柄がゆるい)
延々と=たけたけ宴会=おきゃく[新・阿](東洋町ではヨバレと言う)
宴会=よばれ(高知県や徳島県では「おきゃく」だが室戸岬以東の海岸線ではヨバレ)
      よばれし[宍]・よばれ[石川県]
      例・よばれによばれたきによばれにいきゆう=宴会に招かれたので行っている
宴会(飲む機会)=のみけ
宴会の直前に改めて案内をする=じぶんあんない(えいジブンになったきに来てくれ)
宴会に遅れてきた人=しんきゃく[土]
宴会翌日の飲み直し=さわちあらい・ザンをやる・まないたあらい・めくそおとし
                    宴会の翌日に後片付けの者達が残り物(ザン)で飲食すること
縁起=げん(例、ゲンをかつぐ)
縁起なおし=ゲンなおし・まんなおし(不漁のときの縁起なおしの酒宴)
円座=えんざ(座るとき使う円形の敷物・複数の人達が輪になって座ること)
援助=せわ
鉛筆=えんぺつ
遠慮なし=けんたい・おけんたい[和にも]

          お
おーの・おーのー・おーのよー=疲れた時、つらい時、痛い時などの接頭語
おー痛い=おいた・おいたい
おーの(接頭語)=おのよー(疲れる前や疲れたときの接頭語)
おー痛いよ=おのいたいよ・おーのいたいの
おー~だよ=おの~けー・おーの~けー、海部のサーダーケー弁がルーツか[野]
おーとこらいや=山車や木馬を引くときのかけごえ[甲]
追いかける=まくる
オイカワ=はえ・はい(腹の赤くなったのをアカバエと言う)[野]
おおざっぱ=おぎれ・おぎれい
多い=おい
多いものよ=おいもんよ(たくさん有るよ)
追いかけまわす=おいたくる・おいたくる・おいちゃちゃくる
追いかける=おわえる[和にも]
美味しくていつまでも飲み込みたくない=のみこむのがおしい[甲]
美味しくない=うまない・うもーない[和にも]
負いたすき=おいご・すけ・すけおび(子供を背負うタスキ帯)
追いつめる・やっつける=だんつける・だんつめる
置いてある=おいちゃーる
置いておく=おいちょく
置いといて=おいちょって
追い泣き=あとおい(母親が出掛けるとき幼児があとを追って泣くこと)
追い鳴き=おいなき(猟犬が獲物を追いながら鳴くこと)[宍]
甥姪=おいごめいご
牡牛、牡の子牛=こっとい(転じて男の子)
応援・助っ人=せこ
横着、大胆=のぶとい
応答してくれない=ぶすがへーともいわん・ぶすともいわん・ぶつともいわん
凹凸・差異=とんつ(例・トンツがあって揃うちょらん)
往復1回=ひとかやり・ひとかえり
大魚=ぶり(魚)=おいお[徳島県~和]
おおかた・大部分=たいがい・だいぶ・だいぶか・だいぶんか
大型魚=おーうお・おーいよ・おいお(ブリやマグロなど、東洋町では使われない)
オオカミ=やまいぬ(オオカミと犬の交雑した野生犬?)王子宮=おじさん[甲]
大きい=ごつい・ごっつい・ごっつい・ごっつう(強調語)
大きい=おおきょい・おっけい・おっきい・おっきょい
大きな=おおけな・おっけな・ざまな・ざまげな
大きな頬の化け物=ほーはっちょー(頬八丁)
おおげさ=ぼっこ・ぼっこー・すぼっこー
おおげさな=おっこな・おっこーな・ぼっこな・ぼっこーな
おおげさな=ぎょーさんな・きょーそな・きょーそのかわな[海]
大声で言い争う=ばりつく
おおざっぱ=あら(例・あらに田を起こす、あらに算用してみる)
大騒ぎ・騒動=そーどー・そーどこ
大騒ぎしている=われゆー
大騒ぎする=ゆるぐ・われる
大潮=おーしお(干満差の大きい大潮どきの干潮、津波、高潮)
大鼓=おーど(祭りの大太鼓)
嘔吐=ぎょー(例・ギョーが出た)
大斗踊り=おオと踊り・ほオと踊り(大斗の者が踊る野根八幡宮の奉納行事]
嘔吐しそうになる=えずい
嘔吐する=あげる・えずく・えづく[和にも]・せくる
大中=おーなか(神社の中枢組織で総代や責任役員で構成される・神祭用語[野]
おおまか=おーやり・おオどかな[甲]ざっと・ざっとこし・ザットコセ[海]
大水で決壊または崩壊=はけ
大晦日=おつごも(年末おおつごもり)
大喜びする様子=ねずみまい[甲]
お母さん=おなん・かーさん
木屑粉=おがくず・おがくそ(おがノコギリで曳いた時の木屑、製材の木屑粉)
お菓子=かしん・かーしん[和にも]
おかしな(滑稽な)=のかな[徳島県は高知県より多く使う]
おかしな(変な)=ちんな[新]・もっけな[和にも]
おかしな格好=へんちくりん
おかず=さい
お金=ちんちん(幼児語)
お粥=おかい・おかいさん[和にも]
小川・溝=えご
沖合=おき(海の沖合)
起き上がり小法師=おっきゃがりこぼし(おもちゃの一種)
オキアジ(魚名)=おきばか[甲]
沖箱=おきばこ(沖へ行くときの釣道具などを入れる箱・漁業用語)
お灸・もぐさ=もんさ・やいと[和にも]
お灸=もんもん(幼児語)
お灸のツボ(背中)=ちりけ(脊椎骨の三~四番目の間)
起きる=おっき(幼)
起きろ=おき・おきー
奥河内=おくごち[甲浦の地区集落名]
お薬=おくー・おっくー(幼児語)
屋内用の履物=うわっぱ・うわっぱり
奥の間(部屋)=おく
臆病な=おっこな・おっこーな
おくやみの挨拶=くやみ「〇〇さんがよーなかったってね」「さびしゅーなったね」
遅らせる=おくらかす・おくらす(県下では脅かすの意味)
贈り物のお返し=おとめ(重箱の場合は空にした重箱にマッチ棒数本入れる)
桶=たご(担うように手のついた桶)(例・こえたご、うまたご)
桶のたがが切れる=わがはしる
オコゼの一種=のどぐろ(魚名)[甲]
怒られる=おこらえる(当地では子音Rが省かれる例が多い)
怒りっぽい人=おこり
怒りまくる=づきまアす・づきたくる[新]
怒る・怒られる=づく[新]・づかれる[新]
押し合い=つきやい
押しあげ開く窓=ぶったい・ぶったいまど・ツッパリ窓
お爺さん・老爺=おじー・おぢー・おじん・じんま(例・じんまもばんばもよう踊る)
押し入れ=おしこみ[和にも]
教える=おすえる[野]・おせる・おせーる[和にも]・おっしぇる・おっせる[甲・海]
押し切り=おしきり・おしぎり・こみきり・はみきり・はみぎり(藁や草を切る道具)
押し込める=おしこったーす(~ッタースは東洋町~海部郡で使われる強調語)
おじさん=おっさん・おっちゃん・おんさん・おんちゃん・おんなん・おんやん
押し鮨の型枠=かた・かたわく・おしぬき(こけら寿司を作るための型枠)
押し抜きずしの一種=こけら・こけらずし(室戸市や東洋町の郷土料理)
    (和歌山では「葉蘭を仕切りに使って重ねて重石を載せて作る押し鮓」とある)
おしまい=おじゃん
おじや=おずや[甲]
オス・雄=おん・おんた・おんつ(逆・メン、メンタ、メンツ)
お吸い物=おつけ・おつゆ
おしっこ(幼児語)=しー・しイ・しーしー[和にも]
押しつぶす・押しつぶれる=しゃぐ・ひっしゃぐ・ひしゃげる・ひっしゃげる
おしつぶされる=しゃがれる・ひっしゃがれる(ヒッは強調の接頭語)
おしまいだ=しゃっしまいじゃ(「シャッ」は強調の接頭語)[甲]
押し麦=ひっしゃげむぎ(麦飯の材料)
おしめ=しめし(赤子の尻にあてる衣)
おしめあげ=しであげ(神祭の翌日の行事)(例・宵宮→本祭→仕出上げ)
おしゃべり=しゃべくり
おしゃれする=ちゃらかす[宍]
おしゃれ者=だてこき
おすわり=ちん・おっちん(幼児語)
お世辞=じょーず
お膳=ものずえ(皿鉢料理を置いて座敷に出す1脚1人前の膳)
お供えものをおろす=さげる
お供えの米=ふま・おふま(神仏に供える米、墓参の時ささげ豆や茄子をサイの目に刻ん            で米に混ぜたお供えもの・線香とともに一人一つまみ供える)
おそるおそる=おそべおそべ
恐れ入った・恐れ入る=うどんだ・うどむ・おじた・おじる
恐れ入らせる=うどまかす・うどます・うどまったーす
恐れる・こわがる=びびる
恐ろしい(驚嘆語)=おっとろましい・おとましい・おとろしい[野]
恐ろしい=おとい(幼児語)
おたふくかぜ=ほーはっちょー(頬八丁)
おだてる・喜ばせる=ほがす
落ち鮎=しゃびれ(産卵を終えた鮎)
落ちたの強調語=ぶっちょった・ぷっちょった・ぶっちょちた・ぷっちょちた
お乳=ちちやん(幼児語)[甲・幡多郡にも]
落ち着かない=とばとばする・ふわつく[甲]
落ち着かない様子=がさつく・がさがさする(静かでない)[和にも]
落ちぶれた暮らし=くすぶる
お茶絶ち=ちゃだち(願いが叶うまでお茶を断つ)[宍]
落ちる=ぶっちょちる・ぷっちょちる(ブチ、プチは強調の接頭語)
落ちる=とんする(幼児語)
おっと!(驚嘆語)=おとー!
おっとどっこい=おのおとちゃんえおかちゃんえ(つまづいた時の言葉)
おつむてんてん=幼児の手をとり頭をたたく仕草の時の言葉(幼児遊び)
お通夜=とぎ・よとぎ
お通り=おとーり(遍路の門付けに「何も施せないから」という意味で言う言葉)
おでき・腫れ物=もの
おでこ=でぼちん[和にも]
お転婆=はちきん・はちべー・はっさい(本来は女の子だが今は大人にも使われている)
        類似言葉に「ハッサイ」「ハチカン」などがあり女の子に適用される
お父さん=とと・ととさん・ととやん
おどけ=ひょーげ
オトコエシ=とちな(植物名)食用や薬用にする
おとこおなご・おなごおとこ=前者は男のような女、後者はその逆
男衆=おとこし(女はオナゴシ)
男っぽい女=まいの・まがい
男の子=ぼオず
男の高齢者=じー・じイ=(女はバー、バア)
男の奉公人=おとこし(女はオナゴシ)
男まさり=はちきん・はちべー・はっさい(本来は女の子だが今は大人にも使われる)
              類似言葉に「ハッサイ」「ハチカン」などがあり女の子に適用される
男やもめ=やまめ
音沙汰=おと(便り、うわさ、情報)
落とした=おといた
落として無くなる・無くなった=ふたる・ふたった
おととい(一昨日)=おとつい[和にも]・きのーおとつい
大人=おせ(成人、ものごとをわきまえた人)
おとなげない=おやけない(他地区はオヨケナイ)
お隣さん=となり(お隣さんを呼ぶ言葉)
囮り掛け(釣用語)=かけづり(鮎漁の友掛け、友釣り、囮り鮎を使う釣り方)
囮り漁=おとりがけ(囮り鮎を使う友掛け、本来は「掛け」であり「釣り」ではない)
オトリ鮎の鼻輪=はなかん(鮎のオトリがけの時にオトリ鮎の鼻に通す輪っか)
驚いた(驚嘆語)=おっとろしゃー!・おっとろましゃの![野・佐]
衰えきる=ひんどれる[甲]
同じ=おんなし・おんなしー・おんなじ・うんなし・うんなじ
同じ高さ=たいたい
同じ年齢=うないどし
おなら(音のしないオナラ)=すかべ・すこべ
鬼ごっこ=おいやい・おわえ・おわえやい
尾根・畝=うね(畑の畝、山の尾根)
おのずから=ひんずつ・ひんずと・ひんづつ・ひんづと
おはぎ=あんつけ[甲](甲浦ではぼたもちと言う人が多い)
おばあさん=おばん・おばやん・ばー・ばーさん・ばば・ばんば
          (おばさんとおばあさんはアクセントが違う)
お化け=まも・まもかー・ももかー(幼児語)
おばさん=おばん・おばちゃん・おばはん・おばやん
おばちゃんうって=買い物の時の子供の挨拶語[野]
おはよう=はやいね・はやいねエ(朝の挨拶)
帯親=おびおや(帯祝いのとき帯を巻く役目の人)
オフマを入れる袋=おふまぶくろ(墓参の時オフマを入れる袋)
溺れる=おぶれる
お盆=ぼーに・ぼに[甲・海]
お前=おどれ・おんどれ[甲]・おんし[和にも]・あこ[野~海]・
お前=こんた[和にも]・われ・われー
お前・お前は=おまー・おまア・おまイ・おまやー・おまやア・おんどれ
お前は=おんしゃ・おんしゃー[和にも]
お前さん=おまはん[徳島県~大阪]おまん・おまさん・おまいさん
お前の家=おまんく・おまく
お前達・我々=めんめらー・わーら・われらー・わんらー
お前のような=われがよーな(喧嘩言葉)
お前は=わりゃー・わりゃーこらえ(相手を指しての接頭語)
お神酒を入れる徳利=おみきすず[和にも]
お宮参りの子供=しゃりこ(社里子)
思いがけず=ぼっかり・ぽっくり(例・町でぼっかり会うた)
思いがけないこと=ないこと
思い違い・見込みちがい=はんどかう・はんどかぶる
思いどおり=あんじょう[甲・徳島県・大](海はアイジョウも使う)
思い残すこと=ねん・ねん
重さ・量・加減=め・めー(例・よーけメに、濃いメに)
重さが少し足りない=ねぶたい(逆=ぴんつく)
面白い=おもっしょい[岬陽地区~海部郡]
思っているのだ・思っているのか=おもとんじゃ[甲・宍]
おもて座敷=おもて
主家=おもや(蔵や納屋などが付随する主家)
おや?=ぢゃっ?・ぢゃー?(疑問語)
親芋=ふるせ(蔓をとった後の親芋)
お薬師=おやくっさん(お薬師さん、薬師神社、日和佐の薬王寺ほか)
親方=おやっさん・さきやり・さきて
親父=おやっさん
親しょうが=ふるせ(新子をとった後の親しょうが)
おやすみ=やすみよ・やすめよ(別れの際の挨拶言葉)
おやつ=おちゃ・ちゃー・ちゃア・ちゃめし・やつめし
おやつ=やつ・やつめし(午後の間食または仕事途中の休憩)
おやまあ!(疑問や驚嘆)=おりよ!・おりょー!・おりよー!・おろっ!
おやまあ!(驚嘆)=じゃっ!・じゃー!・でや・でいや・おんでいや
親の顔とそっくり=おやのかおをはいだような・おやのかおをはいぢょる
親分、親方=たいしょー(おだてて相手を呼ぶ時に用いる言葉)
おやまあ!=て!・てー!・ていや!(おどろいた時あきれた時の接頭語)[野]
おやまあ!=で!・でー!・でいや!(おどろいた時あきれた時の接頭語)[野]
                                  (同・おんでいや、じゃ、じゃー)
泳ぐ=おいぐ[甲]
およその見当=めけんとう
およそ半里(約2㎞)=はんみち
折りたたみ式ナイフ=ひごのかみ(子供の工作道具)
おりふし=おりゅーし
折る(強調語)=へっしょる・べっしょる(ヘッ・ベッはヘシの変形)
折るの強調=へしおる・べしおる・へしょる・べっしょる[和にも]
            (ヘチ、ヘシ、ブチ等は強調の接頭語)
おるもんか=おるかれ![宍・海]「~かワレ」の変化
俺いやだ=おらーいや!・おらアいや!・オータイヤ![牟岐](驚嘆語・男言葉)
          おんでいや!・おっていや![野]おらーぎゃー[甲](驚嘆語・男言葉)
俺たち=おららー・おららア・おんだ・おんだー
俺の家=おらんく・おらく
俺は!=おんで!(驚嘆語)(例・おんでいや=おらーいや=私いやっちゃ)
折れやすい=さくい(逆・ネバイ)
愚かな・間抜けな=のかな[徳島県は高知県より多く使う]
おろしたての衣服=いっちょーら・いっちょーらい
終わった(仕事が終わった)=おいた[和にも]・しもーた・しもオた
終わり・終わる・終わった=やまり・やまる・やまった
終わり近く、終わる間際=しまいこぐち
終わりなさい(別れの挨拶)=おき・おきよ
終わりませんか(終わりませんか、別れの挨拶)=おかんかね・しまいよ
終わりましたか(夕方の挨拶)=おしまい
終わる(仕事が終わる)=おく[和にも]
終わる=しまう(同・おく)
おんきがちょーめんそばきりそば うすぎのだいし せいすけぼさつ=
      =民話「清助地蔵」の唱える念仏(きが、ちょーめん、そば等は、林産品や原料)
女=おなご
女衆=おなごし[和にも]
女節句=おんなせっく(女節句は本来3月だが7月祇園祭りのあとで行う)[宍]
女組織=おんななか(祭の女組織、野根中町と南町の女中は御旅所で三番叟を奉納)
女っぽい男=まいの・まがい
女のくせに=おなごされ・おなごっされ(女性への蔑称)
女の偏屈者、頑固者=いのす[甲]
女の奉公人=おなごし[和にも]
御姥日傘=おんばひがさ(子供を大切に可愛がって育てる)
おんぶ=おっぱ(幼児を背負う、おんぶする)[和にも]
おんぶ・たばこ=ぱっぱ(幼児語「おんぶ」または「たばこ」)[和にも]
雄節=おんぶし(魚を4枚におろしたときの背の部分、腹の部分はメンブシ)

           か
かー=接尾語(例・てんごのかー、うそのかー、べこのかー、ねんごのかー)
~か=~え・~えー(疑問または肯定の接尾語)
~か?=~ぞ?・~ぞい?・~ぞね?・~なら?・~ならや?(疑問語)
蚊=かー(昆虫名)
可愛がる=ほーほーする[土~海]
可愛げがない=かいらしない
可愛らしい=かーいらしー・かいらし・かいらしー・かえらしー[和にも]
貝籠=ばいすけ・ばいりょー・ばいろ(東洋町では聞かれない)
海岸から沖の本船へ積む=はまづみ(伝馬船やハシケで本船へ荷積みすること)[野]
海岸線に残した樹木=くろみ(魚つき保安林)
海岸に近い陸地または陸に近い海=なだ(例・ナダとオキ=陸と海)
解禁日=くちあけ(釣りや漁などの解禁日)
かいくりかいくりにゃんこのめ=猫が顔を洗う動作で幼児を遊ばせる時の言葉
外見・なりふり=うっぱい・ふー・みてくれ[和にも]
開墾した山畑=はりやま
開墾する、耕す=はる
開始=くちあけ(物事の開始)
外出=よいよい(幼児語)幼児の外出
外出着=よそいき(あらたまった服装や身なり)(逆=ふだんぎ)[和にも]
海水の塩分を洗い流す=しおだし(海で泳いだあと川水で塩分を洗い流す)
海草ミミナ=あんろく(海草ワカメの一種。学名はミミナ。東洋町周辺でミミナと呼ぶ
            のは学名アントクメ。ミミナとアンロクが逆使用となっている)
解体する=くだく(破壊)
解体する=さばく(鶏や大きな魚を解体料理する)
飼い出し=かいだし(子牛から育てて親牛にして肉牛として売る畜産業)[野]
海底に棲む魚=そこもん(例・ヒラメ、カレイ、エガミなど)
該当する=あだつ
海部地方の盆踊り=とこせーおんど(トコセーエエハリナヨイヨイの掛声が入る)
                  とこせいえいのおどり(海部全般から野根浜でも踊られる)
改良鋸=かいりょうのこ(数刃ごとに深い目の刃が入るノコギリ)
カイワリ=めっき・めっち(魚名)[高知県東部]
帰す・返す=かやす・いなす
帰った=いんだ・いんどー[野]・いんどオ[野]
帰ったよ=いんどーえー[野]
帰っている=いによる・いんにょる[甲・海]・いのりよる[野]
帰ってきます=いんでくる
帰りがけ・帰途=いにがけ・いにしな・かえりしな(逆・いきしな)
帰る=かやる・いのる[野]高知県は「いぬ・いぬる」が主体
帰ることを悪しざまに言う言葉=いにくさる
帰れ=いね
蛙=おんびき・ひき・ごと・ごとまつ・ごとんびき・がたろ
帰ろう・帰らない=いなんか・いねへん
家屋を洗う=かどすり(年末や神祭の前に家(特に玄関まわり)を水洗いする[野]
香り米・匂い米=ひえり(米の種類)[山]
香る・匂う=かざる
カゴカキダイ=ぴんぐす・びんぐし(魚名)[甲・室戸・幡多郡]
かかと=かがと(踵)
鏡びらき=ふくわかし(正月のお供え物を正月四日雑炊にして食べる)
屈む=かごむ
掻き集める=さであつめる・さでこむ・さでる
カギ型の計測器=さしがね(大工道具)
かきむしる=かきみしる[和にも]
屈み込む=つくざる・つくなむ・つくばる・つくまむ・つくなりこむ・つくだれこむ[海]
各自=めんめ・めんめん
学識=がく
確実・堅固=しっかり
家計・家計を預かる主婦の座=よ・よー
家計逼迫=すりきり
崖=たて[甲]
崖崩れ=ざれ
かけっこ・徒競争=はしりやい・かけっこ・はいやい[海・阿]・はやいやい
                  はしんりゃい[徳島県]
カサゴ=ががね・ガシラ(魚名)
かさぶた=がね(幼児の頭部にできるかさぶた)
かさぶた=かさ(瘡蓋)
ガザミ=わたりがに(蟹の名)
カジカ・淡水魚のアユカケ=ちょーかい[野・甲]
かじかむ=かじける(寒さで手足がかじかむ)[和にも]
かじき=ないらげ(魚名)
賢い=かっこい(幼児語)
果実=もも[和にも]
数少ない=たしない
加地子=ちし
果樹・果実・果物=なりき・なりもん(海ではナリキモンとも言う)
~かしら・~なのに=~に(女性言葉・どーしょーニ、先に行ったニ)
かしわもち=しばもち(サルトリイバラの葉で包んで蒸した餅)
かずら石=むしいし
稼ぐ者=はたらきて(一家の収入を稼ぐ者)
風が動いて涼しい~冷たい=すーすー・すウすウ・すいすい
火葬場の火葬人=おんぼ・おんぼー[和にも]
加増米=いれめ(同・口米、俵付)、余分に入れ足すこと
家族内=うちわ・うちま
片足跳ぶ=かたちん・けんけん・けんけんとび
片足跳びの子供の遊び=けんけんぱー(ケンは片足パーは両足、片足→片足→両足)
肩が凝る・腹がむかつく・とどく=つかえる(例・足がツカエルばあの深さの川)
肩凝り=けんじょーがおこる(背筋上部が凝る、肩の下部が凝る)
カタクチイワシ(魚名)=ほーたれ・ほたれ(頬が垂れるほど美味しい)
カタクチイワシ(魚名)=こしなご(大型のカタクチイワシ)[甲]
カタクチイワシの稚魚=かたくち(魚名)[甲]
固くなったご飯=かんじ飯
固くなる=かちばる(飯や土などが固くなる、人が緊張して固くなる)
片側・片方・片面=かたし・かたつら
肩車=かたんま・くるくるま[野]・くびんま(室戸はクルクルウマ・クルクルンマ)
片付ける=あらける・おく・くるめる・さげる・しのべる・しまう・せいまいする[佐]
片付ける=まくる(移動する)・よづめる(整理してスペースを作る)
片付ける=つまえる・つまえこむ[和にも](収納する)
片付ける・納める=ないない(幼児語)
片手がない人・片手が不自由な人=てこ・てこない・てぼー・てんぼー(障害者用語)
かたっぱし=かったし
カタツムリ=かたつぶり・まいまい・でんでんむし(陸の貝名)
片時(かたとき)も=へんしも(新)
傾く=かたぶく(子音MがBに変わる例)
片目が不自由=かんじ・かんち・めかんじ
かち合う=かっちゃう
片屋根・下屋=ふきおろし・ふきさげ(母家の側面などにつける)
勝つ=なる(例・ナルかナランか勝負せんか)
鰹=かっと・かっつォ(魚名)(例・かっとのたたき、すまがっと)
鰹節=ふし(鰹類や鯖の身をゆでて半乾燥または乾燥熟成して作る)
カツオブシなどの乾燥前のもの=なまぶし・ふし
カツオの心臓(珍味)=ちちこ
かつぎ(葬式用語)=かつぎ(葬式のとき身内の女性が顔に白布をかむる)
担ぐ=かたぐ・かたげる(肩に乗せる)[和にも]
かつぐ~かつがれる=ちょーさいぼー[和にも]ちょーかいぼー[甲]
格好・ぶざまな格好=しょてかい
格好つけたがり=だてこき
格好つけたがる人・もったいをつける人=りぐり(りぐる人)
格好つける=よーすする・りぐる
買った=こーた・こオた(借りたことは「かった」と言う)[和にも]
合致・甲乙つけがたい=ちょぼちょぼ[和にも]
合点=がんも
カッパ=こびんす・えんこー・がたな[甲]・かだろ[甲]
カッパ=つちのこ・しくのこ(高知県東部ではカッパをシバテンと言わない)
家庭内の急用=とりこみ(例・親が死んでトリコミ中、トリコンぢょる)
勝てない=ならん(例・アトにゃーどひたってナラざった)
勝てなかった=ならざった・ならなんだ
門出=かどいで
カドの板の組み方=みみ(特にクギを使わない方法を組み子という)
蚊トンボ=かつんぼ(昆虫名)[甲]他地区はブヨの事
哉・接尾語=だー・だア(例・①だーそーよ、②来いだー)
金網=てっきゅー(魚や餅などを乗せて焼く金網)
金沢=かなだー(北米のカナダ国ではない)(土~海の海岸線ザをダと発音の例)
かなてこ=しょーれん(土木作業に使う鉄棒)
蟹=がね・がに
がねくさ(海草名)=食用にする細長い海草[海・阿]
金持ち=おたいか
金持ちの人=えーしー・えェしー[和にも]旦那衆
可能=あだつ
可能(接尾語)=~れる(可能だという意味の接尾語)
カバノリ(海草)=さくらのり・つのまた(磯の海草、食用、先端が切れ込む)
かび、黴=かべ[和にも]
かぶら釣り=しゃびき(擬餌針で魚を釣る)
かぶれる=まける(アレルギー)
かべぬり=舞台横で浪花節語りが歌うのに合わせて即興的に芸をすること、歌に合わ
          せて即興的に踊ること、左官の壁塗りの仕草に似ている
かぼちゃ=なんきん(当地ではほとんど「ナンキン」と言う)
釜・窯・鎌=かま釜、炭窯、鎌
かま=二股の鎌状の炭焼き道具
かまいませんか?、承諾してくれますか?=かんまんでエ?[阿]
かまうまい=かむまい・かんまい[甲]
かまわない=かまなー・かまん・かまへん・かまわん・かまやせん・かまやへん
かまわない=かめへん・かんまん[阿]
ガマ蛙=ごと・ごとまつ・ごとんびき・やどんびき
カマキリ(昆虫名)=いぼーじり[野]いぼじり[東洋町以外]
かます、叺=かまぎ(ワラで編んだ袋)
カマスサワラ=こっとい(魚名)[佐]
がまずみ=ねず(植物名)秋に赤い実をつける
窯出し(炭焼き用語)=かまだし(炭焼きで釜から炭を出す作業)
窯出し口=こがま・かまだしぐち=炭窯の正面扉下部の窯出し口(炭焼き用語)
かまど=かまだや・かまなや・かまや・くど(神聖な場所としてオクドサンと言う)
窯の排煙口(炭焼き言葉)=ぬか(炭焼き窯の排煙口)
かまぼこ=いたつき[甲]
かまわない=だんない[佐]
我慢する=こらえる(例・痛みをコラエル)[和にも]
がまんできない=やれん
上方・カミ=うわて(在所からみて京都に近い方をウワテ=カミという)
かみきりむし(虫の名)=甲虫カミキリムシまたはバッタ類ウマオイムシ
カミキリムシの幼虫=やなぎのむし(ネコヤナギなどの木に棲む、カンキの薬にする)
カミキリムシやカブトムシの幼虫=にゅうどー・にゅうどーむし
神様(幼児語)=あったいさん
神様=い(例くまのい=熊野神社)[甲・阿](同・イグシ・ユグス・イゲ)
髪の毛を髪飾りや櫛に巻き付けた結い方=もくい
紙袋=かんぶくろ
神札などをいただく=うける(かかりもん(金銭)を出す場合が多い)
髪を散髪する=つむ
カメノテ=しー・せエ(磯の岩場に住む貝)
かめむし=おが(害虫のカメムシ)
カモシカ=にく(動物名)[和にも]
カヤ=ぞーねり(樹木名)[甲]一般的にドウネリはタブノキ
痒い(かゆい)=かい・かいイ
痒いできもの=かいかい(虫さされや湿疹やジンマシンなど)[山]
からうす=ふみうす(杵の柄の部分を足で踏む臼)
からうす搗きの踏み台=ふみつぎ
からかう=いちびる・いびる・くさす(悪口を言う、文句を言う)
からかう=あじゃける・あじゃくる[佐]・おちゃくる・おちょくる[和にも]
からかう=わや・わやくそ・わやくちゃ・わやくる・わやくた[和にも]
からかう=てがう[和にも]
からかわれる・いじめられる=ちゃちゃくられる
がらがら=ちゃがちゃが(玩具)[甲]
からかわれる=あえられる・わやにされる
からし菜=さんがつな
からすかーかー甲浦の使いとんびとーとー殿様の使い=野根の手鞠唄
カラタチ(植物名)=きこく(トゲが多いので生け垣に植えた)
唐津焼・陶器=からつ・からつもん
からだ=かだら(ダとラの入れ替わり、例・原田をハダラ)[和にも]
借りた=かった(買ったは「こオた」という)[和にも]
仮の墓=いしとり(葬式後の仮の墓石)[野]
彼・彼ら=れき・でき[野~海]れきれき(お歴々)
かるめ=葬式の時に棺桶を家から運び出す役目
枯れ絶える(植物が)=うさる・うさる
枯葉や小枝で煙らせる=くすべる・ふすべる
川=かー
~側=~うら・~つら・~ら・~らァ[和にも](例・西ら、西つら、西うら)
~側=~て(例・かみテ、よこテ)
かわいい(幼児語)=あっぱい(例・あっぱいべべ=可愛い着物)あっぷい[甲]
川魚の幼魚=のぼりこ(河口から上流へ向かう、おもにハゼ科(昔はノボリコを鮎釣りの
            餌にしたり、卵とじ料理などにも利用した)
川が干上がる=かわがひっつく
川ざらえ=せきぼし(川をせき止めて清掃する)
川筋、川筋の集落=かわたけ
河内=かうち(河内地区、昔は川内)[昔は甲浦ではカワチと言わなかった]
カワニナ(淡水の巻き貝の名)=ごーな・えご
川の下流=しも(逆・カミ)
カワハギ=ひうちはげ(魚名)[甲]
川面に石を投げて飛び飛びに飛ばすこと=ちっち・ショーベン
瓦=かーら・かアら
河原=かーら・かアら
かわらない=かーらん・かァらん(変わらない、代わらない、替わらない)
変わり者=へんちくりん
かわる=かーる・かァる(変わる、代わる、替わる)
かわるがわる=へんづつ・へんづと
変わるらしい=かーるにかーらん(逆・かーらんにかーらん)
缶=かんから・かんかん
癇=かんき
棺桶車=うま(棺桶を乗せて廻い場へ運ぶもの、現在は霊柩車)[野・葬式用語]
棺桶の蓋を釘で打つ=くぎうち(棺桶の蓋を釘で打って閉める(野・葬式用語)
棺桶を土葬する役=おんぼ・おんぼー[和にも]
考えあぐねる=のーがいたい
考えなしに実行する=いけいけ
感覚・理解=うつり・うつる
間隔=あらき・あらけ[甲](例・あらきをとられる=差をつけられる)
間隔が狭い=しぎょい
間隔が広がる=あらく
玩具のこま=ごま[和にも]
関係者の内=うちわ・うちま
歓迎する=うげる・うげかやる
関係ない別のこと=へかこと・へかごと
看護する=みる
頑固者=いご・いごつ・いごっそ・いごっそう(海ではイゴムシ、エゴッソ)
看視してやる=みちょっちゃる
癇癪持ち・激情家=もえあがり
岩礁=はい
燗冷め=かんざめ・かんざまし(お燗して温めた酒が冷めたもの)
顔色を失う(失った)=いろまく(いろまいた)
乾燥イモ=ほしかー(生ま芋を輪切りにして干したもの)
乾燥してヒビ割れる=はしる・はしゃげる・はっしゃげる[甲]
乾燥する=からびる
乾燥の途中=ほせくさし・ほしくさし
乾燥不足=なましイ
簡素な建築仕事=うったつけ[甲・山]
簡単(短時間)=ちょっこり
簡単(粗雑)=ざっと・ざっとこし・ざっとこせ[海]
簡単に・端折る・端折って=はっしょる・はっしょって
簡単にいかない=ずるーない・ずるウない・おろかでない[阿]・おろかやない[阿]
寒茶=かんちゃ(寒期に収穫した茶葉で野根川筋特産、刺激成分が少ない)
干潮=ひぞこ(もっとも潮が引いた状態)[県東部]
燗筒・燗銚子=かんづつ・かんぴん(酒を燗して小出しする、小さい徳利)
かんな=かな(大工道具)
かんな屑=かなば(細長く薄い木屑)
甲浦=かんぬウら(甲浦をこのように発音する者もいる)[甲]
甲浦八幡宮祭の子供行列の役割=からし
かんばで作った餅=かんばもち
カンパチ(魚名)=しお・ねいり(小さいのを「しおこ」と言う)
カンパチの大型(魚名)=あかはな[甲]・おーしお[室戸市]
燗元=かんもと(宴会のとき酒を燗する役目)
寒蘭=らん(本町は全国有数の寒蘭自生地で多くの家が寒蘭を鉢栽培していた)
還暦・還暦の祝い=ろくいち(61歳)

          き
木・樹木=きイ(「イ」にアクセント)
黄色=きー・きイ
木馬=きんま(山道で使う運搬道具・子供も小さな木馬や柴馬を作って遊んだ)
木馬遊び=きんまあそび(子供遊具「木馬=きんま」山の斜面や山道に「きんまみち」
          を整備しすべって遊ぶ、左右にブレーキをつけて曲がりも止まりもできる。
          木馬の代わりに柴を尻に敷く柴馬=しばんまもある(冬場の子供の遊び)
木馬道=きんまみち・んまみち(木馬を通すため平坦にならしたり枕木(バンギ)を置い        て杭(アタリ)で固定して整備した山道
木馬道に敷く横木=ばん・ばんぎ・すべり(バンギを止める木をアタリという)
気負う=きよう
気が荒い=きがはしかい
気が急く=きよう
機会をねらう=ねがける[和にも]来掛け=きしな
気がつく=うつり・うつる
気軽に行動する=こしがかるい
気苦労、気疲れ=きしんどい
木が覆いかぶさるような小さな谷=たにごそ
規格外品=はね
木切れ=ぼくとー(木刀の代わりになる棒切れ)
機嫌をとる=ほがす
起工式=ちょーなはじめ(手斧始め)
貴様=おどれ・おんどれ[甲]
擬餌鉤=かぶら(釣り道具)
紀州が見える=きしゅーがうく(天気の良い日に紀州が沖合に浮いて見える)[野]
キス(魚名)=きすご[和にも]
きずだらけ=きずもたくれ・きずもつれ
きずもの=こつれ・こつれる(使い古してへこみ傷やこすれ傷などが目立つもの)
きずもの不良品=はね
帰省していますか=おかえっちょりますか(甲浦では帰省人への優しい挨拶言葉)
規則正しく積み上げる=はえる(米俵、保佐などを積み上げる)
北風=きた(キタゴチは北東の風)
北側=きたうら(~ラや~ウラは~側の意味)
汚い=こぎたない(軽蔑語)
汚くて気分が悪い=えずい
気違い(狂気)=きちがえ(例・酒はキチガエミズ)
吉米・良質のうるち(粳)米=きち・きちまい・きちまえ(ほかに太米、糯米)
几帳面=ぎだん
期待できない=ほっくりせん[和にも]
汚い・うっとうしい=むさい・むさくるしー
汚い=ばばちー(幼児語)
きたない汚物=ばば(幼児語)[和にも]
忌中・喪中=ふく・ぶく[和にも]
きちんと=ちゃんと・ちんと(例・チント座っちょれ)
きっかけ、とっかかり=とりつき
きつくない=なすい・なそい(例・坂道がなすい、煙草の味がなそい)
きちんと・ちゃんと=ろくに[甲・宍・海]
きちんと・徹底的に=こしゃんと・こちゃんと(新はコジャント)
喫水が下がる=あしがはいる(船脚が下がる、大漁で船の喫水が下がる[宍]
            (高知県中西部は「あしをいれる」と言う)
きっちり一杯=きちきち・ぎちぎち・きっちら・(満杯、隙間がない)[和にも]
きっちりとくっつく=かっつけ
来ています=きちょる
来ている・こちらへ向かっている=きよらえー・きよーらえー(えーは野根方言)
来ていない・こちらへ向かっていない=きよらん・きょーらん
来てください=きておーせ・きとーせ・きとオせ[山]
機転が利く=さどい・さどこい(理解力が良くて早い)
帰途の収穫物=よに・よーに
来なさい・来い=きー・きイ・きてみー・きてん・きてんさー・きてんだー・きてんまー
来なさい=こんせ・きなんせ[山]
着なさい=きー・きイ
気長く=きなごーに
杵取り=きねどり・きなどり(餅つきのとき臼の中の餅を動かす役目)
昨日=きんにょー・きにょー・きんのー[和にも]
木の株=かぶった・かぶっと[和にも]
きのこ=なば・だけ
木の根っこ=きが(やにの回った古株や根っこ)[野は杉・海は松の古株のこと]
          海陽町では戦時中に松の根株(きが)より精製した油分を自動車燃料とした
木の芽起こしの雨=きのめおこし(早春の暖かい雨)
木場=どば
キハダマグロ(魚名)=しび・こきわ・よつ・よつびし(中型)[甲~室戸]
厳しく説教される~する=たこつられる・たこつる[和にも]明治の軍隊用語に由来
気分=むねくそ
希望者が殺到=ひきばい
来ませんか=こにゃー・こにゃーさー・こにゃーだー[野]
木守り=きまもり(果樹の実を一つだけ残したもの・他の地区はキモリという)
きまる・気取る=しゃんつく
君=おんし[和にも]
気味が悪い=いじかましい(気味悪いほど大きい、気味悪いほど多い)
気持、気性、気分=きー・きイ
気難しい・理屈=ねんごー・へこむづかしー(難癖をならべて容易に同意しない)
着物=きもん・きりもん[海・阿・幡多郡も]
着物=べべ・べんべ(幼児語)
着物の下部をからげ上げる=つべからげ
着物の丈を短くすること=ぬいあげ(裁縫用語)[和にも]
着物を左側を下に着せる(死に装束)=ひだりまえ
着物をめくる=はたける・はだける(着物をめくって肌の一部をさらす)
気安い=あんき・あんけ
気安い間柄=おらがおんしがのなか
気安め=きやすけ
きゅうくつ=せつくろしい
器用=こーしゃ
仰山=じょーさん[海]
兄弟=おとどい
恐縮する=こんもーなる
逆=へちこち・へちゃこちゃ
気安く=てんでやすーに(例・てんでやすーに引き受けられん)
休憩=ほねやすけ・やつ(午後八つどきのおやつ又は休憩、仕事途中の休憩)
急斜面=たてる・たつ(山の斜面が急なこと)
牛馬の餌=はみ
恐妻=やまのかみ
行水=ちゃぶちゃぶ(幼児語)
~競争=~やい(例・早いヤイ、走りヤイ)
共同作業またはその共同組織=ゆい
強行する=のしきる・のしまくる
強調の接頭語=ひん~(例・ひんのむ、ひんまげる)
強調の接頭語=ぼし~[高知県西部](例・ボシ切る、ボシこむ)
共同の農作業=でやく・たやく(地域共同で水田や農道や水路の維持管理作業)
京都に遠い所・またはその方角=しも(逆・カミ)
器用貧乏=きよーびんぼーじげだから・器用貧乏地下宝
          (器用貧乏は物知りであり土地になくてはならない重宝な人)
恐怖でふるえる=そーけだつ
京間=きょーま・畳のサイズ:190×95㎝、本間とも言う
        (江戸間:176×88㎝、柱も含め180×90㎝、田舎間とも言う)
        (あいの間:182×91㎝、京間と江戸間の中間)
共有=なかま(例・なかまで使う)
漁場=あじろ
虚脱状態=ほわいら[甲]
漁労の船子=せこ
キョロキョロ=きょときょと(落ち着かないふう)
気楽=あんき・あんけ・あんか(例・アンカに構える、アンカ無事と思うな)
きりがない・果てがない=たたえん
切り株=ほた(木や株の腐ったもの)
ぎりぎりいっぱい=せっつかっつ
キリギリス=きりす(昆虫名)
切りまくる・切りまくられる=きりちゃちゃくる・きりちゃちゃくられる
義理を果たす=ぎりはり
切り藁=すさ(練った赤土に混ぜる切り藁)
きれい=えー・えい・えエ・えー
きれいな=きれーな・きれな(奇麗に=きれーに)[甲・宍・海]
切れっ端=ごんきれ(木の切れっ端)
切れない刃物=なまくら
気をつけて=きーつけて・きーつけよ(別れの挨拶の一種)
きんこのまじない・きんころまじない=幼児の打ちこぶを直すまじない言葉[岬陽]
近所・近辺・近郷近在=ちか・ちかまーり・ちかめぐら
キンセンガニ(蟹)=はまぐりがね(海の砂地にいる砂色の蟹)[甲]
きんちゃくきり=ちぼ
キントキダイ(魚名)=あかへいじ[県東部]・べんけい[甲]めばる[高知県]
筋肉がこわばる=くわる・こわる・みがいる・みがはいる
ギンヤンマのメス=あぶらめん・あぶらこ[野](羽が油の色合い)

          く
九=くー
苦=くウ
具合=ぐわい(健康、病状、天気、都合など)
具合・体調=のー(例・二日酔でノーがワリイ)
具合が悪い・気分が悪い=のーがわりい
空洞状態=すかすか(水分が抜けてしまった状態)
空腹=ひだりイ・ひだるい(空腹でしんどい、力が出ない)[和にも]
空腹になる=はらがひっつく
草木の密生した状態=いぎす
草や穀物野菜の株立ち=くら
櫛目の鍬=じょーれん(砂をすくわず小石や貝だけすくい取る鍬)
くじ引き=あてもん(子供の買うくじ付きまたはくじ引きの商品)
くしゃみ=くっしゃみ、くっしゃめ
鯨を見張る=やまみ(山から海の魚群や鯨を見張る)
鯨尺=くじらじゃく=1尺の1.25倍≒37.879㎝
くすぐったい=くすばい・くつばい・くすぶったい[高]・コソバイ・コスバイ[阿]
くすぐる=くすばす・くすばかす・こそばす・こそばかす
燻る=くすぶる・くする・くする(煙や煤が出て不完全燃焼する)
くすらせる=ふすべる
薬指=べにいび・べにゆび(口紅をひく時に使う指)
崩れた小石=ざれ
崩れた場所=くえ・ざれ
崩れる・潰れる=くえる(洪水で土地が流失する意味もある)
くそ~=強調語(例・くそ忙しい、くそじんま、くそ重たい、くそ馬鹿)
くそ~(ののしる言葉)=くそたれ・くそったれ(くそは悪い語の接頭語)
糞だらけ=くそもたくれ・くそもつれ
砕く=むしくる・みしくる
くだくだしく=ぐたぐた・くだくだ・ぐだぐだ
くだけ米・ふるい目下の二番口=こごめ
下さい=くなんせ・くれてん・くれんせ・くれてんさー[野]・くれてんだー[野]
下さい=おーせく・つかさい[土]・つかはい[徳島]・つかはれ[徳島]
下さい=くり[佐・幡多郡も]愛媛県から渡来した言葉と思われる
下さいませんか=くれっと[野農]・くれまいかのー[甲・宍]
果物の種=さね
果物の房成り=くら
口が達者な人=べんたち
口先だけの返事=くちへんじ
口ごたえ・反論=くちへんじ
口焚き=くちだき(最初に炭窯内の原木を燃やさず乾燥のために焚く・炭焼き用語)
口の達者な女=くちまつ
口の中に水を含む=くくむ(飲み込まない)[和にも]
くちなし=ぐちなし(植物名・果実は黄色染料)
くちびる=くちべろ・くちべら
口米=くちまい(年貢や加地子を納米するとき余分に入れる加増米)、口籾、俵付、入れ目
口をあけること=あーん(幼児語)
くっつく・接着する=ひっつく
くど=おくど(神聖な場所としてオクドサンとも言う)
口説き(歌・囃し)=くどき・くどく(盆踊りや芝居の歌または歌うこと歌う人)
くどくど=ぐたぐた・くだくだ・ぐだぐだ
くどくど文句を言う=くじる・くじくる
愚鈍・鈍い=とろい・とろくさい・とろこい[和にも]
苦難苦渋する=こたう・こたえる
首筋=えりかみ
くべる=くえる(火を焚く)
熊手状の掃除道具=さらえ(竹で造った熊手状の掃除道具)[和にも]
熊野神社=くまのいさん[甲]
クマノコガイ(貝名)=くろめ(の黒い巻貝類を総称してバイとも言う)
くまびき・しいら(魚名)=とーやく(十百も群れる魚)・ねこまた・ねこまたぎ
グミ(果樹名)=ぐいめ・ぐいみ[甲]
組皿鉢=くみざーち・くみざアち(食材を自然風景に見立てて盛り合わす皿鉢料理)
組紐=くで(くで紐、打紐)
蜘蛛・蜘蛛の糸=ぐも・ぐものいー
蜘蛛の巣=ええ[佐]他地区はエ
鞍・牛馬の鞍=たぐら(農耕用の牛馬の背につける農具)
暗がり=くらみあい・くらみやい
暗くなる=くんろーなる・くろーなる
暗くなるまで働く=よつべ・よつべはう[海]
~くらべ=~やい(例・早いヤイ、走りヤイ)
暮らし向き=よ・よー(よーがたつようになる)
くらわす(なぐる)=くらす・くらっしゃげる・くらったーす
くらわすの強調語=ぶちくらす・ぷちくらす・ぶちくらったーす・ぷちくらったーす
繰り返しの強調語=~ちゃちゃくる(切りちゃちゃくる、踏みちゃちゃくる)
来る、来るだろう=くらー
来る事をあしざまに言う言葉=きくさる(~くさる、~しくさる)
苦しい・しんどい=うるさい・づつない・ずつない[和にも]
来るついでに=きしな
来るな=きな・くな・くな・くんな
くれ竹・ホテイチク=ごさんちく・ごさんじく(筍を食べる竹の種名)
苦労=やく
愚弄=ちょーさいぼー[和にも]ちょーかいぼー[甲]
愚弄する=わやくる
玄人=くろと(ウを省略する阿波ふう吃音の例)[甲]
くろがねもち(樹木名)=あおき
黒鍬=くろくわ・くろっか(荒地を田畑に開墾する職業)
黒ずんでいる=じじぐろい・いじぐろい(皮膚や生地が黒ずんでいる)
クロサギ=まき(魚名)[甲]
クロメジナ=はぶ(魚名)[甲]
黒鯛=ちぬ(磯魚の名)
クロビシカマス(魚名)=がら(佐喜浜定置網でよく獲れる深海性魚)[佐]
クロホシイシモチ=くろいしもち(魚名)[甲]
クロホシフエダイ=たるみ(魚名)[県東部]
黒穂病=くろんぼ(麦の黒穂病)
クロマグロやソーダガツオの仔魚=しんまい・しんまえ(初秋の頃とれる)
黒松=おんまつ(メンマツは赤松)[和にも]
鍬切れ=くわぎれ(掘るときに鍬で切ってしまったイモ類)
食わす=くわしこむ・くわしこったーす(針を飲ませる魚釣り用語)の強調語
詳しい=こわしイ
~君=~こ(男子の名前の接尾語。例・安男や康博ならヤスコ)
群生する=ぐぞがえる(魚や虫が群生する)[甲]

          け
毛・毛髪=けー
計画=さんだん
警察官=ほぼ(昔は捕亡と言った)
傾斜がゆるやか=なるい・なアるい・なろい
計測定規=けんじゃく(木材を計測する定規)
継続する状態=どーし(例・走りどーし)
軽率=とそんじょ・とそんど
軽率な者・うっかり者=うかっぽ・うとっぽ[野・甲]うっとぬけ[海]
携帯用の組重箱=さげじゅー、野外食用の手提げ重箱(ユサンバコ)
系統・一統・親戚=とー
軽薄=たすい・たすこい・たっすい
京阪神から下ってくる船=くだりぶね[野]
軽蔑の接頭語=ど~(例・ドけち、ドぬすっとー、ド遍路)[和にも]
契約解除=へんがい[佐]山分はヘンガエ
計量器・竿ばかり=ちぎ(計量する道具、主として竿ばかり)
ケガ=あいまち・ケガ・不祥事
毛が生え変わる=けがえ(成長過程、季節現象)
けげんな=もっけな[和にも]
消しゴム(文房具)=けしごぶ(子音MがBに変わる例)
消し炭=けしずみ・けすみ・けずみ・からけし[野]すみかぶら[甲・宍・海]
化粧する=やつす[岬陽・山]
化粧まわし=まわし・おおまわし(神輿を固定する化粧まわし)[野]
削り取る=こさげる(竹細工・木工細工)
削り節=けずりか[甲]
削る・掘る=はつる[和にも]・へつる・はつる(材木の荒削り、土や岩などを削る)
下駄=かっか・かっこ(幼児語)
下駄の種類=サシゲタ、コッポリ(コップリ)、ジキゲタ、ノメリ、キリゲタ、
            ショセイゲタ、ホオバ(野根よもやま集より)タゲタは水田で履く
けたくそが悪い=けたくそわりー・けったいくそわりー
けだるい=だるい・だい・だいー
結局は=どちみち[和にも]
結実が止まる=あがる(成熟する・終了する)
決断しかねて迷う様子=まっしこまっしこ・いっしこまっしこ
決断できない=ふわつく[甲]
決着・担保=かた
決着をつける=だんつける・だんつめる
結膜炎=やんめ
月曜日=げっちょーび(甲・海・阿)
けなす=くさす(悪口を言う、文句を言う)
気配=けエ
毛深い・毛だらけ=けむしゃ・ひげむしゃ
毛虫=ひげむし(蝶や蛾の幼虫)
煙たい=くすぶったい
煙り・煙る・煙たい=けぶり・けぶる・けぶたい(子音MがBに変わる例)[和にも]
煙らせる=くすべる・ふすべる
煙る・くする=ふすぼる
下屋・片屋根=ふきおろし・ふきさげ(母家の側面などにつける)
下痢=はらく[甲・海・和]
下痢する=さげる・とーす(例・はらをトーした=下痢した)
蹴りとばす=けとばかす
蹴る=けたくる・けりたくる(荒っぽく蹴る)
~けれど=~けんど・~けんど
原因=から
原因・詳細=やら(例・やらがわからん)
健康・息災=まめ
玄関=あがりたて・あがりと・あがりはな
玄関先=かど
元気に=いさましー・いさましゅー(例・いさましーしよったかえ)
肩甲骨の下部あたり=けんびき・けんべき
健康に=いさましー・いさましゅー(例・いさましーしよったかえ)
げんこつ=ごんけつ
堅実質素な生活=しまか
原種もどり=たながえる・たながやる(植物の突然変異)
剣道=やっとー(幼児語)
玄米=くろまい
懸命=むさんこ[甲・和にも]海はムザンとも言う
懸命に努力する=はってんくらう・はってんくるう
懸命にやる=むくる・やりまくる(~マクルは強調の接尾語)
倹約・節約=かんりゃく

          こ
五=ごー(ごーは「業、号」ごオは「郷、集落」)
ごーろ=野根別役の小字名、ゴーロやゴロクは昔の林産物集積加工地に由来する地名
小網・えび網=こあみ
濃い=こーい・こいイ
こいつ=こと(例・どともことも、ことらーは)・こんた[和にも]
こいつは=こたー・こたア・ことは・こいとは
鯉幟の上げじまい=たてあげ(七歳の男子の鯉幟の上げじまい、八歳以降は上げない)
合意する=てーたたく・てーたたく・てをうつ・てエうつ・てエたたく・てをたたく
行為を繰り返す(強調語)=~たくる(例・けりたくる、ぬりたくる)
強引=がい(がいな・がいに=・強引な・強引に、荒っぽい)[和にも]
強引に=しきって
豪雨=ざんざんぶり(雨がザンザン激しく降ること)
小魚・雑魚=じゃこ・じゃこ・どろめ・ちりめんじゃこ
小魚のぶつ切り=せごし(小魚をぶつ切りにして塩酢で和える)(例・鮎のせごし)
甲乙つけがたい=ぶっちょる
合格する=とオる
交換=かえかえ・かえこと[和にも]
睾丸=きんたま(陰嚢はフグリ)
耕起する=おこす(例・水田作業=起こす→たたく→かく+あぜかき~あぜぬり)
耕作権=うわつち
工作前の状態=ながら(例・竹をナガラで持ってきた)
降参した=あげた(子供の鬼ごっこや隠れん坊遊びで「降参」で、次回戦に入ること
強情=しわい(海は欲張りや姑息の意味もある)
交渉を仲立ちする=くちをきく(仕事や縁組)・なかもち
好色=すけべー
更新=さいがけ
後進(航海用語)=ごーすたん・ごすたん(逆・前進はゴーヘー)
荒神に供える松=こーじんまつ=荒神(竈の神様)に供える松の枝[和にも]
好人物=けっこうじん
耕土、田畑の地表の耕作部分=うわつち
勾配、傾斜=のり
交尾したトンボの雌雄=つるみ
交尾する=つるむ(昆虫などの交尾)
興奮して男性器が勃起する=いこる
弘法大師=おだいっさん
購入(売ってもらう)=わける(例・それをワケテくれ=売ってくれ)
甲羅=せんごー(例・亀のせんごー)
合流する=ひっつく
高齢の女性=ばー・ばば・ばんば
口論=いーやい[和にも]
肥桶=こえたご(下肥を入れて運ぶ桶)
小枝・雑木=しば(焚き付けにする小枝)
小枝を束ねた薪木の束=そぐり[宍・海]
小枝を束ねて尻に敷いて斜面をすべって遊ぶ=しばんま
肥えた人=こえたんぼ
肥溜め=こえつぼ(下肥を溜める穴ぐら)
五右衛門風呂の底板=げすいた[和にも]
氷(寒期の氷)=かんこーり・かんこオり=厳寒期に張る氷[和にも]
氷枕=みずまくら(熱が出たときに水や氷を入れて使う枕)
戸外=おもて
互角=せっつかっつ
小型のブリ=はらじろ(魚名)[高知県東部]
股間=またくら・またぐら
ごきげんですか?・ごきげん?=ごきげんさん(挨拶語)
小刻みにたたき削る=へつる・はつる
ゴキブリ=あま・ごぜ・ごぜむし(当地方では「ゴキブリ」とは言わない)
コクゾウムシ=ほり(米に発生する害虫)
穀物を水に浸して柔らかくする=よます
苔=ごけ
柿=こけら(薄い板片・屋根を葺く=こけら葺き)
こけら寿司の型枠=おしぬき(押抜き寿司、こけら寿司、またはその型枠[和にも]
                  徳島県ではさまざまな単型で中味に具を入れる
こける=とんする(幼児語)
ここから=こっから・こっから
心地・気分=こーち・こオち[甲]
午後に定置網をあげること=ばんもち(逆・あさもち)
心が高揚する=わいてくる・わく
こざ=炭窯から炭を出す道具(五角型とコの字状とがある)(炭焼き用語)
小作=あたる
小作料=かじし(加地子)・くもつ(田畑の借料、現金または収穫物で払う)
小皿=てしお・てっしょ・てっしょー
甑=こしき(米やもち米などを蒸す段重ねの道具)
こしき=炭窯の内部で原木を炭化させる部位(炭焼き用語)
乞食=ほいと
乞食根性=ほいとこんじょー
こじつけ=こでつけさでつけ・さでつけ・とりつけさでつけ
腰ひき=こしびき・ひとりびき(人力で引いて耕す農具・同型の牛鍬馬鍬もある)
腰巻き=おこし(女性の腰巻き)
拵え・こしらえる=こっしゃえ・こっしゃえる(阿波弁の影響を感じる)
五社神社=ごさいじんじゃ(白浜の五社神社)[宍]
こしらえる・作る=こさえる・こっさえる・こっしゃえる
こすりつける、塗りつける=なすくる・なする
仔スルメ=むぎわらするめ(初夏の頃の小さい仔スルメ)
五寸=ごっすん[野・海]
個性的な人の接尾語=~すけ(例・飲みスケ、ねぼスケ)[和にも]
午前中の定置網あげ=あさもち(逆・ばんもち)
五体・身体・肉体=ごたい
こたえた=ことーた・ことオた
こたえただろう=ことーつろ・ことオつろ
こだま=小さめのタモアミ(漁具)
ごちそう=ごっつォー・ごっそ・ごっとー・ごっつぉー(例・ごっとーさん)
ごちそうになる=よばれる
ごちゃ混ぜ=まぜくちゃ・まぜごちゃ
こちら=こっちゃ(例・あっちゃこっちゃ、こっちゃい来い)[和にも]
こちらへ向かっている=きよる・きよーる・きょおおる(野)
小突く・小突かれる=づく[新]・づかれる[新]
小突きまわす=づきまアす・づきたくる[新]
こっけいなことをする=ちょける・ちょげる[和にも]
こっけい者=ちょげす
こっそり行う=ぬけ
木っ端=こけら(大工仕事の木屑)
~ごと・~もいっしょに=~ごし・~ごと
事がさしせまる=しりにひがつく
~ごとに=~たんびに
ことひき(魚名)=くんく[甲]
子供=こー(コーは「こう、この、甲」コオは「粉」)
子供・小僧・こわっぱ=こびんす・びんす
子供に行儀作法などを教育する=しつける
子供を叱る言葉=めんめー・めめかー(幼児語)
子供を育てる=ふとらかす
小鳥(幼児語)=ちっち
小鳥籠=こばん(竹ヒゴで作った小鳥籠)
来ない=けーへん[宍・海]・きえせん・きえへん
来ないか=こにゃー(同・こにゃーさー、こにゃーだー)[野]
来なかった=けエせった・けエへった・けエへなんだ[野・和にも]
小苗=こばえ(親木の周囲に生えた小苗や脇芽)
粉にする=はたく(米の例・稲かる→籾こく→玄米する→白米つく→米粉はたく)
この阿呆=こなほー[甲]
この・こんちくしょう=こな・こなくそ
このような=こったら・こんなん
このかた=こーらい(例・何年こーらい)
このたぐい=て・てー・てあい(例・このてが安い、このてーを買うてこい)
木場=こば(山の作業場や山小屋のある平坦な場所)
ご飯=うま・うまうま(幼児語)
ご飯・食事=まま・まんま・おまんま・ごぜん[和にも]
ご飯などを茶碗に入れる=よそう[和にも]
木挽き・木樵り=こびき・こびき
小舟・一本櫓の舟=ちょろ
小縁=こべり(舟べりの上にはった板)[高知県・宍]
細かい=こまい・こんまい・こんまちこい[和にも]
ごまうなぎ=がねかみ・かにくい・がねくい(普通のウナギより太短くごま斑がある)
            (海部の母川の天然記念物オオウナギが有名)
ごまかす=ちょろまかす
ゴマサバ=あおこ(小型のゴマサバ)[甲]・なんきんさば(魚名)[甲]
困っているよ=こいあげとんよ・こいやけとんよ[宍]
こま結び=まむすび・まんむすび
困る・困った=よわる・める[新]よわった・めった[新]
こまる・こまりはてる=める・めりこむ
ゴミ=ごみくた[和にも](雑多な塵芥)
込み合う=つむ
込み合って座る場所がない=おるさきがない
~こむ(強調語)=~こったーす(例・ほりこったーす、やりこったーす)[甲]
ゴム=ごぶ(子音MがBに変わる例)
ゴム製=ごむぞーり・ごむじょーり・せんにち・せんにちぞーり(藁草履より長持ち)
ゴムの反動で銛を撃つ魚突き道具=じゃん・じゃん鉄砲[甲]ちゃん・ちゃん鉄砲[野]
          (磯魚突きの潜り漁師の使う大型から子供用の小型遊具まで)
こむらがえり=こぶらがえり・こべらがえり(筋肉が引きつる現象)[和にも]
米粉餅=はたきもち(米粉を練ってから蒸して作る餅)
米俵の両端の丸いふた=さんぶたさんだわら・さんだーら
ごめんね、ごめん下さい=ごめんでー・ごめんでエ・ごめんなして[甲・海・阿]
米びつ=とびつ
五目ずし=かきまぜ・ごもく・ばらずし・もぶり・もぶりずし・まぜくり・まぜくりずし
  (酢めしに具を混ぜたすし・酢なしはごもくめし)
五目ずし=ちらしずし
五目飯=もぶり・もぶりめし・かやくめし(普通の飯に具を混ぜたもの)[和にも]
子守用の半纏=もりばんてん・ねんねこ(幼児を背負うときの半纏、冬季用)
子守り役・子守り奉公=もりこ[和にも]
菰や俵を編む台=こまし・こませ
こりゃ!・こら!=てい!(子供を叱る言葉)
懲りごり=ごりごり
懲りる=ごりる
これ(掛け声)=こら・これ・こらえ=こちらに向かせるための掛け声(接頭語)
これ=声かけの言葉や合いの手の言葉(例・コレ〇〇さんよ、それはなんコレ)
これこれこのように=こないこないに[甲~阿~和]
これだけ・これほど=こんだけ・こんなけ・こればー
ころあい=時分・じぶん(例・ひるじぶん、もう来るじぶん)
ころがるように落ちる=まくれる
転ばし=ころ(重いものを転がして動かす道具、牛馬に引かせ転がして耕す農機具)
転ばす=こかす[和にも]
転ぶ=こかる・こかれる[和にも]
怖がる・怖がらない=おじる・おじん
怖がりの人=おじくそ・おじくそたれ
怖くなる=こおーなる
壊してしまう(強調)=わらくったーす
壊す=くだく・わらくる・みだく[高知県]・めぐ[徳・山]・めだく[徳・山]
壊す(ひきむしりおしつぶして壊す)=みしる・みしくる
壊れる=みだける・わらくれる・めげる[徳島県]
壊れた=めげた[徳島県]
児を背負うタスキ帯=おいこ・おいご(夏は単独、冬は綿入れネンネコ半纏を重ねる)
困窮する=かつえる・かつれる[和にも]
困窮をきわめる=いきつむ・いきづむ(生活や事業がいき詰まる)
根性・性根=かんき・しょね
ゴンズイ(魚名)=ぐぐ・ぐーぐー・ぐんぐ(背びれに毒がある小魚でナマズに似る)
今度は=こんどら
こんな・こんなに=こないな・こないに[甲~阿~和]・こげな・こげに
こんな所=こんなく・こんなくー
困難=しんどい
困難=~ぬくい(例・やりぬくい、使いぬくい)[和にも]
金毘羅神社の奉納相撲=こんぴらずもー(神社名は、金毘羅、琴平、その他多様)
コンブ(海草)=こぶ[和にも]
今夜・今宵=こいさ[新?]
混乱させる=まぜくる・まぜかやす[和にも]
混乱する=びらくる・べらくる
婚礼の忌み日=やまめじゅく(婚礼を避ける暦の上の日)
婚礼の随従役の少女=まちじょろー(婿方から嫁方あるいは嫁方から婿方へ随従役)

         さ
差=あらき・あらけ(例・あらきをとられる=差をつけられる)
~さ=~さ・さー(促す意味の接尾語)[野漁・海](例・はよ来いサ、行かんかサー)
~さ=さー・さア(命令の接尾語)例・やってんさー[野漁や海はサー・ダー・ケーを多用]
~さ=~よ・~わ
ざ=だ(注・東洋町から海部灘沿岸はザ行ダ行ラ行の発音混用が多い)
さー・さて=さー・さア(疑問の接頭語)
さあ=さー・さア(疑問の接頭語)
ざい=ザイ踊りの采(盆灯籠の紙飾りで作る)
材木量=ひろて・尋手(山林の売買でどれだけの材木量があるかという意味)
ざいを持って踊る盆踊り=ざいおどり[野商・野農]
菜園、畑=さえん・さえんじり(半農半漁は漁業のかたわら家の裏に畑を作った)
最奥=つめ・づめ
最下位=いんけつ・げっつウ・げっとオ・げと・しりげっとー・びりげっとー・びりけつ
最後・~の後=あげ
最後尾=いんけつ・げっつウ・げっとオ・げと・しりげっとー・びりげっとー・びりけつ
最後尾=どんけつ・どんじり(「ドン」は強調の接頭語)[和にも]
最後の草取り=おさめぐさ・とめくさ(田植え作業)
最後まで居残る=しりざらえ(宴会のとき等)
最初=しょっぱち・しょっぱな[和にも]・のっけ[和にも]・はな[和にも]
最大限・精一杯=つついっぱい(海ではツツイチとも言う)
最中=さなか
さいとう・菜刀=さいと
再度の宴会=うらつけ(宴会後または宴会の翌日にもう一度宴会すること)
采配の采=ざい
さえずり(鯨の舌肉)=さえづり
竿=さわ(例・物干しサワ)[野・甲・海・和]
早乙女、田植え女=そとめ・そーとめ(集団仕事のため平素よりグループを作っていた)
竿ばかり=ちぎ(計量する道具、主として竿ばかり)
境、境界=さかえ
さかえじゅう=サカイジューとも言う、多くは3ツ組入れ子の重箱、祝事などに贈呈品
              を入れていく。和歌山では「サカイジュー=5重ほどの入れ子」とある
            (例・小のジューに餡餅、中に赤飯、大にコケラ)
逆毛が立つほど恐ろしい=そーけだつ
さかさま=さかし・さかつべ・かいさま・かいさま(例・タチイオのカイサマズシ)
~さがす=接尾語(例・ちらかしさがす、こつみさがす)
探す・調査する=たんねる[和にも]
さかずき=ちょく・ちょこ:猪口(飲酒の容器)
逆立ち=さかつべ・つべかやり・つべかえり・つべがえり・つべたて
差がつく=あらく
差がない=どちこち・どっこいそっこい・どっこいどっこい[海]
下がり眉の顔=べかこ・べこのかー[和にも]
左官職人=しゃかん
さきおととい・さきおとどし=さおとつい(一昨日の前日)=さおとどし(一昨々年)
先が分かれた鍬=またぐわ(2~5つに分かれ、ミツグワ、ヨツグワなどと言う)
詐欺師=てんくろー・やまこ(たくみな商売人)
左義長=おーやまやき・さぎっちょ・どんど・どんど焼き[甲](小正月頃の行事)
左義長(ドンド焼き)で焼くもの=やま
  (スス竹などを縦掛け正月飾りや神仏に関するものを中に押し込んだもの[甲・海]
  (宍喰では大山の横に便所のしめ縄など不浄なものを別にして小山を作る)
さきやま(狩猟用語)=さきやま(狩猟のとき獣を追い出す役目)
削減する=へじる・へずる
作地でない平地=しば
昨夜=やぜん[和にも]・ゆーべ・ゆんべ・よーべ・よんべ
酒好き=さけのみ・のみすけ
下げ膳=招待客が来なかったとき家へ届ける膳や皿鉢(昔の祝宴は一人一皿鉢)
叫ぶ(泣き叫ぶ・大声で叫ぶ)=しゃける・しゃけぶ・とえる[甲・海・阿]
酒と肉・魚肉・動物の肉=なまぐさ(神様に供える魚または魚の加工品)
酒に酩酊する=ぶらくる・べらくる・めーとるがあがる
裂けるの強調語=ひっしゃける・うっさける(ウッは強調の接頭語)
迫(さこ)=さこ
雑魚(ざこ)=じゃこ・じゃこ(雑多な小魚)
支える=おらえる・つかす・つっぱる(倒れたり下がったりするのを防ぐ)
ささくれる=さかもげ・爪の元の皮膚が逆さに剥ける
ささげ豆=ふろ・ふろー
笹飛脚=ささびきゃく(笹の葉が萎れぬ内に全速力で御用状を届ける送り夫)
ささら=かい・かい[野]アマノリを岩から掻き取る皿状の道具
さしあげた=やっとー・やっとーさー[野]
さしかけ=ひさし、母屋に継ぎ足した片屋根
さしさわり・さしさわる・支障・支障ができる=つかえ・つかえる
刺し身=なま・おつくり・つくり[和にも]
左折=とりかじ(航海用語)(逆・右折=オモカジ)
させて=さいて(例・あてにもさいてくれ)
~させる=~らす
雑草刈り=かりあけ
雑多な塵芥=ごみくた[和にも]
雑木=ざつ
さて=さー・さア(疑問の接頭語)
さといもの茎=ずき(乾かして食用にする)
座頭さん=だっとさん(宍喰の名勝「座頭岩」)[宍]
さばさばした=きさんじな
皿鉢=さーち・さアち(料理を盛り付ける大きな皿)
皿鉢料理=さーちりょーり(さまざまな食材を大きな皿鉢に盛り付ける)
          野根では組皿鉢と言って一定の決まり通りに盛り付け、モノズエに乗せ
          一人一皿あて、祝いの席に出す。こけらずし主体で刺身も同皿に入る
サバフグ=ぎんふぐ・せぐろ(魚名)[甲・県中西部]
寂しくなったね=さびしーなったね(死者の遺族に対して使う言葉)
寂しい、淋しい=さぶしー[甲・和にも]
さびわける=さびる(唐箕などを使い風を利用して穀物の実と穀をさびわける)
ザボン(蜜柑)=うちむらさき
サマツタケ(ニセ松茸)=さまつ
寒い=さぶ・さぶい
寒い=ひやい(当地では冬でも冷たいとか寒いとか言わずヒヤイと言う)
寒い曇天~小雨=しびたびより・しびった・しょーたびより[甲]
寒くて話もできない=ひよーてはなしがない[甲]
寒くなる・寒くなった=ひよーなる・ひよーなった
寒気がする=ぞんぞんする(例・寒さでゾンゾンする、怖さでゾンゾンする)
寒さで凝結する=こごる(煮凝り)
サメ=ふか(魚名)
左右が不揃い=かたちんば[和にも]
さようなら=いねよー[野]
サヨリ(魚名)=さいら・さいれ(海はサイロとも言う)
皿洗い=あらいあけ・あらいがけ・あらいやけ
さらえ(炭焼き道具)=さらえ(炭と素灰を分ける道具)
さらえこむ=さでる
ザル=いかき[和にも]
サルトリイバラ=かしわ(植物名)この葉でカシワモチを作る
騒ぐ=ほたえる・ほたこえる[和にも]・うどむ・うどみかやる(カヤルは強調の意味)
さわぐ=さおぐ(例・心臓がサオグ)
サワラ(魚名)=さごし
触る=いらう(不必要に扱う)[海・阿・和]
触る・いじる=つつく
~さん・~ちゃん=~たん(名前の末尾につける)
ざん=宴会のあと残り物で飲み直すこと
山間地、山村=さんぶん
暫定結婚=あしいれ(試験的な暫定結婚)
サンマ(魚名)=さいら・さいれ(海はサイロとも言う)
三枚づけ=さんばいづけ・さんまいづけ(砂糖、酢、醤油の三種で漬けたもの)
さんや袋=へんどぶくろ(遍路が胸にぶら下げる袋・葬式で死者に持たせる袋)
~さんよ=~え・~えー(人称や姓名呼称などのあとにつける呼びかけ言葉)
山林業者=やまし
三輪自動車=ばたこ
山林の下刈り=かりなぎ
山林の値段=やまて(立ち木の状態で材木を買う値段)(期限内の伐採が条件)

          し
4=しー・しイ
字=じー・じイ(例・ジーを書く)
礁・ハエ=じ(海底から突出して海面に見え隠れする岩塊)
シーアンカー=ひかしもん(深海で海中に垂らして錨代わりにする重り)[宍]
シーボルトミミズ=ひみず・カンタロミミズ(青色の大きなミミズ)
幸せ、幸運=しやーせ・しやアせ
自慰=せんずり
シイラ(魚名)=たちわき[甲](他ではナタマメもタチワキという)
シイラ(魚名)=ちょーな(大型のシイラ)[甲]
シイラ(魚名)=くまびき・くまんびき・とうやく・とうひゃく・ねこまたぎ
爺さん=じー・じイ=(女はバー、バア)
塩=しよ
塩辛=うるか(雄鮎などの精巣で作る塩辛)
塩辛い=からい(当地方ではショッパイとは言わない)
塩抜き=しおだし(塩漬けした食物の塩を抜く)
シオフキ(貝名)=しよふき
しおらしい=しょーらしい・しょオらしい
~しか=~かし(例・こればーかし持っちょらん)~ほか(例・言うほかない)
四角い容器=きりだめ[佐]
仕方なく=しょーことなし
仕方がない=しやない・しゃーない
四月=しんがつ[徳島県]
叱る=まくる・どまくる(ドは強調の接頭語)[甲]
敷き石=かずらいし・かづらいし(石段や家敷地の周囲に配置する横長の敷き石)
しきみ(樒)=しきび(墓花にする植物名)
事業に失敗する=やりこむ[甲]
事業や家運が傾く=ひだりまえ
しきりに=しきって
資金が底をつく=すりきり(白浜明神家文書・長宗我部盛親書状に出ている
                「資金も底をついたので主従関係を絶つ」という去り状の文言)
茂み=しょーよく(山で使う言葉)
思考力が混乱する=のーがおこる・のオがおこる
四国霊場八十八カ所=はちかしょ・はっかしょ
四国霊場を参拝する=うつ
仕事帰りに持ち帰る荷物=よに・よーに
仕事が遅くまでかかる=ひだける
仕事がよくできる=かまがきれる
仕事始め=ちょーなはじめ(手斧始め)
仕事を一段落する=しまう(同・おく)
仕事を終えた=おいた
仕事を終れよ=やすみよ・やすめよ(別れの際の挨拶言葉)
自己の金・自己負担金・自腹=じばら・みぜに
子々孫々=まつだい
しじみ=しじめ[甲]
死者の枕元に配置するもの=まくら~(例・納棺前の枕包丁・枕茶碗・枕飯・枕団子)
支障=わざ
次女以下の者=こーねえ・こねえ(ネーサンは女の人の総称で年齢をとわない)
沈む=しもる
自然に=ひんずつ・ひんずと・ひんづつ・ひんづと
自然に暖めた水=ひなたみず(水を張ったタライを日当りに出して自然に暖めた水)
自然に生えた植物=おのればえ
しそ=ちそ(赤紫蘇は梅を赤く染め漬け、青紫蘇はタタキその他の料理の香辛料)
した=いた(子音Sが欠如、例・どいた=どうした)
した=ひさ(子音SがHに、TがSに変化)
下=ひた(子音SがHに)
舌=ひた(子音SがHに)
舌=べー・べら・べろ・べら[野](魚名ベロはベラのこと、アカベロとアオベロ)
舌打ちする時の言葉=ちゃっ!・ちゃー!(ちゃっ!しもーた)
~したか?(疑問語)=~てか?[甲・海・阿]・~てかい?[甲・海・阿]
~したか?(疑問語)=~たら?・~つか?・~つかえ?
したくて・したくなって=しとーて・しとオて
親しい=ちん・ちんちん[和にも](海はチョンチョン)
下に敷く=すける
~したのか?=~したん?・~したんな?[野・甲・宍・海]
下向き=うつぶく・うつぶけ(逆・仰向け、アンノケ)
したもの=~たん(例・鮎の焼いタン、言うタンは誰なら)
したよ・~だったよ=~わえ・~わえー(接尾語)
七=ひち[シをヒに発音、徳島県や大や和でも多用される]
質=ひち[シをヒに発音、徳島県や大や和でも多用される]
七輪(しちりん)かんてき(炭を使う台所用具)・ふろ(炭火のコンロ)
実家=でざと(嫁のでざと)
しっかりしている=しゃっきん(例・あればあ酒飲んだにシャッキンじゃ)
しっかりする=しゃんつく
しっかりと=しゃんと・ちゃんと
漆喰で補強する=めじっくい(屋根瓦の要所要所を漆喰で補強すること)
しつこい=ねちこい・ねちゃこい・ねばい・ひつこい[和にも]
しつこく続ける=しこる(例・やりしこる、負け博打のしこり打ち)
叱責する=きめつける
質素=つましー
湿地・水浸し=しずえ
湿田=じるた・じるたんぼ、泥水たまり
しったかぶり=しったらかし
嫉妬=りんき
じつに=しょー[新](ショーマッコトは未だ室戸岬以東に入っていない)
しっぽ、尻尾=おば・おばち・おばった
失礼・無礼=ふつごー
失礼します=ごめんでー・ごめんでエ・ごめんなして[甲・海・阿]
~して=~ひて[和にも]
~してありますよ=~ちゃアらア
してある=やっちゃーる(すでに済ましていること)(徳島県はヤッタアル)
~してある=~たアる・~たアん[宍・海]
~していた・~して・~している=~しちょった・~しちょって・~しちょる[高知県]
~していた・~して・~している=~しとった・~しとって・~しとる[徳島県]
していた=しょった・しよった・しとった[徳島県]
~していたよ=~しつら
している=しよる・しょーる・しちゅー・しちょる・ひちょる・しとる[徳島県]
~している=~ちゅう・~ちょる・~ちょう[甲]・~しとる[阿]
~している=~っしょる(例・泣かッショル)[甲・宍]
している[標]= しちゅー・しちょる・しよる[土~野] しーよる[野] しとる[甲~阿]
~しているの?=~しょん?・~しよん?[甲・宍]
~しているの?=~しょんぞい?・~しょんのんぞい?[甲・宍]
~しているの?=~よん・~よんの[徳島県](例・呼びヨンでー)
~しているよ=~よら・~よらい[ヨライは甲ゾイカイ弁]
~しておいてやる=~ちょいちゃう・~ちょいちゃる
~しておく・~しておけ=ひちょく・ひちょけ
して下さい=しちくり[佐]愛媛言葉と思われる
して下さい=やっとーせ・やっておーせ[野]
~して下さいよ=~れよ
~してしまう=~ったーす・~ったやす(例・こきまッタース=こきまわす参照)
~してしまった=~もーた(例・やってモータ)
~してはおれない=~しとれん[宍・海・阿]
~してはいけない=~られん・~れん(不可能~禁止)
~してみなさい=~てんさ・~てんさー・~てんだ・~てんだー
~しても・~しなくても=~たち・~たちち・~たっち・~たって
~しても・~しなくても=~だち・~だちち・~だっち・~だって
~しても=~たっち・~たって・~たち・~ち(例・言うタッチいかんチヤ)
してもらって=してもろて
してやって=しちゃって
してやってください=しちゃってくれちゃってんさー(~だー)[野]
してやりなさい=しちゃり
してやりなさいよ=しちゃってんさー・しちゃってんだー[野]
してやる=やっちゃる・やったる[徳島県]
~してやる=~しちゃる・~ちゃアる・~したる[宍・海]・~したろ[宍・海]・
~してやれ=~ちゃれ・~ちゃァれ・~たれ[阿]
~してやろう~しちゃアらア・ちゃらー
指導者・先導者=さきやり・さきて
しとみ・蔀戸=ひとみ
しない・しません=せん・しぇエせん・しゃーへん・しぇいへん・せーへん・せイへん
~しない=~へん・~せん[東洋町から徳島県や大阪]
しないで=せいで(例・せいでどーっしゃー)・~せっといて・~せんといて
~しないで=~づく・~づつ
~しないでどうする=~いで・~いでか[和にも]
~しないままで~・~してはいけない=~せっといて・~せんといて
~しないままに=~せんずく・~せんづつに(例・片付けんズク出て行った)
しなかった=せざった・せなんだ・せらった
しなかった=~へだった・~へざった・~へらった
しなかった=~へざった・~へだった・~へなんだ
しなかった=せーへった[野]・せエへった[野]・せーへなんだ[野]
しなかった=しぇーへった[海]・しぇエへなんだ[海]
~しながら=~しーしー・~しイしイ・~しもって・~しーもって・~するする
~しなくても=~だっち・~だって・~だっても(例・せダッチ構わん)
~しなくても=~いでも[和にも]~んかて[海・阿・大・和]
しなさい・してみなさい(命令語)=してん・してみー・してみイ・してみよ
しなさい・してみなさい(命令語)=してんさー・してんだー[野・海・阿]
しなり・余裕=なやし
品物がさばける=はける
次男以下の者=こーにい・こにい(ニーサンは男の人の総称で年齢をとわない)
次男次女以下の兄・姉=こんまいにい・こんまいねえ(長男長女は大きいニイ・ネエ)
歯肉炎・歯ぐきが腫れる=はぶちょー
死にものぐるい=しにものぶるい、必死[甲]
死ぬ=しぬる[土・新]しのる[野]
しばきあげる=しばったーす
しばく・張りまわす=うしばく・うっしばく・はぶく[甲]
芝こき=こきしば(炭俵の蓋にする小枝から葉を取り除く作業=炭焼き用語)
地場産品=じのもの・じのもん・じもの(四里四方に病なし=地場産品の良さ)
自費自弁=こーろく(俸禄の対語か?)
四百四病の病い=しひゃくしびょうのやまい(~より貧ほど辛いものはない)[野]
しぶくさ=しぶ(洗うときにタワシがわりに使う)
しぶとい・執拗=しわい(海は欲張りや姑息の意味もある)
自分と同じような欠点を笑う=めくそはなくそをわらう(目クソが鼻クソを笑う)
死亡しらせ役=ひきゃく[海]・しらせ[野甲](死亡しらせ役は必ず2人で行く)
しぼむ=すぼむ・つぼむ(花がつぼむ)
シマアジ(魚名)=こせ(大型のシマアジ)[甲]
しまうの強調語=たーす・たアす・たやす(例・すてったやす、はりまったーす)
シマサルナシ=ちんぴら・ちんぴらりん[野]ちんぴろりん[甲]
              (キウイフルーツの野生種)
しましたよ=したわえー・したわさー・したわよ
しましたよ=しとーえー・しとオえー、しとーさー[野]
~しましょう=~せんか(海は「せんけ」)
しまった=しゃっしもーた・しゃんしもーた[土](シャッやシャンは接頭語)
しまった=しゃっしまいじゃ(「シャッ」は強調の接頭語)[甲]
しまった!=しもーた!・しもた!
しまった!=ばっさり・ばったり・ぱったり(間違いや失敗のときの接頭語)
しまった!=ばっさりかやった・ばったりいた・ぱったりしもーた(上記の強調)
しまった(失敗・失策)=ちゃんとしもーた
しまりのない人、無計画に金を使う人=ぱーぱー
自慢する=いきる
地味・地味な=こオと・こーとな[高知県・海](派手の逆。ほのキモンはこオトや)
しみる=しむ・しゅむ・しむ
湿った日陰=しずえ
湿る、湿気が高い=しける
地面=じべた[和にも]・じー・じイ・・じべた・じべった・ぢべた・ぢべった
下方・シモ=しもて(在所からみて京都に遠い方をシモテ=シモという)
地元=じ・じー・じイ(例・ジーの者、ジものの魚)
ジャガイモ=にどいも・ふどいも[徳島県](東洋町では使われない)
借地料=かじし(加地子)
謝罪=ことわり
斜視=ひがらめ・ひんがらめ[和にも]
しゃしゃらまご=やしゃご・やしゃまご
借金=つけ(掛け売り・盆と暮れに一括して支払ってもらう)
~しゃっくる=接尾語(例・びっくりしゃっくる)
しゃくって釣る疑似餌漁法=しゃくり・しゃっくり
しゃくり針でひっかけて釣る漁法=しゃくり・しゃっくり
~じゃないか=~じゃか・~じゃいか(同・ぢゃか、ぢゃいか)
シャノヒゲの実=おじさんのきんたま(植物名)竜の玉[甲]
しゃぶる=すばくる・すわぶる(汁を吸いながら食べる)
じゃまになる=まぎる[高知県]・まげる[甲]・まがる[海]
車輪=ごま[和にも]
車輪がぬかるみにのめり込む=にえこむ
じゃれあう=もちくれる・もちゃくれる
ジャンケン=じゃいけん[海]・いんじゃん[大]
じゃんけんのグーチョキパー=ぐんかんちんぼつはれつ
衆=し(例・わかいし、おなごし)
周囲=ぐるり(例・グルリの目が光っちょる)
周囲・周辺=めぐら・まーり(例・誰まーり知らん、次は君のまーり)
収穫遅れ=あぎる・たなおち(果樹や果物の収穫が遅れて味が落ちること)
収穫高・収入高=とりめ
収穫の農作業=あき(米麦の収穫期)
祝儀・おひねり=はな
収拾つかない=~もつう・~もつれる
重症患者を徹夜で見守る=よとぎ(当地ではあまり使わない)
住職=おじゅっさん(お寺の住職)
就職口=くち
12年の差=ひとまーり(同じ干支)
収入=はたらき
十能=じゅーのー・せんば(炭火や灰をすくったり移したりする道具)
重複する=かちあう・こちあう
充分=じょーとー
十分な・足るほど=たるばー
十分な重さ=ぴんつく(計量器が重さではねあがる、逆=ねぶたい)
充分に=ろくに[甲・宍・海]
充満する・充満した=みてる・みてた[山・土]
集落=~わら(例・漁師ワラ)
修理=なおし(例・下駄の歯のナオシ、傘のナオシ、なべのナオシ)[和にも]
修理する=なおす[和にも]
終了=おじゃん
終了する=あがる(結実が止まる・成熟する)
終了間際=おわりこぐち
熟した柿=ずくし(ズクシガキ)[和にも]
祝日=はたび(国民の祝日)
熟成させる=ならす
酒豪=ふか
手術=しりつ[甲]
酒席などで最後まで居残ること=しもり
取水口=みと・みなくち
出棺のとき玄関先で割る茶碗=わかれのちゃわん(葬式)
          「えい所へ行きよ」「戻ってこられんぞね」と言いながら茶碗を割る
出産させる=とりあげる(産婆~助産婦の仕事)
出身地・実家=でざと
出世できず野に伏す=くすぶる
出発=かどいで(花嫁が実家を出発すること)
主でないものの接頭語=しば~(例・しばえび、しばぐれ、しばてん)
襦袢=じばん(着物の種類)
主婦の座=わがよ・わがよー(あの人は、わがよーがなかった)
主婦の座につく=よになる(例・ヨがなかった=主婦権を持つ年月が少なかった)
主婦の座をつとめた期間が短かった=よがなかった・よーがなかった
寿命=じみょー
樹木の根元から切り倒す=もとどり[甲・山]
腫瘍・腫れ物=ひょーそー・ひえ(子供の尻や脚などにできやすい)
修羅=すら・しゅら(舟を浜から海または海から浜へ運ぶための枕木)
酒乱・酒に酔って暴れる=きれる
狩猟=おいやま(獣類を山で狩猟すること)
狩猟・猟師=せっしょー・せっしょーにん[野]
狩猟の追い出し役=せこ
種類=とーり
棕櫚(植物名)=しゅーろ(棕櫚の茎元の繊維質は蓑や縄などの材料になる)
春菊=しんきく・しんぎく(野菜名)
順々に=せんぐり
順番=まーり
準備=しあい・しやい(例・よそいきのシヤイ、よばれのシヤイ)
準備する=かまえる
春蘭=ひょっくり[甲]よこり[野](当地ではホクリやジジババとは言わない)
女陰・女性器=おめこ・おまんこ・おめこ・さね・そそ・ぼぼ・まんこ
女陰・女性器=おかいす[新]おそそ[和にも]おちょんこ(逆・おちんこ=男根)
性悪人=やろくがよーな(弥六のような性悪人)[野]
上位=うわかさ(例・AさんはBさんのウワカサをいく)
城下=おじょーか(高知城下か徳島城下を指す)
正月=しょんがつ[甲](ウをンに変えるゾイカイ弁の代表例)
正月十四日に搗く餅=わかもち
正月四日の行事=ふくわかし(正月のお供え物を正月四日雑炊にして食べる)
しょうがない=えーっしぇいな(嫌な時の接頭語)
床几=しょーぎ
将棋の駒の歩兵=ひょこ
将棋の種類=本将棋、詰将棋、金転がし(四国廻り)、あいの、五目並べ、山くずし
小休止=おちゃ・ちゃー・ひとくち
詳細=こわけ・こわり(詳しい理由)
小心者=おじくそ・おじくそたれ・またくそ
上手=うまい・んまい
上手になった=うまなった・うまーなった[東・海・阿]
饒舌=じょーず(たくみな口ぶり)
醸造酢=ます(当地はユズなど柑橘類の果実酢が主体)
焼酎=ちゅー
上出来=じょーとー
上田=じょーでん(収穫の多い良田)
上棟式、棟上げの祝い=せんぐー
衝突する、突き当てる=つっかける
商品価値のない小枝=さでぎ(サデに残した小枝、自家用燃料にしか使えない小枝)
丈夫な=じょーぶい(健康、達者)
勝負なし=たかみ(子供の遊び用語)
小便=しょべ・しょんべん
小便する=ばる・ひる
小便桶=しょべたご・しょんべんたご[和にも]
消滅する(動植物が)=うさる・うさる
醤油=しょーゆウ
醤油さし=きびしょ(醤油を小出しする小皿・きびしょは本来急須や銚子のこと)
醤油ため=すだめ(醤油を小出しして使う小皿)
醤油のモロミ=しょいのみ
将来=さきいき[和にも]
使用量や価値=で(例・使いでがあった、歩きでがあった)
上腕・上腕付近=やで(例・ヤデが痛い)
暑気あたり=あつけ[和にも]
食事=かい(例・かいがえい、かいがわりい)
食事・ごちそう=んまんま・んま(幼児語)
食味を堪能する=くちにおぼえる(食感または量的に)逆=くちにおぼえん
食欲=はみくい(牛馬の食欲)
植林された所=しょーよく(山で使う言葉)
所作・動作=しょしゃ
書写する=えどる[和にも]
女性=ねしょー・ねっしょー・ねしょーだれ(軽蔑語)
食器棚=みずや(台所に置く食器棚)
しょっちゅう=ぎっしり・ぎっちり・きっちら
所定の所に納める=しのべる
初七日の法事=みっかのしあげ・みっかなぬかのしあげ(葬式の夜に行う事が多い)
処分する=あます
ショベル・スコップ=しゃべる
所有物=が・がア・がー・がん(例・おらのが=俺の物)
処理に困る=たれもつー・たれもたくる・たれもつれる
女郎買い・売春=ひめかい[和にも]
女郎蜘蛛(昆虫名)=じょろぐも・うしわか[佐・岬陽]・ども(太い女郎グモ)[佐]
白髪頭=しらがぼくと[甲]
知らない=えしらん・よう知らん[山]
知らなかった=しらざった・しらだった
白浜(集落名)=しらま[甲]
しらふ=すで・すめ(酒に酔っていない)[和にも]
シラミ(虱)=しらめ[和にも]海ではシャメとも言う
尻・肛門=いど・つべ(例・ボニに川で泳いだらエンコーにイドを抜かれる)
尻べた=しりこぶた・しりこぷた[和にも]
四里四方に病なし=しりしほーにやまいなし(新鮮な地場産品を食べておれば健康)
汁粉=しるこ(小豆粉と団子で作る・ゼンザイは小豆粒入りの汁子に餅を入れたもの)
汁餅=しるもち(小麦粉団子をだし汁で煮たもの)[甲]
汁物の具=みー
知るもんか=しるかれ・しるかれー・しらんわれ[海・和]東洋町では使われない
じれったい・もどかしい=はがいたらしー
シロアマダイ(魚名)=しろびた[甲・県中部]
素人=しろと(逆=くろと・玄人)[甲]
じわじわ=じっぱじっぱ(少しづつ)
しわだらけ=しわもつれ・しわもたくれ・しわもつくれ・しわもぶれ
しわだらけ=しわくた・しわくちゃ[和にも]しわくちゃまぶれ[甲]
芯=しんこ・しんこつ
神官・太夫・宮司=たゆー・たいゆー
神経がまいってしまう=のーがおこる・のオがおこる
神経質=かんしょやみ・かんしょーやみ[和にも]・しんけい・しんけいやみ
神経衰弱=しんけい・しんけいやみ(病的なほどの神経質)
真剣に=しょーりき
新婚ぼけ=かかぼけ(新婚ぼけで仕事がおろそかになる)
神祭(神社の祭り行事)=じんさい・まつり(野根八幡宮の神祭言葉は別資料参照)
神祭の翌日の行事=しであげ(他の所ではシメアゲが一般的)
神祭の練り子行列の持ち物=おどーぐ
伸子張り=しんしばり(和服の縫い目をほどいて洗濯する方法、またはその道具)
伸子張り=あらいばり(洗濯物を乾す道具あるいはその方法・張り板か伸子張り)
伸子針=しんしばり、和服の縫い目をほどいて洗濯する方法、またはその道具
        竹ヒゴの両端に小さい針があり布を張りひろげる道具で洗いばりとも言う
信心深い=くーじん(神がかりや易などに頼りやすい)[海ではクンジンナ]
進水式=ふなおろし(船が完成しての祝い行事)
親戚=あいだがら・ほーばい
親戚関係である=ひっぱる・ひっぱりあう
親戚の親戚程度の縁=まわりいっけ[海]
新鮮さがなくなる=ひねちょる・ひねる[和にも]
神饌を載せる方形の折敷=さんぼ・さんぼー(台の三方にくり型が空いている)
親族=い・いぞく
新築祝い=せんぐー・いわたり・ゆわたり・たてまえ
死んでしまった=いてしもうた(人間、動植物など)
新築祝いの餅投げの餅=せんぐのもち
しんどい=ずつない・づつない(「術ない」が語源か)[和にも]
しんどい=しんだー・しんだア・しんだい・せこい[海]
しんどい・けだるい=だるい・だい・だいー
しんどいの強調語=けしんどい
人頭割り=あたまわり(分配)
心配する・案ぜる=あんぜる・ぞーもむ
心配あるまい=かむまい・かんまい[甲]
人肥・人糞肥料=だる・だるごえ(くみ取り便所で自然にできるコエ)
新品=さら・さらぴん[和にも]・まっさら
神仏・神仏にお参りする=まいまい・まいまいこんこん(幼児語)[和にも]
甚兵衛羽織=じんべー、そでなし(着物)
じんましん・発疹=ほろせ
親身に扱われないこと=ままこ・ままこいじめ
新芽=めだち(植物の新仔や新芽、タケノコやイタドリやタラなどは芽立ちを食べる)
人名のあとに付ける言葉=の~ヒト[佐]、野根では「~のシー」と言う
人力の農耕具=ひとりびき(牛馬でなく人が引いて耕す鍬)[海]
親類一統=いっか・いっけ・いちげ[和にも]

          す
す=すー(時期を過ぎて大根などに入る筋、子供が山遊びで作る隠れ家)
巣=すー・すいや・すや(例・鳥のすいや)(海では若衆宿もスヤと言う)
吸う=すー(竹、ヨシ、カヤ、チガヤなどで編んだ簀)
簾=すー(竹、ヨシ、カヤ、チガヤなどで編んだ簀)
簀=すー(竹、ヨシ、カヤ、チガヤなどで編んだ簀)
酢=すウ(酸味料)
酢和え=すわえ・すもみ
水泳の飛び込み=しょーびん・しょーべん
ずいき=ずき(乾かして食用にする)
炊事=かしき(炊事する人、山小屋や飯場や船内での男の炊事役もカシキ)
炊事場=かまだや・かまなや・かまや
水藻・海藻=もー
水中鉄砲=じゃん・じゃん鉄砲[甲]ちゃん・ちゃん鉄砲[野]
          (磯魚突きの潜り漁師の使う大型から子供用の小型遊具まで)
水中メガネ(水泳・潜水に使う)=すいがん・みずめがね
水田=たんぼ
水田地帯、平野=たちょー(田丁)
水田の仕付け=うらごしらえ(苗代を作る前に田の内外を整備すること)
水痘・水はしか=へーぼ・へーぼーさん
ずいぶん=たいちゃ・たいちゃー・たいっちゃ・たいて・たいてエ・たいてい
水分を含む=ほとびる
水分を含ませる・水や湯に浸らせる=ほとびる・ほとばかす
水平な山道=よこぼ・よこぼー
睡眠不足=ねくさし・ねくさす
水面に投げた石が水面を跳ねながら進む石投げ遊び=しゅーびん
水門=ゆる
図体=どんがら[野・甲・海]
~すえられる=~すえられる・~すえる・~すえぬける=強調語(例・やりすえる)
すえ付ける=すえる、定置する
末っ子=おとご・おとんぼ[和にも]
末永く伝えるべきもの・永く使えるもの=まつだい・まつだいもん
眇(すがめ)=めかんじ・めちょちょ
すがりつく=もさぶりつく・むさぶりつく・かきつく(例・揺れるきにかきついちょれ)
好き勝手する、言いたい放題、ふてくされる=ばぶれる
好きなようにせよ=くそむしのすいたよーにせえ(どうでもせー)
杉の薄板=へぎ(ごく薄い杉板、野根杉のヘギは良質で昔は包装紙代りにした)
杉の実を弾丸代わりにするおもちゃの鉄砲=すぎてっぽー(子供の竹細工)
隙間=あい・あいさ・ごそ(例・やぶごそ、あいだごそ)
隙間がない=きつきつ・ぎつぎつ・ぎっしり・ぎっちり・びっしり[和にも]
すぐ=じき・ぢき・つい(例・彼の家はツイそこだ)
少ない=すけない[和にも]
すぐに・短時間=ちょっこり・すんぐに[新]じっきに[和にも]
スケオビ=おいこ・おいご(幼児を背負う帯、冬はネンネコ半纏を重ねる)
少し・わずか=ぼっちり・ぽっちり
少し~だ=こ~(例・コいやしい、コにくたらしい)
少しだけ=はなくそばー(ほんの少し)
少しづつ=ごとごと・じこじこ・しわしわ・じわじわ・ぼつぼつ
少しづつ(入れる)=ちょびちょび・ちょぼちょぼ
少しづつ着実に金をためる=こぜにをためる
少しの間=ひといき
少しの猶予=まてしばし
少しも=いっこも[甲~徳島県・和にも]
ずさんな経営=おーやり
スジアラ・ホウセキハタ・ノミノクチなど(魚名)=ちょーがろ[佐]
スジアラ・ホウセキハタ・ノミノクチなど=キョーガラ・キョーガロ[高知全般]
すしおけ=はんぎり・はぎり・はんぼ・はんぼー(寿司飯をまぜる平桶)[和にも]
寿司酢を混ぜた飯=すめし・すしめし(具を混ぜる前やコケラ寿司に仕込む前の飯)
すし詰め=ぎしづめ(ぎっしり詰め込んだ状態)
すしづめの状態=おっしゃいへっしゃい[海]・おっしゃいこっしゃい
スジに沿ってハレモノができる病気=めんちょー
寿司の具=かやく(カヤクメシは普通の飯に具を混ぜたもの=五目飯)[和にも]
寿司の酸味が足りない=すーやのかどを通っちょらん
寿司を作る桶=すしおけ[和にも]・はんぎり・はぎり(寿司飯をまぜる平たい桶)
珠々=すず(磯網の重りにする穴のあいた素焼きの筒)
すすける=ふすぼる
スズメダイ・シマイサギ(魚名)=すみやき
涼み台=しょーぎ(ぶっちょう造りのシタミセをさす事もある)
進め(牛を進める号令)=ほりゃほりゃ・ほんほん
進め(馬を進める号令)=はい・はいはい(逆・止まれ=ドー・ドードー)
雀=やぶちっち(鳥の名)
雀の肝ほど=やぶちっちのきもばア(小心者で肝が小さいこと)[甲]
ずだぶくろ=へんどぶくろ(四国遍路が首にかけて使う頭陀袋)
ずだぶくろ=さんやぶくろ(葬式で遺族の爪や髪などを入れて死者の首にかける袋)
廃れる=ふたる
すっかり=こっとり・こっぽり・ごっぽり(コットリは突然の意味もある)
すっかり=すってん・すっとん・すっぽん
ずっこけ=すかたん[和にも]
酸っぱい=すい・すいイ
ずたずたに切る=ちょちょぎる・ちょちぎる
ずっと昔=とっと
素っ裸=ふりちん・ふりきん・まんまるはだか(マンは強調語)
捨て捨てにする=ふてふて・ほりほり・ほーりほーり・ほりさがす[和にも]
捨てた=ひてた・ふてた
すてておけ・放っておけ=たーっしょけ・たやひちょけ
捨ててなくなる=ふたる
すでに=とオ(例・とーから帰った、とーに済んだ)
捨てる=あます・ひてる[海・和にも]・ふてる・ほかす
捨てる=ちゃー・ちゃい・ちゃーする(幼児語)[和にも]
捨てよ(命令)=ふて
すなおでない者=へんこつ・へんこつもん
すねる=すねくる・つべつる[佐]
素灰(炭焼き用語)=すばい(炭焼きのとき釜出しした炭を消火するためにかぶせる灰)
すばしこい=さどい・さどこい・はばしー
ずびこむ(泥中へ)=ふんごむ
ずぶ濡れ・ぼた濡れ=ぬれぼた・ぼたぐさり・ぼたぐされ・ぼたぬれ
すべる・すべりまわる=すべくる・すべくりまーる
すべる=そえる[佐]
スマガツオ(魚名)=すま・へっぽ(魚名)[甲]
隅・隅っこ=すま・すまっこ・すまんご[和にも]
炭切り(炭焼き用語)=すみきり・すみきりなた(備長炭を一定の長さに切り揃える道具)
炭切り台(炭焼き用語)=すみきりだい・炭切りのあて台
酢味噌=ねばず・ぬた・のた(酢味噌の調味料またはそれを使った料理)
炭俵=だす・らす・すみだす・すみらす(茅を編んで円筒形に作った炭俵)
炭俵(スミダス)を編む台=ふまあせ
炭の荷造り作業=ひらい(消火して冷ました炭を拾って荷造りする作業・炭焼き用語)
炭火=おき
炭火アイロン=ひのし(炭火を入れて布のしわを伸ばす道具)
炭火が盛んになる=いこる
炭焼き・炭焼き人=すみやき
炭焼き窯から出し素灰をかぶせて消火すること=ねらす(炭焼き言葉)
炭焼き窯に火を入れる=かまくべ(炭窯に火を入れる炭焼き最初の工程)
炭焼き窯の炭を取り出し素灰をかぶせて消火する所=ばん・ねや(炭焼き言葉)
炭焼き窯の焚き口=たきぐち(炭焼き用語)
炭焼き窯の焚き口の窓=おがみ(炭焼き用語)
炭焼き釜の横穴=ばい・ばいあな(炭焼き用語)
炭焼き小屋=すみごや(生活部屋も含めた小屋全体、生活部屋除外はバンゴヤ)
炭焼き小屋・杣小屋=ばんごや(炭窯とバンの小屋、寝食部屋も含めて炭小屋と言う)
炭焼き小屋の土間(炭焼き用語)=ばん(炭窯の炭を取り出して消火する場所)
炭をかき寄せる道具(炭焼き用語)=ひきえぶり
酢ミカン=ゆこー(柚子とは別種のもの)
スミレ=すもとりぐさ(雑草の名前)
住み着く=ありつく・いつく
住み着かない=いつかん
すもも(果物アンズの一種)=いくり
すり=ちぼ
すり減る=ちびくれる・ちびる、[宍]
すりこぎ=れんぎ(スリバチに使う)[和にも]
~する・~するのだ=~すん・~すんのんじょ[宍]
~する(強調の接尾語)=~ッしゃげる[甲・宍・海](例・こらっしゃげる)
ずるい・卑怯=こすい・こすこい・こっすい・へこい・へこすい・せこい[徳島県]
ずるい人=こっちゅー・こすしー
~するか?=が?・があ?(例・来るガ来んガどうするガ)[土]
ずる賢い=かしこい・へらこい(香川や徳島の県民性を指すという言葉である)
ずる賢い人=こすしー・こすった
するとも=せいじゃ(強調語)
~するな(禁止)=~しな・~すな・~すんな[和にも]・~ちや・~ちゃ・~っちゃ
~する前=~しな(例・いきしな、もどりしな)
~するわけに=~けに(例・いにけにならん)
スルメイカ=するめ(乾燥したらホシスルメとかホイタスルメと言う)
座る=おっちん(幼児語)
座る=いざる・ざーる・ずある・ずわる[野]
座れ=ざーれ・ずあれ・ずわれ[野]

          せ
瀬=せ・せー
背、背丈=せエ
せ・ぜ(発音)=しぇ・じぇ[海](例・先生しぇんしぇい、絶対じぇったい)
生育不良=ごじれ・ごじくれ(こじれたもの)
成果=せエ(例・働いてもセエがない)[和にも]
成果=はたらき・はか(例・はかどる、はか行く)
性格が悪い・ずる賢い=たちがわりー
生活=くち(食うこと)
生活できない=くえん
性器=おどーぐ(男性の性器)
西下する=くだる(京都から遠ざかる方向)(逆・東上する)
生後1年内外で産土神の氏子となる儀式=しゃりこ(社里子)
背負う=くじゅー(くくりつけて背負う)・せたろう[和にも]
請求書=つけ
精根尽きはてる=ぶんぶがきれる
背板=せいた(角材を製材して残った外皮つきの板切れ)
西南の風=しら(冬季の西南の風)
精神的におそれる・おびえる=ぴりぴりする
成熟する=あがる(結実が止まる・終了する)
精出す=はりこむ[和にも]
成年者・おとな=ふごめかき(昔は男は14歳からフンドシを着用した)
青年・青年団=わかいし・わかいしぐみ
晴天なのに降る雨=ひあたりあめ・ひでりあめ・ひなたあめ・ひよりあめ
整髪(例・あたまへ行く)=あたま
精油製造=きがたき(古株や根っこから精油を作る作業、またはその職業)[野・海]
整理する=せいまい[佐]
背負う=おんぶ・おんぼ(幼児語)
背負って運ぶ道具=おいこ・おいご(薪などを束ね背負って運ぶ道具
背負う=かるゥ
堰=ゆウ
石塔、墓標=せきとー
責任=から
責任の転化=はねかけ・なすくる・なする・なすりつける・なすくりつける
関船=せきぶね(藩主の乗る船、祭りでご神体を乗せる船、祭りの曳き船)
咳をする、咳きこむ=たごる(海ではタグル)
世間体=ふー
世間の目が厳しい=やかましー
世間話=そーでん[宍]
節季、おおみそか=せっき(大晦日はオツゴモ)
~せずに=~と
セセリチョウ=とんぼちょー(トンボを捕るときオトリに使う小さな蝶々)
世帯主・戸主=はたらきて
せっかち=いられ
折檻する=こく・こきたくる・こきまーる・こきまわる・こきまわす
折檻する=こきまーったーす・こきまわったーす(強調語)
積極的な女=はってん・はってんか
接待=おせったい(四国遍路を茶や菓子軽食などで接待する、遍路に施しをする)
接着面が剥がれる=わらう
接吻=はぶちゅー[野根]
絶壁=たけ・だけ・たき・だき・たて[甲]
節約・倹約=かんりゃく
銭結わえ=ぜにいわえ・ぜにゆわえ(長紐を直径7,8寸の輪にして束ねること)[野]
背伸びする=ぬびあがる
背の低いべいごま=せぶく(ずんぐりした背の低いべいごま)[甲]
せまい=せばい(子音MがBに変わる例)
せまい土地=せばち・せまち
せまくるしい=せばくるしー・せつくろしい
蝉=せび(子音MがBに変わる例)[和にも]
責める=しでる
せよ・しなさい(命令)=せエ
~せよ・しようか=~せんか(海は「せんけ」)
世話がいらなくなった=てーがはなれる・てーをはなれる(子供の成長)
せわしい=せわしない
世話してくれ=みてくれ・みちくれ
世話をする=くちをきく(仕事や縁組)
栓・ふた=つめ
全域=ぼったり・ぽったり(例・ここらーぼったりワシの所有地)
全員・全部=みんなー
船脚が下がる・喫水が下がる=あしがはいる(高知県中西部は「あしをいれる」と言う)
疝気=せんき(筋肉などが急に痛みがはしる病気)
前月=あとげつ
~せんげん=昔は沢山の家があったが地震津波で一夜にして流失または海に没したと伝
            えられる地名。野根の八島千軒、甲浦の大浦千軒ほか多数あり、全国各地の
            ~千軒が次々と発掘され非農業集落であったことが確認されている
先刻=さき
善根=ぜんこん(弘法大師を接待する事になるという)
善根宿=ぜんこんやど(遍路を無料で宿泊させること・遍路は弘法大師と一体)
船首部分の小さな船室(漁船)=はいこみ[海]
前進(航海用語)=ごーへー・ごーへい(逆・後進はゴースタン)
潜水夫=あま
全然=せんばん
先祖がえり(植物の突然変異)=たながえる・たながやる
洗濯=せんだく(センタクでなくセンダクと言う)[和にも]
先端=さき・さきっちょ・さきっと・さきっぽ
銭湯=ふろや
膳箱=ぜんばこ(おもに一箱に一人分の食器セットが入っているもの)
千歯こき=かなばし(米麦などの脱穀に使う道具)
前半分に足を入れる履物=つっかけ・つっかけぞーり
全部=こっとり・こっぽり・ごっぽり(コットリは突然の意味もある)
全部=ぽーんと・ぽんと[野根・幡多郡・徳島県~高知県の漁師言葉]
全部=ぼったり・ぽったり(例・ここらーぼったりワシの所有地)
全部=つっこみ(ツッコミでなんぼなら=全部で幾らですか)
全部=まるた・まるくた・まるった・ぜーんぶ・じェーんぶ[海]
選別外の米粒=にばんぐち(ふるい分けて篩下に落ちた穀物)
千枚葺き=せんまいぶき(千枚瓦で葺きおさめたもの、白浜でも少し見られる[甲]
全面=べったり
洗面器(金属製)=かなだらい・かなだらえ・からだらえ
膳持ち役(葬式用語)=おかこ(主婦の座を継ぐ者、葬式行列の膳持ち役の女性)
全力で走る=つっぱしる(ツッは強調の接頭語)

          そ
ぞ=ど(注・東洋町から海部灘沿岸はザ行ダ行ラ行の発音混用が多い)
ぞ・ど=ろ(注・東洋町から海部灘沿岸はザ行ダ行ラ行の発音混用が多い)
「~ぞ」の強調語=~ぞこらえ[野]
ぞ・ぞー・ぞよ[標]=ぞい[甲]ぞね[野]ぜよ[新]でよ[海]ど[野漁や海部郡漁師]
ソーダカツオ=めじか・マルソーダ(魚名)
粗悪=へご(例・へごな事、へごな物、へごな奴)
そいつ・その人=そと
そういうけどなあ=ほのかいなー[宍]
そういう手も=ほのかいに[宍]
そう言っても=ほーゆーたち・ほーゆーたっち[野~土]
雑木=あさぎ
葬儀場(野外)=まいば・ソーレンバ[野]屋内葬式のあと屋外に出て葬儀を行う場所
草原=しば
造作・建物の構造=つくり
葬式・葬列=そーしき・そーれん・そオれん(葬列を組んで行う葬列)[和にも]
葬式回り=そーれんまーり(①棺桶を囲んだ葬列が左回りに3度回る②単なる左回り)
葬式のあとの法事=しあげ(みっかなぬかのしあげ)
葬式の出棺時に座敷から履いている草履=はきすて(墓地へ棄てる)
そうした=そーいた・そいさ・そいた・そひさ・そひた
そうした=ほーいた・ほーした・ほいた・ほひさ・ほひた
そうしたところ=ほいたところ・ほしたところ[宍・海]
そうしたりこうしたり=そーこー・そちこち
そうして=ほーいて・ほいて・そーいて・そいて・そいて・そひせ・そひて
そうして=そーいて・そいて・そひて・ほーして・ほいて・ほして・ほひせ・ほひて
そうしているうち=そちこち・そっちこっち
そうしてから=ひてから[和にも]・ほいてから[和にも]・そいてからに
そうしてこうして=そーひてこーひて・そいてこいて・そひてこひて・
そうしてこうして=そんでこんで・ほんでこんで
そうじゃなくて=なんちゃ[海]海部弁では「ン」にアクセント
掃除用具のハタキ=たたき
雑炊=おずや[甲]
雑水桶=ぞーすいおけ(水を溜める桶・台所用品)
騒然となる・騒然となった=わんつく・わんついた
葬送=おくり(野辺送り、、そーれん送り)
騒々しい=そぞかしー
曾祖父、曾祖母=ひーじー・ひーばー
そうだ=それ・それよ・それよね・ほや・ほーや・ほんじゃー・ほんぢゃー
そうだから=ほじゃきに・ほんじゃァきに[野~土]・ほやさかい[海~阿~大~和]
そうだから=ほじゃけん・ほんじゃけん・ほだけん[甲~阿]・ほなけん[徳島県]
そうだから・それだから=そんじゃーきに・そんじゃーけん
そうだけど・そうは言っても=そんじゃち・そんじゃっちー
そうだけれども=ほーやけんど・ほじゃけんど・ほんじゃけんど・ほだけんど[甲~阿]
そうだけれど=ほやけんど・ほんやけんど[甲~海~阿~大~和]
そうでしょう(肯定)=ほーだろ・ほーだろな[徳島県]・ほやって
そうでしょう?(疑問)=ほやろ?
そうですか=ほー・ほーかい[甲・海・阿]ほー・ほーけ・ほーで[海・阿]
そうですよ=ほーよ[甲~徳島県]
そうではない・そうではなくて(否定語)=なにしに・なんしに・なんすのに
そうはいっても=ほんやて・ほんやてて[主として徳島や大阪]
そうやって=ほやって
早朝=あさっぱち・あさっぱら
増長する=まいあがる・まいやがる
そうですか=そーかえ・そーかね[野]・そーけー[海]
贈与の帳消し=いりあい・いりやい(祝い金や香典などをやりとりなしにする)
草履・ぞうり=じょーり[和にも]
草履・履物(幼児語)=じょじょ・じょーじょ[和にも]・よよ(幼児語)[佐]
草履の一種=あさぶら(裏打ち草履、ゴム草履など)
底(強調語)=そこつべ
そこ・そこの場所=そこなく
そこ=ほこ[甲・宍・海・阿・山](例・ほこにあるでないで)
そこで生まれ育った人=はえぬき
そこの家=そこなく
そこの付近=そこなへん・そこなあたり
底ものの魚=そこもん(例・ヒラメ、カレイ、エガミなど)
粗雑・粗末に扱う=ほーやく
そしたら=ほいたら・ほたら[和にも]
そして・そうして=ほいて・ほひて[和にも]
粗相する(大小便)=ばりかつぐ・ひりかつぐ
粗朶・小柴=そだ(ボサを取った残りの小枝)
そちら=そっちゃ(例・そっちゃい行け)
そちらこちら=そちこち・そっちこっち
そっけない=あじもしゃしゃらもない
側溝・水路=みぞご
そっと=しわりと・しわりっと
袖口の締まった半纏=まきそで(女性の仕事着)
そちら=ほちゃ・ほっちゃ[和にも]
育ちの良い人=えーしー・えェしー[和にも]良家の人
そっちこっち使ってしまう=ちゃちゃぼちゃ[佐]
率直=ばっちり
その=ほの[徳島県]ソがホに変わる
そのかわり=ほのかい[徳島県]ソがホに変わる
そのまま=あれなり・いながら・いなりくた・いなりくたり
そのような=ほーいた・ほいた・ほひた・そーいた・そいさ・そいた・そひさ・そひた
そのような=そないな[海~大~和にも]
そのように・そんなに=そないに[海~大阪にも]
そば・近く=ねき[和にも]・はた・わき[和にも]
蕎麦粉の団子を使った汁物=そばがき
祖父=おじー・おぢー・おじん
祖母・お婆さん=ばば・ばー・ばんば
粗末・粗末な=だき・だきな
粗末な草履=ばっこ[佐]山分はハッコ
粗末に扱う・粗雑に扱う=ふてふて・ほりほり・ほーりほーり
杣人・樵人=こびき・こびき・そま(山で木を切る仕事)
そら=そりゃ(例・ソリャみてみー)
そら=ほら・会話の間にはさむ言葉(例・隣のホラ猫がホラうちへ遊びに来ちょら)
空は晴天なのに雨が降ること=ひよりあめ・ひなたあめ
そらまめ・文豆=ぶんどー・しんが・そらず[甲・宍・海](豆の種類)
粗略にする=けそけそ
それ=ほれ(例・ほればー=それくらい、ほれから、ほれが大事よ)[和にも]
それ=ほれ(例・ほれみー=それ見よ、行こうかホレ)[和にも]
~それ(呼びかけの接尾語)=~それ・~ほれ(例・休みなよソレ、いかんけだーホレ)
それ以降=いじょう(例・いじょう音沙汰がない)
それから=ひてから・へてから
それだけ・それしき=そんだけ・そんなけ・そればー・そればア・ほんだけ
それで・そして=そんで・そいて・そーひて・ほんで・ほーひて
それで・それでも=ほんで・ほんでも
それでは・それなら=ほたら・ほなら[和にも]・ほんなら[和にも]
それは=ほらー・ほりゃーそれ見ろ=ほりゃみー
それはないよ(否定語)=そちけー・ちーけー・ちーけーこらえ[野]
それる=へれる
揃い・類=はー
そろそろ=ぼつぼつ
そろそろ終りませんか=ぼつぼつおきよ(先に仕事を終えた人の挨拶言葉)[野]
そろそろ終りませんか=ぼつぼつひしらえてこいよ[甲]
ぞろぞろと沢山=ぞろすけ・どろすけ
そわそわ=ろりろり・きょときょと(落ち着かないふう)
ぞんざい=だたくさ
損失・損失が出る=はいこみ・はいこむ
損得なし=ぼちぼち・ぽちぽち
そんな・そのような=そんげな・そげな・そがな・ほげな・ほんな[和にも]
そんな・そんなに・それなら=ほな・ほないな・ほないに・ほなら[徳島県]
そんなことこそ=それこそ(例・それこそしーよい、それこそしまいよ)
そんなに・そのように=ほげに
そんなに言っても=ほなって[徳島県]
そんなものか=そんなんか
存分に=たっぺつに[甲](例・昼はタッペツに食うていけ)

           た
~だ・たしかに~だ=~じゃ(強調肯定の接尾語)(例・おらいジャ)
~だ=~ぜ・~ぜい(海部弁の発音では~ジェ・~ジェイとなる)
~だ・~だよ=~やわ・~やわい・~やわよ[甲~徳島県]・~よの[甲・宍]
~だ=~けー・~けエ(強調)(例・おの痛いよけー=ああ痛いの強調)[野]
「だー」を念押しする強調語=だーけー[野]
対応しきれない=たれもつー・たれもたくる・たれもつれる
体格=から・どんがら[野・甲・海]・なり[和にも]・
大歓迎=そーどー・そーどこ
大工=だいく(例・ヤダイク=家大工、船大工、宮大工、センチ大工)
大根=だいこ(野菜)(例・子守歌の歌詞「だいこ揃えて船に積む」)
大事な=たしない
大豆をひいた汁=ごじる
大切にする=だいじがる・だいじもっこ(強調語)
たいそう=ごつい・ごっつい・ごっつい・ごっつう(強調語)
たいそう=えっと・えっとー(例・エットー長い、エットぶり)[徳島県]
たいそうな・おおげさ=おっこな・おっこーな(ボッコナとも言う)
たいそう=たいちゃ・たいちゃー・たいっちゃ・たいて・たいてエ・たいてい
対等・甲乙つけがたい=たいたい・ちょぼちょぼ[和にも]
台風の影響範囲=たいふーじり
太平洋戦争の間=せんじちゅー、およそ昭和16~20年
大便=うん・うんこ・ここ(幼児語でもある)
大便や小便をもらす=ちびる[和にも]
大根の線切り=けん(サシミのツマや酢和えなどにする)
大差なし=ぼちぼち・ぽちぽち
たいしたもの=やったもん
台敷きの横木=りんぎ(木材や俵などを積む際の台敷きにする横木)
大事にする=ほーほーする[土~海]
大小便を粗相する=ひりかつぐ・ひりもつー・ひりもつくる・ひりもたくる
台風の目が通過する=めーをかう
たいへんな(謙遜・御礼)=めっそーな・めっそーもない・めっそもない[和にも]
大変・難儀=たいそ・たいそー・たいそい
大変な・たいそうな=おーごと・ざまな・ざまげな・えらい[和にも]
大変なことになる=しまいよ!・しまいじゃ![和にも]
逮捕される=てがまアる(手が後ろへ回る)
松明=あかし
太陽=おひさん・おひーさん[和にも]
代用食=だいよーしょく(山の幸海の幸・野根よもやま集に記載のを別項で紹介)
平らなこと=ひらくたい・ひらくったい・ひらべったい[和にも]
平らにする=ならす
大漁=うたせ(漁業用語)次から次へと釣れる、たくさん捕れる、
大漁旗・大漁旗サイズの祝い旗=ふらふ(漁船の飾り旗や、男子の節句に揚げる)
田植え定規=じょーぎ(田植えのとき間隔を揃えて植える道具)
田植えをする動物を訓練する=しつける
田畑の小区画=せばち・せまち
田植え終了後の慰安行事=どろおとし・どろかき(地区ぐるみで行楽に出掛ける)
田植え終了後の祭り=さねぼり・さのぼり[海]
田植えの神様=さばえ・さばい
田植え始め・田植え終わり=さいけ・さのぼり[海ほか]
唾液=つば・つばき・つばけ
耐え忍ぶ=のしきる
たえまなし・暇がない状態=まなし・まーなし
耐えられない=こたわん・たまるか・たまるもんか(強調語)
絶える・絶えた=やまる・やまった
倒す=こかす・かやす[和にも]
倒れる=こかる・こかれる[和にも]・かやる[和にも]
高い高い=たかいたかい(幼児を高く差し上げて喜ばす)
高下駄=さしげた(歯をさしこむ下駄)
タカセガイまたはベニカサガイ(貝の名)=きり・ツム・ツベタカとも言う
タカノハダイ(魚名)=ひだりまき・たかな[佐]
高見見物=たかみ(高見見物の者、勝負が相討ちのとき高見の者が総取りする)
耕やす=たたく(例・水田作業=起こす→たたく→かく+あぜかき~あぜぬり)
~だから=~のって・~やのって[宍・海]
~だから=~じゃきに・~じゃけに・~じゃきん・~じゃけん
~だから=~き・~きに・~きん・~けに・~けん・~さかい[甲・阿・和・大]
~だから=~やきに・~やきん・~やけに・~やけん・~やさかい[徳島県~大阪]
~だから=~やけ・~やんけ(推定~断定)[徳島県]
~だから=~よって[徳島県](例・そやヨッテ、今行くヨッテ)
~だから=~やこい・~やこし・~やかい・~やかし[甲・宍]ゾイカイ弁
たかり気質・たかり根性=へんどこんじょー・ほいとこんじょー
滝・轟=とど・とどろ(特に神聖化された滝をトドサンと言う)
薪木=ぼさ(燃料商品としては長さ2尺、家庭用はもっと短い)
~だ貴様=~やわれー・~だワレ(ワレはお前という接尾語、例・いやヤワレー)[海]
焚き足す(炭焼き用語)=おいくべ(乾燥焚きの終盤に焚き足すこと)
諾・接頭語=だー・だア(例・①だーそーよ、②来いだー)
炊く・煮る=たく(例・イヨもナアもいっしょくたにタク)[和にも]
抱く・抱きかかえる=うだく
沢庵漬け=おこーこ・おこんこ・こーこ・こんこ[和にも]
たくさん(余るほど)=のとろ・のとろくたろ・よーけ・よけ[和にも]よけ[和にも]
たくさん・どっさり=てっしこ・でっしこ・てっしら・でっしら[以上は佐喜浜]
たくさん=ぎょーさん・よーさん・しっかり・しったり[海]・とろく・とろくそ
たくさん=うんすけ・ぐっすけ・ぐっすり・ぐっすら・くっつら[海]
たくさん=べったり・ふといこと・ほだくさん(ホは強調の接頭語)
たくさんに=じょーぶに[野]・じょーに(例・魚がじょーに獲れた)
たくさん儲ける=もーけすえる[土]・もーけはえる[甲]
たくし上げる=からげ・からげる(着物の裾をたくし上げる)[和にも]
たくわえ・貯金・たくわえる=たくばえ・かこう・たくばえる
丈け・長さ=たき
竹・矢竹・篠竹のタケノコ=しのべ・しのべのこー
~だけ=~ば・~ばー・~ばア(例・ちっとバ、言うバーの事よ)
竹馬=たけんま(子供の遊具)
竹カゴ=さげかご(魚などを入れる浅い竹カゴ)
丈が長すぎる着物を着ている=おぶれる
炊けくさしで芯のかたい飯=ぶち・ぶちめし(海ではカンチと言う)
田下駄=たげた(田に入れたワラや堆肥を踏み込む下駄)
竹で編んだ籠=そーけ・そオけ(食べ物を入れる竹籠、罪人を運ぶ竹籠)
タケノコ=たけねこ[甲]
タケノコ笠=ばちばちがさ(タケノコの皮で作ったかぶり笠)
竹箒=ささぼーき(竹の枝部分で作ったホウキ)
~だけれど=~らけんど(東洋町から海部灘沿岸はダ行をラ行に発音する事が多い)
~だけれどね=~じゃけん・~じゃけんな(例・そりゃなんジャケンナ)[甲・宍・海]
出し惜しむ=けちる
だしジャコ=いり・いりこ・いりじゃこ・じゃこ・じゃこ(料理のダシに使う小魚)
多少の難がある板=ばらいた
出した・出して=だいさ・だいた・だひた・だいせ・だいて・だひて
だす=らす(カヤで編んだ炭俵)
助かる=やすかる・やすかる(助力によって助かる)
助ける・補助する=すける
尋ねる=たんねる[和にも]
~だそうだ=~やて
~だぞお前=~やかれ・~やわれ(強調の接尾語)[甲・宍・海]
たたきのめす=ひんのばす(ヒンは強調の接頭語)
たたき料理=たたき(三枚おろしの魚の表面だけを焼いてユズ酢や調味料をたたきこみ、            切り揃えたもの、単なるタタキは鰹のタタキ、それ以外は鯵のタタキとか、            ウツボのタタキと言う。半焼きにしただけのものは「焼きぎり」という
たたく=うしばく・うっしばく
ただ酒・たかり酒=へんどざけ・ほいとざけ(他人の酒を飲ませてもらう)
ただならぬ事になる=しまいよ!・しまいじゃ![和にも]
畳のサイズ=あいのま:182×91㎝、田舎間(江戸間)と本間(京間)の中間
        (田舎間=176×88㎝、柱も含め180×90㎝、江戸間とも言う)
        (本間=190×95㎝、京間とも言う)
ただ飯ただ酒など他人にたかる性根=へんどこんじょー
たたむ・たたんだ=たとむ・たとんだ(例・傘をタトム、布団をタトンダ)[和にも]
立ち上がる・起き上がる(幼児語)=おっき・たっち(ハイハイ→タッチ→アンミ)
立ち居ふるまい=しょしゃ
タチウオの姿ずし=かいさまずし(タチウオの皮側を下にした押しずし[野・甲]
たちどころ=いっこつ(例・~に始末がつく=あいつにかかったらイッコツよ)
タチバナ(野生柑橘の原種名)=まなり(果実汁を酢にした)[佐]
立つ・立っている=たちる・たちっちょる、座る(いざる)の反対語
ダツ・オキサヨリ(魚名)=だす・らす(海岸近くの波間で投銛で獲る)
~だった=~やった・~じゃった・~ぢゃった・やっとー・やっとーさー[野]
~だった=~つら・~つわえ・やっつら[甲・宍]
だったろー?・~だろう?=~たろ?・~つろ?
~だって=~やて・~やって
だって(しかしながら)=ほなって[徳島県]
~た・とて=~たてて[甲・宍・海](例・言うたてて、行ったてて)
~だ・とて=~だてて[甲・宍・海](例・飲んだてて、急いだてて)
~だ・ホラ=~ほれ(念押しの接尾語)
脱出する=ぬける
脱皮したての蟹=じぶ[佐]
立て・立っておれ=たちれ・たちっちょれ
たてくべ道具(炭焼き用語)=はねまた(たてくべの時に原木を縦にならべる道具)
縦縞模様の猫=きじ・きじねこ
縦くべ方式(炭焼き用語)=たてくべ(備長炭の原木を立て揃えて焼く方式)
縦ひき鋸=たてびき・たてびきのこ(木目に沿って引く鋸)(対・ヨコビキ)
縦また(炭焼き用語)=たてまた(縦くべの原木を立て揃える道具)
たて結び=きのぼり・きのぼり結び(葬式のときの紐の結び方)
建物などを修繕する=つつく
建物の外観・造作=つくり
~たとて=~てて(例・言うたテテいくけ)[甲・宍・海]
~だね=~ら・~らね・~らい・~らいね(肯定の接尾語)[和にも]
~だな・~だねえ=~やの・~やのー
谷えび=たにえび(渓水に棲むエビ、ヤマトヌマエビ)
タヌキ=たのき(動物名)[和にも]つちのこ・しくのこ
タヌキに取り憑かれる=たのきつき(同・犬神憑き、キツネ憑き)
田の神=いくし・いぐし[阿]・いげ[土]・ゆぐす[野](田圃の中などに数坪の低い        盛り土で、海南町吉野でイクシサンを発掘したら鎌倉時代の古鏡が出てきた。
楽しむ=たのしゅむ
田の周囲の草刈りをする=ぐろをかる
頼むわ、お願いします=たのまア
たばこ=たぼこ・もく
たばこ・おんぶ=ぱっぱ(幼児語「たばこ」または「おんぶ」)[和にも]
田畑の一筆=ひときれ
田畑を貸す・借りる=あてる・あたる(水田や池などに水を引き入れる・田畑を貸す)
束ねる=たくる
たぶつく=ちゃびつく・ちゃぶつく(液体が激しく揺れる)
タブノキ=どーねじ・どーねり(樹木名)
食べている・食べているの?=たべよん[宍・海]
食べ足らない=かーくるしい・かわくろしい(食後の物足りない状態)[宍・海]
食べて満足する=くちにおぼえる(食感または量的に)逆=くちにおぼえん
食べ物が早くダメになること=あしがはやい
食べ物=うま・うまうま(幼児語)
たまご=たもご[甲]
だまされる=まーされる・まわされる・はんどかう・はんどかぶる
だまし取る=さしくる
だます・ごまかす=だまかす・だまくらかす・まーす・まわす
だます=うんだます[甲]ウンは強調の接頭語
だませる・だまされる=だまける[宍]
だませない・だまされない=だまけん[宍]
たまに=たんまに
溜まり水=あか(船に溜まる水)
たまるか=たまー・たまア・のせるか[新]
たまるか・たまらない=こたうか・こたわん・たまるけ[海]・たまるけまー[海]
だめ=あかん、いかん
ため池=ため
だめだった=いかざった・いかんかった
駄目な(無茶な)=わえ・わえな・わえくた・わえくちゃ[甲]
駄目な(無茶な)=わやな・わやくな(海はワヤクナとも言う)
太夫=たいゆー・たゆー
~だよ・~だったよ=~わよ[甲・海・阿]
~だよ=~じゃわ・じゃわよ・~じょ[宍・海・阿]
~だよ=~ぞ・~ぞい・~ぞよ
~だよ・~だろう=~がよ・~がえ・~ぞ・~ぞい・~ぞよ(肯定と疑問の両方に使う)
タライ=たらえ(水を溜めて使う浅くて広い容器)
~だらけ=~もたくれ・~もつくれ・~もつれ・~もぶれ
だらしがない=しょーたれ・しょーたれる
だらしない人・不潔人=びんだれかき・びんだれこき・しょーたれかき・しょーたれこき
だらしない=だき・だきな・だだくさ[海]
たらふく・たくさん=たらすけ(飲食)
足りる・足りない・足るほど(十分な)=たる・たらん・たるばー
だるい=だい・だいイ
ダルマ=おっきゃがりこぼし(おもちゃの一種)
だるまさんがころんだ=だーるまさんがこーろんだ、わろたらまけよ(子供あやし歌)
誰=だい・だえ・だん(例・だいなら、だんぞいにゃ[野])
誰がやっても良い結果になる=えてきらわん(逆・えてきらう)
だれそれ=だれべー(①安男ならヤスベー、②どこの誰べえかわからん)
誰だ?=だいな・だいなら
誰だろう=だえぞいや・だえぞいにゃ
誰でもが=だれまーり(例・だれまーり出来る事やない)
誰はばからず寝ている=へそてん
だれも=だれっちゃ・だれっちゃー(高知県はチャに、徳島県はレにアクセント)
~だろう=~じゃろ・~ぢゃろ・ずろ・~ずろー・~やろ・~やろー・~ろ・~ろー
~だろう(推定~断定)=~やがえ・~やがえー・~やけ[徳]・~やんけ[徳]
~だろう?・~だったろう?=~つろ?・~たろ?[和にも]~づろ?・~だろ?
~だろう?=~げ、~げ?[海](例・あるやろゲ)
たわし=などし[甲・山]
たわむ(枝がたわむ)=しわる・じわる
俵=たアら
断崖・絶壁=たき・だき・たけ・だけ・たて[甲]
短気=いらち・いられ[和にも]
短気で怒りっぽい・気が荒い=はしかい・=きがはしかい[和にも]
男根・男性器=お道具・さお・さまつ・へのこ・まら・むすこ
男根・男性器=ちんこ・ちんち・ちんちん・ちんぼ・ちんぽ
男根・男性器(幼児語)=おちんこ(逆・おちょんこ=女陰)
炭酸・炭酸アンモニウム=膨らまし粉・ふくろましこ
短時間=ひとくち
男女が仲良くなる=ひっつく
だんじり=だんじき(神祭の山車)[甲]
箪笥に死蔵する衣類=たんすのこえ
だんだん悪化する・だんだん衰える=しだいおとり
だんだんと=へんづつ・へんづと
短刀・切り出しナイフ=たんとー(子供の工作用具)
単刀直入=ばっちり
断念する=みきる
田んぼ=たんた(幼児語)
田んぼ=たア
担保=かた

          ち
血=ちー
地位=チィ
地域・ムラ=ざい・ざいしょ(田舎の地域やムラ)[和にも]
地域の共有林、共有山=とせいやま
地域の治安を監視する番人=ばんた[和にも]
小さい=こまい・こんまい・こんまちこい[和にも]
小さい=ちょんまい・ちょんまい・ちんまい[土]・ちまい[新]・ちっこい[阿]
小さい=ちょこまい・ちょんまちこい・ちんまるこい[土]
小さい石・真砂=まなご
小さいグレ・木っ端グレ=しばぐれ(磯魚の名)
小さいブリ=はまち(モジャコ→ワカナ→ツバス→イナダ→ハマチ→メジロ→ブリ)
小さくなる=こもーなる・こんもーなる・ちんもオなる
小さな食堂や茶店あるいは雑貨食品店=てんや
小さなローソク=おとめろーそく(仏前などに立てる小さなろうそく)[甲]
チェーン=ちん(自転車のチェーン)
知恵や男根は生きている内に使え=ちえとちんぽはこのよでつかえ
違いますよ=ちやわー
違う=ちやう・ちゃう
違うよ=ちやわー[野]・ちゃーわー[野]
近ごろ=きょーび[和にも]
チガヤ(植物名)=しけくさ(節の数と台風襲来の回数が一致すると言われる)
力=しこ(例・シコ入れて仕事せえ、シコが入っちょらん)
力石=ばんもちいし(神社などに常置してある力だめしの石)
力いっぱい=しょーりき
力くらべ、力だめし=ばんもち
力ずくでやっつける=のす
知識=がく
地代・加地子=ちし
血だらけ=ちもつれ・ちーもつれ・ちもどろ
父親=おとー・おとちゃん・おとやん
チチブ・ドンコ・ハゼ類などの川魚=ちちぼ[野]※詳細は「ハゼ」の項を参照
縮まりこむ=まいこむ
縮む=ちじかまる・ちじこまる(縮んで小さくなる、寒さで縮かむ)[和にも]
ちっちこーこえとーまーれ とまらんちっちはとんでいけー(幼児をあやす遊び)
ちどめぐさ=つぶろじ(植物名)
知能が足らぬ者=はち・はちもん(十文に足らぬ)
地引き網の漁場の区画=ちょーば(一番良い丁場はオヤチョーバ)[野]
痴呆=ほーれき
茶(喫茶)=ちゃー・ちゃア
茶化す=おちゃくる・おちょくる[和にも]
茶釜=かんす[和にも]
ちゃがまる=いぼる
ちゃぶだい=はんだい(座って食事をする机卓)
茶碗を割る役=はちわり[野](出棺のとき玄関先で茶碗を割る役目)
ちゃんちゃんこ=そでなし・そーた・そオた(袖なしで綿入りの防寒着)
ちゃんちゃんこ=でんちゅー(袖なしで綿入りの防寒着)[甲・宍・海]
仲介者・仲介業・ブローカー=なかもち
宙返り=さかとんぼ(子供の遊び)
中古品=こつれ・ちゅウぶる
中古品になる=こつれる(使い古してへこみ傷やこすれ傷などが目立つもの)
忠実に働く=まめ
中断する=たちきる
ちゅっちゅくまんじゅーだれがくた だーれもくわずにわしがくた=幼児をあやす遊び
腸=ひゃくひろ[県東部・和にも]
調子にのって=~いき(例・あほイキに走る)
調子に乗る=ほげる
チョウチョウウオ=はちまき(魚名)[佐・幡多郡]
ちょうど・ぴったり=ぼっちり・ぽっちり
長男・大切な子供=いち・いちこ
長方形の浅い木箱=もろぶた(何段にも重ねて使う)[和にも]
超満員の状態=おっしゃいへっしゃい(海ではオッシャイコッシャイとも言う)
貯金=たくばえ
直接・直々に=ぢか
ちょこ=ちょく:猪口(飲酒の容器)
ちょこまかする=けそかしい・けそかし[海]・けぞかし[海]
ちょこまかする=ちょける・ちょげる・ちょこちょこする[和にも]
ちょこまか者=ちょげす
ちょちちょちあばば=幼児の両手を使ってあやす言葉
ちょっと・少し=ちくと・ちっくと[新]・ちっと・ちっと・ちびっと[和にも]
ちょっとだけ=とーばー[野]
ちょっとづつ=ちっとばった[野]・ちっとんたー[野]ちーとんつ[幡多郡]
ちょっとづつ=とうばった[野]・とばった[野]
ちょっとは・少しは=ちったー・ちったア・ちっとは
ちょっとばかり・少しばかり=ちっとば・ちっとばー・ちっとこばア
ちょっと難かしい=こむつかしー(逆・こやさしー)
ちょびひげ=ちょぼひげ(小さな鼻髭)
ちょぼ=目印の小さい点[和にも]
ちょんこ節=ちょんこしてして・し死んだ人は・今に石碑が腰つかう・チョンコチョンコ
※野根ではオメコしてして・し死んだ奴はヨーソレソレ・今に石塔が腰つかうヨ・チョイナチョイナ
散らかす=ほりさがす[和にも](片付けない様子)
塵払い=はたき(細長い布の束を棒の先につけた掃除道具)(海ではザイとも言う)
治療が困難な病気=たちがわりー
チンチクリン=ちんちこ(着物の丈が短い)
沈殿物=どどこり(どんより沈殿したもの)[甲]
陳皮=ちんぴ(ユズの皮を干した漢方薬)[宍喰]

          つ
追加=おい・さいがけ
ついでにできること=ついでのもち(ついでの餅に粉はいらん)
ついに=しゃんと
通勤=かよい
通帳(貯金通帳)=かよい
使い勝手=のー(例・この道具はノーがエイ)
使い果たす・使い果たした=きれる・きれた・みてる・みてた[山・土]
使う部屋=まー(使う部屋をマーと言い、使わず物置にする部屋をヘヤと言う)[甲]
ツガニ=ずがに・ずがね(川蟹の名)
つかえる=つかす
つかぬこと=つかんこと(みょうなこと)
捕まえる=おさまえる・とらまえる
疲れきる=だれこける
疲れた=しんど[高~徳]・しんだー[海]・しんだア[海]・しんだい
疲れてのびる・疲れ果てる=ぶらくる・べらくる・へたる[和にも]
疲れる=だれる・だれかやる・だれこける・ほだれる(芯からだれる~疲れる)
つき~=(強調語)(例・つき座る、つき返す)
付き合い(交際)=ぎりはり・つきやい
次から次へ=ぐぞぐぞ・でんつくでんつく・でんつけでんつけ
突き進む=ほぐる(猪が鼻で薮を突き進む・牛が角で突きかかる)
突き倒す=つっこかす
つきまっとて離れない様子=もちくれる・もちゃくれる
突く・突き=つっ~(例・つったおす、つっこかったーす)ツッは強調語とも言える
土筆=つくしんぼー・ひがんぼーず(スギナの胞子嚢)
つぐみ=つぐめ(鳥の名)
作る=こっさえる・こっしゃえる・こさえる
漬物・たくあん=つけもん
都合よく・具合よく=あいじょー・あんじょー(アイジョーは海)
都合よい=えーあんばい
都合=えて・えてきち[和にも]
都合良く交換する・交渉する=さしくる
辻親=つじおや(病弱な幼児を捨てて丈夫な人に拾ってもらう風習)
辻や出鼻などにひそむ魔性の災厄=いきあい
ツチトリモチ(植物名)・ツチトリモチから作ったトリモチ=じもち
土をたたきかためる棒=たたき
筒=つつっぽ・つつんぼ・すぼ(太さが一定の筒、藁束)
続けられない(これ以上は無理)=もてん
~づつ~=ばった[野漁]
~づつ=~た・~った・~つった・~つんた(例・ひとつった、ちっとった[野])
つっかい棒=つっかえぼー[宍]
突っ込む、つき当てる=つかしこむ
釣った魚を取り込むのに苦労している=あわしてなやみよる[宍]
つっつく=こつる(鳥が嘴でつっつく)
包む=くるむ
つっぱり棒=つっぱりぼー(上下開きの戸を開けた時の支え棒)
津波(小規模な津波)=あびき・あぶき
津波のとき舟が9艘打ち上がった伝説の地=ふなくそ(北川村)・くそうだに(宍喰)
つねる=ひねくる・ひねる
椿油=かたしあぶら(椿の実から作る油)
椿の実=かたし(植物名)海ではカタイシ
粒=つづ
つぶす・崩す=ちやす
つぶれる=ちえる・つえる(腫れ物などが漬える)[和にも]
つまづいて倒れる=つっこける
つまづく=けつまげる・けつまずく・けつまづく
爪弾き=はじき(人差し指でする)
つまらない=しょーもない・しょむない
積み重ねたもの=くろ・ぐろ(例・いしぐろ、わらぐろ)
つむじ風=かぜのたま(台風時や低気圧時に野根川沿いに発生する)
つむじ巻き=まいまい(頭髪の中心部のつむじ巻き)
ツムブリ=あおじ(魚名)[甲]とりかじまわり(魚名)[甲]
つむる=つぶる(例・目をつぶる)
冷たい=ひやい(当地では冬でも冷たいとか寒いとか言わずヒヤイと言う)
つやす=腫れ物などを潰す、潰して平らにする[和にも]
梅雨=ながせ
強い=ごつい・ごっつい・ごっつい・ごっつう(強調語)
強い=つオい(酒の度数が高い)
強い西風=おーにし
強い人=えらいて・えらもん(逆・またいて)
強気な人=がっしゃま・がっしゃまえ(強気、強気な人、はしかい人)[甲]
つらい=えらい[和にも]
釣り合いが取れていないこと=ちょーちんにつりがね
釣り魚が暴れる=せぎる(釣りあげられる時の抵抗[甲]、普通は引きが強いという
吊りかぎ=いかき[和にも]
つりかぎ=炭窯の天井から吊り下げた鎖(長尺の道具を吊って作業する・炭焼き用語)
釣り針がひっかかる=すれ(魚釣りのとき釣り針が口以外にひっかかること)[海]
吊り飯籠=つりぞオけ・めしぞオけ(飯を入れ涼しい所へ吊るす竹籠、夏季に用いる)
吊るす=つらくる・つりくる[和にも]
釣瓶につける縄=つるべなわ(年一回の井戸替時に釣瓶縄も轆轤で編んで付け替える)
連れ小便=つればり
連れ添う・連れだつ=つだる・てだる・つれこる[甲・海・阿]・つれこって
つわぶき=つば(新芽は山菜・植物名)

          て
手=てエ
手=てて・おてて・てんて(幼児語)
~で・~しないで=~づつ(例・勉強せんヅツに遊びよる)
~で・あった=~な・かった(例・上手ナカッタ、肯定)
~であっても=~やち・~やっち
~であるものか=~じゃるもんか(例・ドンコやこいが、んまいもんジャルモンカ)
~ていうことか?=~てで[甲・宍・海]
~ていうことだ!=~てで[甲・宍・海]
体裁・格好=かた
体裁を飾る=こーべる(不似合いなほどめかしこむ)
低姿勢=へーこら・へいこら
定着する=ありつく
~程度で=~だアで(例・酒の3合5合だアで酔うもんか)[甲]
~て・いない=~とらん[徳島県]
ていねい=ねんごー
~て・いる・~で・いる=~とん・~どん(肯定と疑問の両方に使われる)[徳島県]
~ている=~ちゅう・~ちょる・~ちょォる・~よる[高知県]・~とる[海・阿]
~でいる=じゅー・じょる・ぢゅー・~ぢょる[高知県]・~どる[海・阿]
~て・いる=~んどる[徳]・~んにょる[徳]・~んりょる[徳]
~て・いるか?=~ちょんな[高知県]・~とんな・~どんな[徳島県]
~ているだろう=~とろ・~どろ(例・走っトロ、休んドロ)[海・阿]
~て・おれ=~よれ(例・先に行きヨレ、そこで待ちヨレ)
~ておいた=~ちょった(例・やっちょった)・~といた(例・やっといた)[海・阿]
~ておいて=~ちょいて・~といて[海・阿]
~て・おく・~て・いる=~ちょく・~ちょる・~トク[阿]・~トル[阿]
~でおくものか!=~でか!(例・やらいデカ!、買わいデカ!)
~でおった・~でおって・~でいる=~ぢょった・~ぢょって・~ぢょる[高知県]
~でおった・~でおって・~でいる=~どった・~どって・~どる[徳島県]
~ておれ=~ちょれ[土]・~ちょォれ[土]・~とれ[阿]
手押しの一輪車=ねこ・ねこぐるま
出買い船=いさば船・でがいぶね(直接に漁船から魚を買い付ける船)
手がえし・労働互助=ゆい
でがけ=でしな(逆・いにしな)
敵=かたけ[甲]
的確に判断できる=かまがきれる
適合する=そぐウ
できている・できていなかったんだ=でけとる・でけとらなんだんや[徳島県]
できる・できない=でける・でけん・でける・でけん[甲・宍・海・阿]
~できたて=~たち・~だち(~したばかり)
できたてホヤホヤ=ぬくぬく[和にも]
適当・いいかげん=てやてや・とやとや[佐]
適当に応対する=あしらう(身体をいたわる、養生する)
~できない=~れん(不可能~禁止)
できない=えーせん・よーせん・えーへん・よーへん(子音SがHに変化)[和・大]
~できなかった=~れなんだ
てきぱき=しゃんしゃん
てぐす=てんぐす(釣り糸)
~て・下さい・~で・下さい=~とーせ・~どーせ
~て・下さいよ=~てくれまー[甲・宍]
テグス糸で編んだ網=さであみ(鮎すくいのたも網、編み糸が細いテグスのもの)
手首の腱鞘炎=そろで
手鍬=てんが(片手で使う小さい鍬)
手漕ぎ船=かんこぶね(舟板3枚で作った一人乗りの速い手漕ぎ船、阿波に多い)
てこずる=あずる
でこ人形つかい=でこまーし(門口に立って寿ぐ人形つかい)
凸凹・差異=とんつ(例・トンツがあって揃うちょらん)
デコボコになった状態=たたくれる(何度もぶつかりあってできた状態)[野]
でこ回しの人形=でこ(阿波浄瑠璃の人形)
弟子が師匠を越す=でしこし(あべこべになる)
手さぐりする=さなずる(暗がりで手さぐりする)[和にも]
~でしょう=~やろげ・~やんけ[徳島県]
~でしょう?=~だろ?「ろ」にアクセント[海・阿]
~です(丁寧語)=~ですら・~ですらア
~です(接尾語)=~ちや・~ちゃ・~っちゃ
~です・~ます(接尾語)=~わい
~ですか?=が?・があ?(例・来るガ来んガどうするガ)[土]
~ですか?=~かな?[佐=ゾナカナ弁]
~ですか?=~け?・~けー?・~んけ?・~で?[海~阿=デーケー弁]
~ですか?=~かい?・~ぞい?[甲・宍=ゾイカイ弁]
~ですか?=~じぇ・~じぇー[海](例・どしたんジェ)
~ですか?=~かえ?・~かのー?・~かのーし?・~かや?[土]
~ですか?=~かね?・~かね?[土=ゾネカネ弁]
~ですか?=~かよ?[新=ゼヨカヨ弁]
~ですがね=~やがね[野・佐・山]・~やがねエ[他の地域]
~ですがね=~がな[佐=ゾナカナ弁]
~ですって=~やて[大阪弁の影響か]
ですね=なん・なーこれ・なんこれ(接尾語)[甲・海]
~ですね=~のんし・~のーし(肯定の接尾語)
~ですね=~ね(野~佐~山は「ね」と言い切る、他地域は「ねエ」と延ばし「ネ」に
      アクセントあり。ただし近年は「ねエ」の発音が「ね」地域に侵入している)
~ですね=~ねエ(野~佐~山以外は高知県も徳島県もネにアクセントあり)
~ですね=~がね・~やね(野や佐や山はアクセントなく言い切り)
~ですね=~がねエ・~やねエ(上記以外は高知県も徳島県もネにアクセントあり)
ですねハイ=のーしはい(最後のイにアクセント)野根浦独特の言葉で和歌山県の一部
            にも同じ言い回しをする例がある
~ですよ=~ぞね(ゾネカネ弁=ヤマコトバの代表例)
~ですよ=~ぞな(佐喜浜で多用ゾナカナ弁)[室・宍にも]
~ですよ=~ぞい(甲浦宍喰ゾイカイ弁の代表例)[甲・宍]
~ですよ=~で・~でよ[甲・海・阿](徳島県「デーケー弁」の代表例)
~ですよ=~ぜよ[新](新土佐弁の代表例)
        (同・ぜ、ぜー、ぞ、ぞー、ぞい、ぞね、ぞよ、で、でー、でよ)
~ですよ=~ちゃ[土]・~ちゃー[土]・~ちや[新]
~ですよ[標]=でよ[甲・海・阿]・ぜよ[新]・どっせ[阪神]・どすえ[京都]
~ですよ・~ますよ=~よ・~やっちゃ(出発は明日やっちゃ)
~ですよ=~やわ・~やわい・~やわよ・~わよ[甲・徳島県]
~ですよ=~じょー・~じょオ[宍]
手伝い、手伝う=てつない・てつなう
鉄づち=げんのー(大きな鉄槌、石工道具、木製はかけや)
手綱=おいなわ(牛を操る手綱、鼻にはハナゴを通す)
徹底的に=こしゃんと・こちゃんと(新はコジャント)
出っ歯=そっぱ(前歯が出ている)[和にも]
鉄瓶=かんす[和にも]
てっぺん・頂上=てんこす・てんこつ・とんぼく[佐]・とんとこ[海]
鉄砲堰=てっぽーぜき(鉄砲流しのため特に設置した堰)
鉄砲流し=てっぽーながし(木材流しで水が少ないとき堰留めてからいっきに流す方法)
テナガエビ=やでえび・やどえび(川エビの名)
~でなかった=~だった・~ざった・~らった・~なかった(例・上手やナカッタ)
手にあまる=~もつう・~もつれる
手におえない=てこすにあわん・てこにあわん・てにやわん・てエにもシコにもあわん
てぬぐい=てのぐい・てのごい
手の平の天紋地紋が直列の手相=とかき(逆・くそかき=天紋と地紋が分離)
手の平の天紋地紋が離れた手相=くそかき(逆・とかき=天紋と地紋が直列)
手の平を開閉する=ちゃがちゃが(幼児の遊び)
~ではないか=~やいか・~やか・~やが・~やんか(疑問でなく断定)[高知県]
~ではないか=~やかよ・~やんけ(疑問でなく断定)[甲・徳島県]
~ではないが=~やがよ(疑問でなく断定)[高知県・徳島県]
~ではありませんか=~やかね(強調語)(例・そこにあるヤカネ)
手早く=しゃんしゃん
手弁当の働き=くいで
手弁当のただ働き=くいでのこーろく[宍]
手間=て・てー(例・テーをくう、テーがかかる)
手間・やっかい=やく
出前食=てんやもん(食堂からの出前食)
手間がかかる=てをくう・てーをくう
手間賃・日当=やく
手間取る(労力や時間をかける)=なぐれる
~てみなさい=~てん(例・待っちょっテンだー)
~て・もらってやる・~て・もらったのは=~てもろたる・~てもろたんは[徳島県]
~て・やる=~たる・~たるわ・~たるわい[宍・海・阿]
~て・やれ・~て・やる・~て・やろう=~たれ・~たる・~たろ[宍・海・阿]
手を組む=つるむ(人と人とが手を組む・悪業)
手を出す=せつく・せっつく
天花粉=てんかふ・てんかく(夏に汗の出る部位に散布する粉、化粧にも使用)
癲癇病み=てんかやみ[和にも]
天気が荒れる・海が荒れる=しける
天気が悪くなって予定の事ができなかった=ひよりくろーた
天狗・小天狗=しばてん[野]カッパ[土]
天狗=はなたか・鼻高[山]
テングサ(海草)=いぎす
テングサの一種=ろっかく(海草名)
てんす=てす(魚名)
伝説の小人=つちのこ・しくのこ
デンデン虫=まいまい
転倒する=はねこける・はねころぶ
電波・電話=れんぱ・れんわ(DがRに替わる海岸線に多い訛音の一例)
天秤棒=おく(両端に止めのついたもの)
天秤棒=さす(両端の尖った、薪木束や藁束など両端に突き刺して運ぶ)
天秤棒で担って運ぶための籠=ふりかご(例・イモフリカゴ)
天秤棒の荷物を左右に担ぐ=よこぼ・よこぼー
天秤棒の両端の突起部分=つく
伝馬船=てんま(親船に対する子船のこと、親子連れの子供のこと)
臀部=しりこぶた・しりこぷた[和にも]
天紋と地紋が直列した手相=とかき(逆・くそかき=天紋と地紋が離れる)

          と
~というから=~ちゅーさかい[徳島県]「ち・ゆう=と・言う」から変化か
~ということだ(強調語)=~つぞ・~つわえ
ということか(疑問)=~つぞ
~という事だ=~こっちゃ
~ということだ・~の口=~と
~と言うのか・~をするのか=~てけ[宍・海]
~というのは=~てわ[海]・~ちゅーんは[徳島県]
どいつ・どいつもこいつも=どと・どともことも
~といっても=~やて
どういたしまして=なっちゃー・なんちゃー(挨拶語)
どういたしまして・こちらこそ=どちらえか・どちらいか(挨拶語)
胴馬=どんま(背中へ飛び乗る子供の遊び)
とうがたつ=たける(野菜等が収穫期を過ぎる。例・イタヅリがタケてハイタになった)
トウガラシ=からし・とんがらし(香辛料)
動悸がする=さおぐ(例・心臓がサオグ)
陶器磁器の総称=からつ・からつもん(当地では瀬戸物と言わない)
道具=どんぐ[甲・海・幡多郡も]
唐鍬(とうぐわ)=はばせば[高]・とんが[徳島県](幅が狭い鍬、筍掘りや土木用)
峠=と・とー・とオ
同系統・同種類=つれ
洞穴・うろ=うと・うど・うとっぽ
動作の強調語=~まくる(例・やりまくる、怒りまくる)
動作をあしざまに言う言葉~=くさる(例・いにくさる、しくさる)
陶磁器の類が割れたときに唱える言葉=はんじょーはんじょー
冬至茶=とうじちゃ(寒期に収穫した茶葉で野根川筋特産、刺激成分が少ない)
どうした=どいた・どーひさ・どひた・どひたん・どーひた・どーいた
どうした=どした・どしたんぞい・どしたんな[甲・宍]・どはんな[野]
どうしたのだ=どいたっちゃ・どひたっちゃ
どうしたものかなあ=どしたもんぞいな[甲・宍]
どうして=どーいて・どーひて・どオひて・どいて・どひて・なして・なんして
どうしても=どいたっち・どーいたっち・どひたっち・どーひたっち
どうしても=どいさって・どひさって[野]
どうしよう=どーしょー・どっしょー・どっしょいにゃ・どっしょかしらん[野・海]
東上する=のぼる(逆=くだる、西下する)
東上する船=のぼりぶね(逆=くだり船)
とう精する=つく(玄米を白米にとう精する、穀物を搗く)
どうですか=どーぞい・どーぜー[甲・宍]どーで?・どーでよ?[甲・徳島県]
どうですか=どーぜ・どーぜよ・どーぞね・どーな・どーなら・どーならや[高知県]
どうにか=どないか・どないぞ・どないに[徳島県~大阪・和にも]
どうにかこうにか=どーぞこーぞ・どやらこやら・どやろこやろ[和にも]
どうにも=ども・どむ(例・どむならん[海])
どうにもこうにも=ぬきさし
どうにもならない=どもならん・どもこもできんならん・どーなりゃー
どうにもならない=どーならい[甲]どーなる・どーならん・どもならん[野]
どうのこうの=どーこー
東南向きの土地または集落=ひのじ(逆・カゲジ)
同伴者・同行者・友人=つれ
動物を訓練する=しつける
豆腐の和えもの=しらあえ・しらえ(和えものに豆腐をつぶして混ぜたもの)
唐蜜柑=とみかん(小さいミカンの一種・食用にする古い品種)[野]
堂守り、堂主=あんぼ
トウモロコシ=とーきび・きび
当家送り=とーやおくり(祭の若衆組から当家組に送る儀式)[野]
道理・筋=まえ
倒立=さかとんぼ(子供の遊び)
同類=て・てー・てあい(例・このてが安い、このてーを買うてこい)
道路沿い=どーろぶち・みちぶち
道路の良し悪し=した
遠い所から=といとっから[甲・海・阿]
遠い=とよい[野]・とい(例・といとっから来た=遠い所から来た)
遠くから見守る=とオみ(例・赤ちゃんをトーミしよって、釜の火をトーミする)
通り=とーり
通る・通用する=とオる
遠い親戚・遠縁=まわりいっけ[海]
~とか=~たら(例・あータラこータラ言う、何タラ言いよった)
~とか~=~や~(例・なにヤかヤ)
とかげ=おばぐちな・おんばぐちな[野・甲]
土方=くろくわ・くろっか(荒地を田畑に開墾する職業)
土方の弁当=どかべん
尖っている・尖った先端=けんつ・けんと
尖る=とんがる
時折り=あいさ・あいさ[山・和にも]
時々=ちょいちょい・ちょくちょく・ちょこちょこ・ちょびちょび・ちょぼちょぼ
得意=えてきち[和にも]
得意になる=えつくった
ドクダミ(薬草)=どくけし(はぶ草もどくけしと言う)
ドクダミ(薬草)=じゅーやく(十薬・薬草になり別名「医者いらず」)
特定の船の船員=みうちふなこ(特定の船主や船頭の配下になっている船子)[野]
特定範囲の地域=じげ(例・地下役人、地下浪人、地下人が集まる)
とげ・いばら=ばら
とげ・木の割り口などのさかもげ=ささら
トゲのあるフグ=ばらぶくと(体全体にトゲのあるフグ)
どくれ者=どくれ(例・どくれる、どくれもん)
唐鍬(とぐわ)=はばせば[高]・とんが[徳島県](幅が狭い鍬、筍掘りや土木用)
所=く・~く・~んく(例・兄貴クへ行く、そこを曲がったクで待っちょれ)
床上げ=とこあげ(お産のあと産室から出て普通の育児生活にもどること)
どこか・どこへ=どこい・どこぞ[和にも]・どかろ・どっきゃろ
どこから=どっから・どっきゃら
どこだろう・どこやら=どっきゃろ
とこぶし=ながれこ(貝の名)[和にも]
どこへも・どこにも=どこっちゃー(阿波はドコッチャー、ドコジャ)
どこも・どこでも=どこまーり
屠殺=おとす(家畜を屠殺する)
土佐灯籠=とさどーろー(盆踊り会場に飾るため競って豪華になった)
年上の男=あに・あにー・あにやん・あんにゃん
土砂崩れ・決壊(水の被害)=はける
土砂のずり落ち=ずり(砂地に穴を掘るとき周囲の土がずり落ちてくること)
土砂降り=どさげる・どしゃげる(雨が土砂降りになる)
年寄り=とっしょり
兎唇=みつくち
渡世=よわたり
土地・地面=チイ
土着人=はえぬき
途中でやめる=けつをわる
どちら=どっち・どっちゃ[和にも]
どちらにしても=どちみち[和にも]
どちらもこちらも=どちこち・どっこいそっこい・どっこいどっこい[海]
とっくに・早くに=とーに[和にも]
どっさり=どっしこ・どっしら[佐・山]
突然・思いがけず=ひょっこり
突端・海に突き出た岬=とっぱな・とばな(「ハナ」は岬の古語)[和にも]
とっちめる=こたやかす
とっていた=とっとった[徳島県](例・機嫌をトットッタ)
取っ手のついた桶=ておけ
とっぱくあじ(魚名)=とっぱく
突風=かぜのたま(台風時や低気圧時に野根川沿いに発生する)
どてら・どんざ=わたいれ・どんざ(綿入り半纏・漁師ことば)
とどく(例・足がツカエルばあの深さの川)=つかえる
怒鳴って怒る=どずく・どーずく・どつく[和にも]
怒鳴る=いがる・がなる・どやす[和にも]
どのようにして=どやって・どーやって
~とは=~たー・~たア
~とばす=~とばかす(例・笑いとばかす)
飛び飛びに・端折る・端折って=はっしょる・はっしょって
とびぬけている=とんつく・とんついちょる
土瓶=どひん[和にも]
どぶろく、どぶ酒=どぶ(酒)
土木工事で土や石を運ぶ竹製の畚(モッコ)=ばいすけ・バイリョーとも言う
土間=にわ(高温多湿のため玄関から勝手口までが通しの土間)
土間・上がり口=たたき
戸惑って何もできない状態=しろしろする
止まれ(牛に対する止まれの号令)=ほんほん(馬はドードーの号令)
唐蜜柑=とみかん(小さいミカンの一種・食用にする古い品種)[野]
弔い・弔う=とぶらい・とぶらう
艫綱=もとづな・ともづな(艫[船の後尾]と港[陸地]を結ぶ綱)
どもる=ととる[甲]
戸や障子の締め具合=たてつけ
戸や障子を締める=たてる、ツメル
ドヤスの強調語=どやっしゃげる・どやったーす(海はドヤカスとも言う)
捕らえ・鬼ごっこ遊び=とんまえ[海]・とんまえやい[海]
捕らえる=とこまえる[高]・とんまえる[宍・海]
捕らえる=とくまえる[海]・とくまいる[海]・とこまいる[海]
捕らえる(強調語)=ひっつかまえる・ひっとこまえる・ひっとこまえる
とらばさみ=ちゃん・ちゃんちき・チャンチュー[海](動物の足を挟むワナ)
トラウツボ=へんび・へんびうつぼ[甲・室]・ごみうつぼ[佐]
とら刈り(散髪)=げじ・げじげじ
トラフグ(魚名)=おーぶぐ[甲]
鳥=とっと(幼児語)
とりあえず集め積む=こつむ[室・野]
とりあげる=せたげる
取り合わない=ほる[和にも]
とりかえる=しかえる
捕り方役人の下役=ばんた[和にも]
とり散らかす=ひきさがす
鳥肌=さぶ
取り分=とりめ
トリモチ(小鳥を捕る)=もち(モチノキ、ヤドリギ、ツチトリモチ等で作る)
努力家=むくり
鳥を捕る罠=こぼて・こばてん・こぶてん・こぼてん=曲げた枝の反動で鳥を捕る罠
どれだけ=どんだけ・どえだけ[和にも]
とろい・とろこい=ちょろい・ちょろこい[徳島県]
徒労する・徒労させる=なぐれる・なぐらす・なぐらかす
とろくさい=どんくさい[四国~関西]
トロッコ=とろ(例・トロ道はトロッコ線路を敷いた道筋)
泥でぬかるむ=どべる・どべる
泥沼・湿地=ぬるみ
泥はね=しりうち(泥道を歩くとき足裏から撥ねあがってて尻のあたりが汚れること)
戸を閉める=つめる・タテル[和にも]
ドンコ=どぼくろ・どもくろ・どもん(魚名)[甲]
ドンコ・ハゼ・チチブなどの川魚類=ちちぼ[野]※詳細は「ハゼ」の項を参照
頓挫する=ちゃがまる(機械類が止まる。自動車が動かなくなる)
どん尻=いんけつ
とんでもない=めっそーな・めっそーもない・めっそもない[和にも](御礼言葉)
どんど焼き=おーやまやき・さぎっちょ・やまやき(左義長のヤマを焼く行事[甲]
どんどん=ごんごん(例・山奥へゴンゴン進む、豪雨で水がゴンゴン流れる)
どんなに=どない(例・どないもこないも)[徳島県~大阪・和にも]
とんぼ=とぼ(トンボをおびき寄せる言葉「トボコーヨ」)

           な
なーべーなーべーそーこぬけーそーこがぬけたらかえりましょ=子供遊び歌
なあ=な・なー・なーえー・なア(呼びかけの言葉)
なあ=なん・なーこれ・なんこれ(呼びかけの言葉)[甲・宍・海]
~なあ=~にや・~にゃー・~ねや・(接尾語)
~なあ=~の・~のー・~のけー(例・しんどいのけー[野])
~なあ=①否定・行くかナー、②義務・行かナーならん、③指令・早く行かナー
内出血=あおずく(打ち身で内出血した状態)・ふくろうち(内出血になる打ち傷)
内蔵=ひゃくひろ[県東部・和にも]
内職=てましごと
内部=うちら(ラは側の意味)[和にも]
苗床・苗代=のーとこ・のしろ・のとこ
長い=なんがい・なーがい
長居=ながしり(特に宴会の時に使う)
長い柄杓=えなが(漁師の使う柄の長い柄杓)[宍・海]
長いままの状態=ながら(例・竹をナガラで持ってきた)
長く=なごー(例・話がナゴーなってしもーた)
中継ぎ養子=なかつぎよーし(跡取りが成長するまでの間の養子)
長靴・コム長靴=ふかぐつ(水が入らない長い靴)
仲仕=なかもち(荷物を担って運搬する仕事)
流し場=はしり(炊事の流し場)[和にも]
仲の悪い夫婦のこと=いぬのいきやい[甲]
仲間=とー・なか
長持ちすること=おけらしー、長持ちすること特に食べ物のことで使われる言葉[甲]
なかよし=ちんちん[和にも](海はチョンチョン)
なかんづく、中でも=なかずく・なかづく
泣きいっている=なきいっちょー・なきいっちょる(~イッチョルは継続を意味する)
泣き叫ぶ=ひせる・ひせくる
泣き続ける=なきしこる・なきしこっちゅう(~シコルは継続強調を意味する)
なきべその顔=べこのかー
泣き虫=なきみそ[和にも]、すぐに泣く子供、女性にも使うことがある
無くても=のーたち・のーたって
無くなる・亡くなる・死ぬ=のーなる[和にも]
無くなった・亡くなった・死んだ=のーなった[和にも]
なぐる=うどまかす・うどます・うどまったーす
なぐる・打つ=どつく・どーずく・どずく[和にも]・どやす[和にも]
なげやり=おいさがし
~なさい=~ない(阿波弁であり東洋町では聞かない)[徳島県]
~なさって=~なして(例・ゴメンナシテ)[海・阿・大・和]
なさい・なさって=なはれ・なひて(海・阿・大・和)
なぞる=えどる[和にも]・などる
なったよ=なったわいな[宍]
菜っ葉=なア
7歳の鯉幟終わり=ななつのたてあげ(男児の数え年7歳、来年から鯉幟をたてない)
名前=なー・なア
なに=ない(例・ないすんな、ないしょんな)
なに?・なんだって=えエ・なん・なんな・なんなら・はい
なに言うか=なんてや
なにしている=なんしよる・なんしょーる
なにしているか?=なんしよら?・なんしょーら?・なんしーまーりゃア[甲]
なにしているか?=なにしよん・なっしょん・なんしょん[徳島県]
なにしろ=なんせ・なんせー(海部はナンシェと発音、セをシェと発音)
なにか・なにごとか=なんぞ(例・ナンゾ言うたら反対する)[和にも]
なにどころではない=なんどころやない
何も言わない=ぶすがへーともいわん・ぶすともいわん・ぶつともいわん
何も言わない=うんだともつえたともゆわん
何も心配せず寝ている=へそてん
何も持たない=てぶら
何やかや・あれやこれや=なんじゃかんじゃ・なんぞかんぞ
何やかや=なにへん(例・ナニヘンがこんな調子ぢゃ)
何やかや=なんやかや・なんやかんや・なんやら・なんにゃら・なんやらかんやら・
何やかや=なんにゃかい[甲・海]・なんにゃこい[甲・海]・なんやかい[海]
何をしているの?=なんしよるぞい?・なんしよるのんぞい?[甲・宍]
何をいっているのか=なにいよんぜー・なにいよんで
~なのか?=~つか?・~つかえ?・~てか?[甲~阿]・~てかい?[甲~阿]
鍋敷=なべすけ(ヤカンや鍋の下に敷く)
生意気・自慢=ねんごー
怠けてぶらぶらする=ていほいする[甲]
なまけ者=ごくどー・ごくどーされ
ナマコ=たアらご[甲]
生まもの=ぶえん・びえん[海]
波立ち・波立つ=あびき・あぶき・あぶつく(例・大船の通った周囲に広がる余波)
並みに達しない=かたにならん
波の大きなうねり=おーら
南無阿弥陀仏=なまんだぶ(お経)・なむさん(お経を簡素化して唱えることば)
ナメクジ=なめくじら(安芸郡ではカタツムリもナメクジラと言う例もある)
なめる=ねぶる
ならなかった=ならざった・ならなんだ
なりかけ・不完全=なりくさし(~クサシ、~クサスは不完全の意味)
なりたくて=なりとオて
なりたつ=たつ・たっていく(商売や経営がなりたつ)
なりやすい=なりよい・なんりょい
縄=なー・なア
苗代作り=かく(例・水田作業=起こす→たたく→かく+あぜかき~あぜぬり)
苗代作りの農具=えぶり(苗代かきの最後に平らにならすためのT字型の農具)
~なんか=~かたけ(軽蔑の接尾語)(例・お前かたけに負けるか)
ナンキン=かぼちゃ(野菜名)「ボフラ」とは言わない
南京袋・麻袋=どんごろす・とうじんぶくろ[宍](麻編みの袋)
難癖をつける=ごてる・ごねる(文句を言って承知しない)
~なんだ(~なのだ)=なんや(例・ナンヤそればーのもんか)
~なんて[ゾイカイ弁]=~じゃこい・~だこい・~やかい・~やこい・~らこい
                        ~らかい・~だこし・~じゃこし・~らこし)
なんですか?=なんな?・なんなら?[和にも]・なんちゃ?・なんちや?[新]
なんですか?=なんぜ?・なんで?・なんじェ?[海]
なんですか?=なんぞい?・なんてぞい?[甲・宍]
なんですか?=はい?[野]「はい」は、あいづちや合いの手にも使う[野根浦]
なんでも=なんやち・なにやっち[土]
南天=なるてん(植物名)東洋町ではナンテンが主体
なんということだ!・何ということか?=なんてぞい・なんてでまー![甲・海・阿]
なんといっても=なんちゅたって[宍・海・阿]
なんとか=どないか・どないぞ・どないに[徳島県~大阪・和にも]
なんとかかんとか=どーぞこーぞ(例・ドーゾコーゾ生きちょる)[和にも]
なんとかかんとか=どーなりこーなり・どーやろこーやろ・どやろこやろ[和にも]
なんとまあ!=たかア!・たかで!
なんとまあ=なんつか・なんつぜ・なんつぞ・なんてか・なんてで・なんてな
          (疑問語と驚嘆語とがある)(てか・てで・てなは[甲・宍・海・阿])
なんなのか=なんつか・なんつぜ・なんつぞ・なんてか・なんてで・なんてな
          (疑問語と驚嘆語とがある)(てか・てで・てなは[甲・宍・海・阿])
なんにも=なっちゃー・なんちゃー[土]・なんじゃ[甲・宍]・なあんじゃ[甲・宍]
なんにも=なんちゃ[海]海部弁では「ン」にアクセント
何年も前から=なんねんこーらい

          に
似合う=につく
兄さん=にー・にーこ・にーさん(実兄の他に大人の男すべてを指す事が多い)
兄さん・年上の男の人=あに・あにー・あにやん・あんにゃん
匂い=かざ(例・かざかむ、かざむ、かざる、かざかんでみる)[和にも]
匂い・匂う=によい・によう、甲浦では「苦しそうに呻く」にも使う
匂う・臭う・臭いを嗅ぐ=かざる・かざむ
逃がす=ぬがす
二月=にんがつ(「ン」や「ャ」は阿波弁の特徴)[海・阿]
二期作=にきさく=早生稲の収穫後に晩稲を植える稲作。二毛作とは別のもの
~に関連して=~へん(例・なにヘンが聞きたい)[和にも]
にぎやか=にンぎャか(「ン」や「ャ」は阿波弁の特徴)[甲・海・阿・和]
憎たらしい=にくて・にくてい
肉用鶏・プリマスロック=ぶり
荷車などのかじ棒=てぎ(海はテンギ)
~に加えて=~とに(例・言わんトニ、知らんトニ)
逃げられない=にげれん・にげれれん
逃げる=ぬげる・うっそえる・うん逃げる(ウッは強調の接頭語)
煮こごり=ごりごり[甲]
濁り網漁=にごりもち(大水で川が濁ったときに網で小魚を捕る漁法)
ニザダイまたはカワハギなどハゲ類の総称=はげ(魚名)
西風=にし・都の反対方向の風(西下する:東上する)
西側=にしら(~ラは~側の意味=例・向こうラ、内ラ)
西へ向かう=くだる(京都から遠ざかる方向)(逆・東上する)
西向けに流れる潮流=くだりしお(逆・あがりしお、のぼりしお)
2重3重に重ね入れる=いれこ(海では一つおきにも使う)
にじり寄る=いざりよる
偽と本物=うそこほんこ
ニセモノ=ばかし
二千円=にせんえん「せ」にアクセント、二千円~九千円に使う[甲・海・阿]
        土佐は「ん」にアクセント
似た・似ている=にイた・にイちょる(徳島県側は「ニートル」)
荷物・荷姿=に・にイ(例・にーがおもたい)・にぞら・にどら(粗雑な荷造り)
肉桂=にっき・にっけん、肉桂(香辛料)、肉桂の木(香辛木の一種)
肉桂の飲料=にっけんしゅ(酒ではなくジュース類に属す)
日限・日数=ひあい・ひやい
日数がたてば自然に直ること=ひにちぐすり
担い棒の両端の鈎=にないかぎ(両端に鈎のついた担い棒)
二番口=こごめ(ふるい目下の未熟米)
鈍い・鈍感・愚鈍=どん・どんな・どんくさい[四国~関西]・のたのたする[甲]
荷札=えぶ
煮干し=いり・いりこ・いりじゃこ
煮干しのあとの汁=いりじる
2本の糸にプロペラを通し反動を利用して回す玩具=ぶんぶん(ぶんぶん音がする)
二毛作=にもーさく(春~秋に米を作りその後に別の作物を作ること、二期作とは別)
ニヤニヤする=にんにんする(ひそかに嬉しがる様子)[土]
入浴・行水=ぶんぶ(幼児語)
柔和・温和=なよい・なるい・なろい
にらみつける=ねめる・ねめつける
庭先=かど
ニワトコ(植物名)=たず(通風に効く)
ニワトリ=こっこ(幼児語)
鶏の砂肝=うす
鶏の肉=かしわ
鶏を呼び寄せる言葉=とーとっとっと・とーいといとい
人間関係=あいだがら
忍耐強い=ねちこい・ねちゃこい・ねばい
忍耐力=こらえじょー[和にも]
妊娠=はらぼて(妊娠して腹がふくらむ状態)

          ぬ
抜かっていた=ちゃんとしもーた
ぬかるみ・湿地・沼地=たんぼ・たんぽ
抜き手=ぬき(水泳の一種)
抜きも差しも=ぬきさし
抜け落とす=ふたる
抜け目がない=へらこい(香川や徳島の県民性を指すという言葉である)
盗人=ぬすっとー・ぬすびっとー
塗る・塗りまくる=ぬたくる・ぬりくる・ぬりたくる(やたらに塗る)
                (「~クル・~タクル」は強調や繰り返し)[和にも]

          ね
ねえ=のー・のーし・のんし(接頭~接尾語)
姉さん=ねー・ねーこ・ねーさん・ねーやん(実姉以外の女性にも使われる)
ねぎ=ねぶか(野菜)[和にも]
猫=にゃんこ(幼児語)徳島は「ニャンコ」アクセントが冒頭につく事が多い
猫が怒って「フー」と唸る=ひーふく
猫がじゃれつく=ばこする
猫背になった=どーがいった(身体の老化現象)
寝転がる=こかる・こかれる[和にも]
寝覚めて再び寝る=にばんね・にばんねいり(一度寝覚めて再び寝ること)
ねじる=ひねくる・ひねる(試験問題などをひと捻りする)
根太=ねだ(床下を支える材)
ねたまき(炭焼き言葉)=炭焼き窯の天井とコシキの中間部分(バイという窓がある)
ネタを乗せた握り寿司=ひっつけずし(単にヒッツケとも言う)
値段・価格=ね・ねー
熱気・熱くなる=ほのき・ほのく
根っこ=ねエ
熱中している・熱中する=~いる~・いっちょる
熱中する(執着)=こみこむ
寝ている=ねいよる[野]
寝床=ねや
寝とぼけ=ねたぼけ
値取り=ねどり(魚市場を通さずに買う。市場価格に多少の上乗せした値段)
ねばりっこい=ねちこい・ねちゃこい・ねばい
涅槃=にはん(甲浦地区の小字にニハンダなどがある)
眠たくなる=ねぶとーなる[高知県]・ねぶたーなる[徳島県]
根掘り葉掘り文句を言う=くじる・くじくる
眠る・眠たい=ねぶる・ねぶたい
眠る=ねんね・ねんねこ・ねんねん(幼児語)
寝よ(命令)・寝て、寝転んで=ねエ・ねエて
練り塀=ねりべ(表面を平らに塗った塀)
寝る前=ねしな(~シナは直前の意味)
寝らせる=ねらす
燃焼を加減して炭の炭化を調整すること=ねらし(炭焼き言葉)
念入り=ねん・ねん
年期・契約期間=ねん・ねん
ねんごー(屁理屈)=ねんごのかー・ねんごーのかー・ねんごのかい・ねんごーのかい
年長者・高齢者=としいき・としばい[和にも]
年長の兄=ふといにーさん(兄が二人以上の場合に使う)
年長の姉=ふといねーさん(姉が二人以上の場合に使う)
ねんねこ=おいこ・おいご(夏は単独使用、冬は綿入れのネンネコ半纏を重ねる)
ネンブツダイ(魚名)=あかいしもち[甲]

          の
(の=ね、のー=ねー、のオ=ねエ、ほかに「のーし」「のんし」「のけー」など)
~のうえに・~に加えて=~てからに・~でからに・~とに(例・言わんトニ)
能率=はか(例・はかどる、はか行く)
~のかー=強調語(例・うそのかー、てんごのかー)
軒下=おだれ[和にも]
~のけ・~のけー=強調する接尾語(例・痛いのけー)
のけもの・仲間はずれ=のけもん
のこぎり=のこ[和にも]
のたうって苦しむ=のたくる
~の所有・~のもの・~のです=~の・~のん
~のですか?=~のん?・~のんかい?・~のんけ?[甲・宍・海・阿]
~のですよ~=のんぞい(肯定の接尾語)[甲・宍]ゾイカイ弁の代表例
~のではないのか=~のやないんけ・~のやないのんけ[宍・海・阿]
~のに・~のは=~のんに・~のんは[宍・海・阿]
~の・くせに=~からに
のし餅を切る=はやす
~のだ=~がや
のっそりした=おオどかな[甲]
野根=のね(地名、野根山杉または野根山杉の加工品)
野根の昼泊まり=のねのひるどまり(昔、淀ガ磯は荒波のとき通行止めになりやすく野根                の宿屋で泊まり通行解除を待つ。また野根山街道は日だけて野根を発ってもその日のうちに奈半利の宿場まで行けない。その日は野根の宿屋で昼寝して、翌日早くに野根を発つ。以上が言葉の由来である[野])
野根の昼寝=のねのひるね(昼泊まりと同じ由来のことば[野])
              類似語に「田舎の学問より京の昼寝」「高野山の昼寝」などもあり情報
              豊かな土地では難なく情報が得られるというもの。
野根杉=のねすぎ(野根山産の杉で昔から良材として全国銘柄であった)
野根山杉の薄板=のねいた(木質が良いため極く薄い板になる、現在でも良質の杉板は
                野根に限定せず全国ほうぼうの杉板までノネイタと総称されている)
のばす・のびた・のびる=ぬばす・ぬべる・ぬんだ・ぬんだ・ぬびる・ぬぶ
野辺送り=のべおくり(戸外を行列し広場で送別する葬式)
~のまま・~なりに=~なり[和にも]
飲み込む・飲み込んだ=ひんごむ・ひんのむ・ひんごんだ・ひんのんだ[甲]
のみのくち=きょーがら(魚名)
飲んだ=のーだ[新]
のんだくれ・酒飲み=のみすけ[和にも]スケは寝ぼスケなど個性人に使う[和にも]

           は
サ行からハ行への変化=京阪神は子音SがHに変化する例が多く、当地ではさらにHも
                      消失する例がある。(例・~シタ→~ヒタ→~イタ)
歯・葉=は・はー・はア
~は=~ら(例・今度ラ成功するじゃろ)
はい=接尾語[野農商](例・寒いのーしハイ、足摺方面に同義語「のいハイ」がある
      まったく同一の言い回しが和歌山県の一部にもある)
    (注・応諾のハイは「ハ」にアクセント、野根のハイは「イ」にアクセント)
      用例・問側:これ太田のシー、あのシーはどこのだれぞのーしハイ
            答側:あのシーは原田のシーやのーしハイ
            問側:原田のシーやったかのーしハイ、アテハ山田のシーカト思いよった
                  ぞねハイ、けんど今日はひやいのーしハイ
はい(応諾の言葉)=いー・いイ・いん[和にも]
ハイ(返事)=あい
ハイノキ(植物名)=はんのき・灰ノ木
配偶者=つれ
這い込む=ずびこむ(無理に入り込む)
拝借する=こさげる(気安い間柄の所から遠慮なしに拝借する)
売春・女郎買い=ひめかい[和にも]
売春の料金=まめだい
売春婦=ぱんぱん
這い出る=ずび出る
ばいもち(炭焼き用語)=バイを塞ぐ蓋で真ん中にジョーゴという小穴がある
バイモチの真ん中に開いた小穴(炭焼き用語)=じょーご
はいよ(掛け声)=ほいしょ(掛け声)
入りきらない=あだたん
這う・腹ばいになる=ずぶ[新]
蝿(昆虫名)=はい
礁=はえ・しょう・じ(海面前後の岩礁)
垪=はえ(薪木の束を数える単位で高さ5尺×幅5尺または高さ5尺×幅2間)
ハエタタキ=はいたたき(蝿を叩いて殺す、昔はシュロの茎葉で作った)
生えている・植えてある=うわる・うわっちょる
ハエトリガミ=はいとりがみ(片面または両面が接着し蝿が止まったら逃げ出せない)
蝿取りビン=はいとりびん(鶴首状のビン、ビンに入った蝿は逃げられない)
延縄(はえなわ)=はいなー・はいなわ(漁法)
延縄漁=しびなわ漁(延縄を数キロ~数十キロ流してマグロ類を釣る漁法)
延縄漁=ごけなわ(延縄漁は危険で死人が出れば妻は後家になるのが由来)[宍]
垪える=はえる(保佐や材木や炭俵などを規則正しく積み重ねる)
垪える人夫=はえたてにん
ばか=うかっぽ・うとっぽ[野・甲]
ばか=とーじん(例・とーじんなことを言う)海では言葉もわからぬ赤子のこと
ばか話=あほーぐち
ばか者(阿呆)=あほだら・あほたれ・あほーだら・あほったれ・あほんだら・
ばか者(阿呆)=ひだりまき・ぱア
ばかな・つまらぬ=えせな
ばかにする=やしめる・やしべる
ばかばかしい=あやかしー
剥がす・そぐ=へぐ[和にも]
剥がすように極く薄い板を作る(野根板)=へぐ[和にも]
ハガツオ・キツネガツオ(魚名)=はがっつォ・はがっと・すじがつお[甲]
はかどる・仕事が進む=はかいく・はかえいく[和にも]
墓花・墓に飾る花や枝葉=はかばな・しば・はなしば
            (仏壇や墓に飾る枝葉や花、昔は野根の海岸線は椿、農村部は樒、
              甲浦、佐喜浜、阿波南部はビシャコ=ヒサカキ主体)(神式は榊)
墓の花枝花柴を立てる筒=はなつつ・はなづつ
歯が抜けてしまった状態=はぶ
はがゆい=はがいー・きしる音で気分が悪い
はがゆくて腹だたしい=はがいたらしー
~ばかり=~ばっかし[和にも]
吐き気をもよおす=のばける[安芸郡]
吐き出す=あます
吐き出す=ちゅーする(幼児語)
はぎしり=はぎり[和にも]
履物=はきもん
はぐき=はぶ
白紙=しらった
白炭=はくたん(黒炭より高温で焼いた炭)備長炭もこれに属す
白米ご飯=しろごはん・しろめし
はぐらかす=まーす
化け物=かもか・かもかー(怖い化け物、噛むぞーと出てくる化け物)
箱膳=ぜんばこ・はこぜん(おもに一箱に一人前づつ料理を入れる膳)
箱のカドの部分=みみ
運ぶ=まくる
運ぶ荷=ぶに[和にも]一般的にブニは運を意味する
はこべ=ひよこぐさ・ぴよぴよぐさ(草の名)鶏の餌にもなる
箱眼鏡=はこびん・はこめがね(箱の底がガラスで水面から水中や水底を見る道具)
はさまる=はざかる・はざかる
はさむ=はざける・はそむ
端=こぐち(例・上がりコグチ=玄関先)[和にも]
端=はな(突き出た地形)[和にも]
端っこ・端切れ=はア
はじく=はしる・はしゃげる・はっしゃげる[甲](焼栗がはじける)
ハシケ=てんま(親船に対する子船のこと、親子連れの子供のこと)
箸拳=はしけん(両者3本の箸を隠し持ち両者が出した数の合計で勝敗を決する)
箸拳の掛け声=もーす(箸拳のとき「さあかかって来い」という後攻側の掛け声)
場所=さき(例・居るサキがない)
柱材を荒削りする大工道具=はつり
走りまわる=たつくる・たつくりまーる・はしくる・はしくりまーる・まいくる
走る・走って逃げる=そえる
はすいも=りゅーきゅー(野菜の種類・茎を食べる)
恥ずかしい=めんどい・めんどしい[和にも]
はすっぱな女=はってん・はってんか
はずれ(あてはずれ)=すか・すかり[和にも]すかっちょ[海]すかっぽ[海]
ハゼ=ごり(川魚名)野根ではチチボと言う、ミミナシ(ボウズハゼ)チョーカイ(ア
      ユカケ・カジカ)ノボリコ(川尻から遡上するゴリ類の稚魚)なども同類
ハゼ(小さな川魚・ハゼ類の総称)=ちちこ(野根ではチチボと言う)稚魚はノボリコ
ハゼ類の総称=ごり・ちちこ・ちちぶ・ちちぼ・ちちんぼ(川魚)稚魚はノボリコ
ハゼ類の稚魚(川魚名)=ノボリコ(川尻から遡上するハゼ~ゴリ類の稚魚)
破損する・破損した=めげる・めげた
はだか=つるてん[海]
はたき=ざい(掃除道具)
はたき粉・麦の粉=はったいこ(穀物を粉にすることをハタクと言う)
畑などに作った農業用水池=さんぶち[甲]
畑を耕す=うつ
ばたばた暴れる・暴れもがく=ばたくる・ばちくる
働き者=しごとし
はちあい・はちあう=はちやい・はちやう・はっちゃい・はっちゃう
はちきれる=びんつく(血色がよくはちきれんばかりの肌)[甲]
八の字眉=はちまい
はっきり=はっきら[甲]
はっきりしない=にえたかわいたかわからん
はっきりしない・すっきりしない=ほっくりせん[和にも]
発疹=ほろせ
這って進む=はいはい(幼児語)
派手な=きょーそな(海ではキョーソノカワナ)
果てる(死ぬ)・果てた(死んだ)=みてる・みてた[山・土]
ハナアブの幼虫(便壷に発生する)=どべむし・せんちのどむし[甲]
鼻紙=はながみ(薄い和紙、花飾りを作ったり鼻紙や落し紙にする)
鼻が低い、鼻がぺしゃんこ=はなぴしゃ・はなぺしゃ[和にも]
鼻づまりの声=はなごえ(風邪で鼻づまりの声になる状態)
話し相手=とぎ・よとぎ
話し方=べん(例・べんがえい、べんがたつ)
話に夢中になる=はなしいる・はなしいっちょる
花取り踊り=はなとり(土佐の太刀踊りの一種で太刀を使わない演目)
花札ばくち=どべ
華やかに活躍した=はれした[佐]
花嫁の近所回りの挨拶=まちまァり・カドアケ・よめくばり(花嫁が初の近所挨拶)
はね返る・ひっくり返る=はねかやる・はねくりかえる
羽根突き=じくつき[佐]
母親=おかー・おかちゃん・おかやん
母親・年配の妻=かか・かかん(伝説かじやかかは鍛冶屋の老母のこと)
はびこる=はちこる
はぶ草=どくけし(薬草)ドクダミもドクケシと言う
浜節句=はませっく(4月3日に菱餅を作り浜でごちそうを食べる、海部郡の風習)
浜弁当=はまべんとー(浜辺で弁当を食べる、夏の夕涼みや行楽を兼ねる)
刃物=きれもん[和にも]
はや=はえ・はい(淡水魚の名)
早い=はいやい[海・阿]早いにイが挿入された語法
早く=はい・はよ・はよー(例・はいきー=早く来い)・とオ(例・とーから帰った)
早くから・早朝から=とーから
早く走る=ぶんつく
早めの昼食=はやびる・はやめし
早さくらべ=はいやい・はやいやい[ハイヤイは海・阿]
はやす・はやしたてる=ほやす・ほやしかける・ほやしたてる[甲]
腹・おなか=ぽんぽ・ぽんぽん[幼児語]
腹・どてっとした腹=どてっぱら
腹がたつ=くそごーがにえる(クソは強調の接頭語)
腹がつかえる=のっとする(満腹の上さらに出てきた御馳走にノットスル)[甲]
腹が張る=りんつく(健康な状態で張りがある)[甲]
腹が太る・妊娠=はらぼて(妊娠して腹がふくらむ状態)
腹がむかつく=つかえる
腹の筋がさしこむ病気=ももかい(婦人病)
腹の中=ぞー・ぞーくそ(例・ぞーがにえる、ぞーくそわりー)
腹わた=ぞー・ぞーくそ(例・ぞーがにえる、ぞーくそわりー)
バリカン=かみつみ・かみつみき(頭髪を刈る道具)
張り合っている=ぶっちょる
張り切る=いきる
針仕事=ぬいもん[和にも]
針で刺す泥田の虫=やまめ
針の穴=みみ・みみそ・はりのみぞ・はりのみみ[和にも]
針山・針さし=はりやま(針を刺しておく裁縫用具)
針山の付いた裁縫用具箱=はりばこ
はりせんぼん(魚名)=ばらぶくと(体全体にトゲのあるフグ)
張りたおす・張りとばす=はったおす・はっとばす
張りたたく=はりまーす・はりまったーす[和にも]
張りとばす・張り倒す=はりとばす・はりとばったーす
はるか遠い=とっと
晴れの舞台だった=はれした[佐]
腫れ物・おでき=はれもん・もの
繁華・繁盛・順調=はんか
盤木=めまんと(船底にコロを敷き転ばす)[野]
半間・3尺・90㎝=まなか
反逆・反抗=はみかえる・はみかやる
犯行現場を目撃=てーをみる・てエをみる(例・てーを見んと犯人とは言えん)
反抗する・反抗的な人=もがる・もがり
煩雑=しぎょい
搬出=だし(木材などの搬出)(例・林道に近うてダシが良い)
半反(150坪)以内の田畑の面積=きたなか(例・この田は5反きたなか)
はんてん=はおり・綿入れ
半なま・半焼き、半煮え=なましイ
半煮え=ごしごし(芯まで煮えていない状態)
半煮えのサツマイモ=げじ・げじげじ
半人役・半日当=はんやく
半年=はんけ
ハンノキ=はいのき(植物名)
半端な板=ばらいた
半端な田=まがりのたー(半端な金額の田畑・形の悪い田)[山]
半分=はぶん
繁茂する=はちこる・ほこる(植物が繁茂する)
半焼け=なまやけ・焼けくさし
半酔い・中途半端=はん(酒の量が少なくてハンになった)
反論する・ごねる=ぞぶる・づくばる

          ひ
比・碑・非=ひー
日・陽=ひイ
火・灯=ひイ
火=ふー(幼児語)
ビー玉=びんだま(子供の遊ぶガラス玉)
ビー玉=網を浮かすガラス玉(漁具)
干上がる=ひっつく(川湖海など)
肥育牛畜産=うしのかいだし(牛の養い出し、肉牛を子牛から育てて売る畜産業)
冷える・冷え凍る=しびる・しびこーる
ヒガンバナ=つるんぼ(花の名)[佐・興津にも]
東=かみ(首都に近い方をカミ、遠い方をシモ)
東の風=かみげ・こち(例・キタゴチ=北東の風)・ひがし
東~南東の風=いなさ
東向けの潮流=のぼりじお・のぼりじょ(逆=くだりじお)
日数がたてば自然に直ること=ひにちぐすり
彼岸花=しれ・しれー(海はシーレ)
引きずる=ひこじる・ひこずる[和にも]
引き寄せる=たくる
引き分け=たかみ(子供の遊び用語)
引き分け=あいこ・のーかん(ノーカウント)
火消し壷=けしつぼ(火のついた炭を密閉して消火し消し炭を作る)
ひこばえ=ひつて(稲刈りのあとの株から再び生えた稲)
日頃からねらっている・日頃から留意している=ねんがける
ひざ・くるぶし=つぶし
ヒサカキ=びしゃこ・かみしば・こつばき(墓に飾る花枝、甲浦~海部郡~和にも)
日盛り=ひざか
ひざがわらう=つぶしがわらう
ひさし・下屋=おだれ[和にも]・げや・こやね・さしかけ
久しい=えっと・えっとー(例・エットぶり)[徳島県]・おとどしー
久しぶり=おとどしー・えっとぶり・ひさしかぶり
ヒザラガイ=はちまい(磯の岩場に棲む貝の名)
ひざを崩せ=らくにせエ
ひしゃぐ・ひしゃげる=しゃぐ・ひっしゃぐ・ひっしゃげる
毘沙門天=びさっちょ[甲]
ひじょうに寒い=ひやいがちがう
びしょ濡れ=しるぼた・ぼたじる[甲]びちゃびちゃ・びっちゃんこ・びしゃびしゃ
額(ひたい)=ひたえ(母音IがEに変化)
ひだりかた=さで(左肩で担ぐこと)
左肩で担ぐ=さで・ひだりかた(左の肩で担ぐこと、急坂でお殿様の駕籠を担ぐとき前後            でなく左右で担ぐため野根の百姓は日頃から左肩の練習をしていた)
左きき=ひだりぎっちょ・ぎっちょ・ぎっちょー[和にも]
ぴたり合う=どんぴしゃ・どんぴしゃり(ぴしゃりの強調語)
ひっ~=強調の接頭語(ひっぱたく、ひっしゃくる)
ひっくり返す=でんぐりがえす・でんぐりがやす[和にも]・ひっくりかやす
ひっくりかえる=そりくる・そりくりかえる(仰向けにひっくりかえる)
ひっくりかえる=ひっくりかやる・まねがやる・まねがえる[甲]
ひっくりかえる=つべくりかえる・つべくりかやる・でんぐりがえる・でんぐりかやる
びっくりする=とびやがる・まいあがる・まいやがる
びっくりする(驚くの強調語)=びっくりしゃっくり・びっくりしゃくる
引っ込む・引っ込める=すっこむ・すっこめる・へっこむ・へっこめる[和にも]
必死=ひがち
ひった=こいた(例・へーこいた、うそーこいた)
ひったくる=ひっしゃくる・ひっちゃくる(竿や紐などをしゃくる)
ぴったり=きっちり・きっちら・ちゃっくり(例・バクチをちゃっくりやめた)
ぴったり合う=どんぴしゃ・どんぴしゃり(ぴしゃりの強調語)
引っ張る・引っしゃくる=うっしゃくる(急に引っ張る、強く引っ張る)
否定=ひとくらう(否定の意味の強調語)[野]
否定語・否定強調語=そちけー・そちけーこらえ[野]
人=し(例・わかいし、おなごし)・て(例・えらいテ、もらいテ)
人=しー・しイ(あのしー、誰々のしー「イ」にアクセント)[野]
    佐喜浜奥地では「誰々のヒト」と言う、中国地方では「シャ」と言う
人が死ぬこと=ふこー(例・あの家は不幸が続いた)
人が死ぬこと=いかざった・いかんかった・よーなかった(〇〇さんがヨーナカッタ)
人が死ぬこと=こめをかいに行く[佐](愛媛方言ではお茶を買いに行くという)
人が死ぬこと=ひろしまへこめかいにいく[足摺地方・もとは愛媛方言?]
人が死ぬこと=ひろしまへたばこかいにいく[佐喜浜と足摺・もとは愛媛方言?]
人が死ぬこと=ひろしまへおちゃかいにいく[佐喜浜・もとは愛媛方言?]
人差し指を強く撥ねて相手を打つ=しゅっぴん
人さらい(幼児語)=ことり・こーとり(子供をさらっていく人)
人それぞれに・自分勝手に=めんめに[和にも]
人達=てあい・てあい・てやい・てやい(例・このてあいがやった)
人玉・人魂=ひだま
人付き合いが悪い=うてあい
人手=て・てー(例・テーが無い=腕HANDが無いのでなく人手が無い事)
人手がない=てーがない
人の話どおりにしたくなる人=はなしくい[和にも]
一つ=ひっとつ・ひとーつ
一重まぶた=ひとかめ(二重瞼はフタカメ)
一言・ひとこと=ひとくち
一つづつ=ひとつった[野]
一つも・少しも=とっちゃア・とっつも・ひとっつも・ひとっちゃー[佐]
一晩中=よがなよっぴと・よがなよどーし
ひと回り(同じ12支)=ひとまーり
皮肉=あてこすり
桧の樹皮=ひわだ(桧の樹皮を叩いてやわらかくしたもの、水漏れ場所に詰める)
皮膚がむける=ずるむけ(例・こけて膝がズルムケになった)
火吹き竹=ひうきだけ・ひゅーきだけ・ふーきだけ[和にも]
ひ孫の子・しゃしゃらまご=やしゃご・やしゃまご
ひまな時=てすき(手の空いた時)
肥満した人=こえたんぼ
悲鳴をあげる=ひせる・ひせくる
ヒメジ(魚名)=ひめいち(赤く小さな魚)
ひも=ひぼ(子音MがBに変わる例)
干物=しよびき・しよもん
ヒモを通す穴=ちち(羽織の糸やワラジのヒモを通すところ)
日焼けして黒い顔=ひなたぐそ[和にも]
日雇い・日雇い人夫=ひやく・ひよー
費用=ふーたい(正味と風袋で全体となる)
費用・必要経費=ぞーよ・ぞオよ[和にも]
美容院(例・あたまへ行く)=あたま
病気が良くなってこない=ほっくりせん[和にも]
病気が重い=たいそ・たいそー・たいそい
病気がち・病弱=やましー
病気がぶりかえすこと=さいがけ
表面=うわか・うわかー(表面、表側)
表面だけ固まった糞=ひなたぐそ[和にも]
日よけ雨よけの覆い=おい(または覆うもの、葬式の棺桶やウマを覆うもの)
ひよこちおどり=甲浦八幡宮祭に奉納される青年と子供の太刀踊り[甲]
開いて作った干物=ひらき(魚を背面または腹面から開く、土佐では腹面開きを嫌う)
開く=はたける
ヒリョウズ・がんもどき=ひりょー(法事の精進料理)
ヒル=ひる・びる(吸い付いて血を吸う水中生物)
ひる=こく(例・へーこく、うそーこく)
ひるな=ひんな(例・小便ひんな)
尋=ひろ(長さの単位、両手を広げた長さ約1.5m)
尋=ひろ(保佐の単位1尋は長さ2尺×幅と高さ5尺)
拾い親の風習=すてご(病弱な子供を捨てて拾い親に拾ってもらう健康祈願の風習)
広い田畑=ひろはっちょー
拾う=ひらう
ビワ=びや・びあ(果樹)
備長炭=びんちょー・びんちょーたん(ウバメガシを原料にして高温で焼いた炭)
平たい土あげ鍬=じょーれん
平椀=おひら(蓋付きの平たい椀・宴席に使う食器)
びり・最下位=どべ・びりけつ・どんけつ・どんじり(「ドン」は強調)[和にも]
広げる=あらける
卑猥な=あやかしー
火をおこす=いこす[和にも]
敏腕=うでたち

          ふ
麸=ふ・ふー
不意の出来事に我を失う=まっぽーくらがる
風刺=あてこすり
封筒=じょーぶくろ
風来坊=てんぽさく・てんぽーさく[甲]
風炉・七輪=ふろ(炭火のコンロ)
不得手=てーをきらう(料理や植栽で人並みにうまくいかない)
フエフキダイ=くちび(魚名)[甲]
深い所の潮流=そこしお(逆・ウワシオ)
深い渕=ふかんぶち
ふかし芋を切って干したもの=あめいも[甲]
孵化させる・出産させる(家畜)=かやす[和にも]
孵化する・出産する(家畜)=かやる[和にも]
不格好=おかしげな
布巾=ふきもん(拭く布)
フグ=ふくと(魚名)
副食=さい
福白髪=ふくしらが(若いうちから生えるごく一部の白髪)
腹部の肉=はらぼ・はらんぼ(鰹や鮪)
不潔=むさい・むさくるしー
不潔な臭い=うつぐさい
ふくらはぎ=ふくら
膨らまし粉(炭酸アンモニウム)=ふくろましこ・炭酸とも言う
膨らむ=ふくろむ
膨れっ面する=ふわたくれる[甲]
ふくろう(鳥)=でしこし(幼児歌・でしこし泣く子はとってかむぞ)
ふくろう(鳥)=ふるつく(幼児には「人さらい」の鳥として使う)[和にも]
畚(ふご・もっこ)=ふご・藁で編んだ運搬用の道具(イモや野菜などを運ぶ)
塞がる=つむ
ふざけた・ふざける人=ほげた・ほげす
ふざける=あじゃける・いちびる・ちょける・ちょげる[和にも]・ほげる
ふざけている=たすこい[宍・海・阿]
ふざけて騒ぐ=ほたえる・ほたこえる[和にも]
ふしぎな・けげんな=もっけな[和にも]
節だらけの木材=ふしごっとー
不実行・不出来=なっちゃーせん
ブス(軽蔑語)=べかこ・べこのかー[和にも]
ふすま・襖=からかみ
不足分=たらんまえ(例・足らんまえはワシが払うちゃる)
不揃い=むらくた・でんぐりそんぐり(出たり引っ込んだりで不揃い)[佐]
不揃い・差異=とんつ(例・トンツがあって揃うちょらん)
ぶだい(魚名)=いがみ・えがみ・あおた[甲]
ふたいとこ・ふたいとこはん=従兄弟従姉妹の子供同士を二従兄弟、その子との間を
                            二従兄弟半という
二重まぶた=ふたかめ(一重まぶたはヒトカメ)
二つ=ふたーつ・ふったつ・ふたあつ(アにアクセント)[徳島県]
ふだつき=しれふ(東洋町付近では女に使う)
ふたまたかける=またぐらこーやく(あちらについたりこちらについたり)[和にも]
二股の炭焼き道具(先が二股になった炭焼き道具)=とりまた(炭焼き用語)
二股枝にゴム紐をつけ小石を飛ばす玩具=ぶんや・ぱちんこ(強いものは鳥を捕る)
普段着=つねぎ(逆・晴れ着、よそいき)
負担金=だしまえ・かかりもん(寺社の供物金や地域での割り勘など)
負担になる=にになる(荷物、精神的)
ぶちまける=うつす(甲の例・田ァへ下肥をうつしこったーした)
普通の人=ただもん
復活する・元気になる=はみかえる・はみかやる
鞭=ぶち
ぶち~・ぷち~=強調の意味の接頭語(例・ブチ壊す、プチこける)
ぶち落ちる=ぶっちょちる・ぷっちょちる(ブチ、プチは強調の接頭語)
ぶちめし(炊きかけで芯の残る飯)=ぶち・ぶちめし・かんち[海]
蔀帳(ミセ造り)=ぶっちょー造り・ぶっちょー(ウワミセシタミセのミセ造り)
ふっくら=ほっこら(ご飯などがふっくらと炊けた様子)
ぶっちょう造りの下側=したみせ(閉じれば雨戸開けば縁台となる)
降っている(雨や雪)=ふいよる[~イヨルはおもに野根漁師と海部漁師が使う言葉]
ふっている(雨)=ふりよる[高知県]・ふんりょる[徳島県]
ぶつぶつ言う=うどうどうどうど(多数の人達がぶつぶつ言う)
ふてくされる=ばぶれる
太い鼻汁=にゅうどー・にゅうどーむし
不得意=えてきらう(人により思いどおりにならない)(逆・えてきらわん)
太くなる(大きくなる・生長する)=ふとーなる・ふとなる・ふとる
ふところ=ふつくろ
太っ腹=えどぎも(江戸肝、肝っ玉が太い、度胸が良い)
太めの糸=やま・やんま(凧糸、麻糸または太目の綿糸)
太る=ぼてがいる(同・はらぼて=腹が太る)[甲]
舟板=ふんだて[佐]
舟唄・船歌=ふなうた(進水式や神祭などで歌う祝い歌)
船糞=ふなくそ(漁師がわざと船底へ残して自家用に持ち帰る魚)
フナムシ=ごぜ・ごぜむし=磯の岩場にいるフナムシ
舟幽霊=ふなゆーれん(柄杓をもらい、船に水を入れて沈没させる化け物)
舟を風の方向に向けよ=ふねたてえ(命令)[宍]
ふぬけている・たすこい=へこたすこい・へこたるい(へこは強調語)
腑抜ける=ふわたくれる[甲]
舟の表面に出ている梁=どんどこ[海]
船の前側先端部分=みよし・みおし(舳、水押、船首)
船を海へ降ろす通路の板敷き=めまんと(船底にコロを敷き転ばす)[野]
船を漕ぐ櫓=ろー
不稔稲=ひせ(籾殻だけで中身が稔っていない稲)
不満=よーだい
踏み臼=だいがら
踏み込む(泥中へ)=ふんごむ
踏み乱す=ふみちゃちゃくる(~チャチャクルは~やりまくる)[和にも]
ふやける=うどぼれる(水びたしでふやける)
ふやけた臭い=うどれぐさい(高温多湿で臭くなる)
冬=ふい
冬場の鴬=ちゃっちゃ(ホーホケキョでなくチャッチャッと鳴く)
ぶよ=ぶと(人を刺す虫の名)
ぶよぶよ(形容詞)=びやびや(やわらかく弾力のある状態)
ぶら下がる=びらくる・ぶらくる・べらくる
ぶらつく=ほっつく
鰤=ぶり(魚名)(もじゃこ→わかな→つばす→いなだ→はまち→めじろ→ぶり)
    徳島では「わかな→つばす→いなだ→はまち→めじろ→もんだい→おーいお」
    (モジャコは養殖ハマチの稚魚、成魚はオーイオと言う)
ブリの子(出世魚)=もじゃこ・わかな・つばす・いなだ・はまち・めじろ
プリマスロック・肉用鶏=ぶり
振る・振りまわす=ふりくる
ふるい=とーし・とオし(網目で大小ふるい分ける道具)[和にも]
ふるい分ける=とーす(トーシにかける)
古池=ふけ[佐]
無礼・失礼=ふつごー
無礼講=けんたい・おけんたい[和にも]
ふわふわする=ふわつく[甲]
紛糾する・紛糾した=ばっちりくする・ばっちりくすった
分家=いんきょ・しんや・新家(逆・本家、主家)
分家=わかれ・しわけ(本家から分かれる、分家に財産などを割譲する)
文豆・そらまめ=ぶんどー
ふんどし=ふごめ
分配される=あたがる
分配する=わける(例・それをワケテくれ)
奮発する=はりこむ[和にも]

          へ
~へ=~い(例・まいいいた=前へ行った:お向かいの家へ行った)
べ・べー=単独に使って「いや」「だめ」など否定の意味
~べ・~べー=接尾語・幼児語(あかんべー、いやべ、言うちゃろべー)
ベーゴマ=ばい(子供の遊ぶ鉄製のベーゴマ)
屁・おなら=へエ(例・ヘエをこいた、ヘエをひった、ヘエとも思わん)
屁をひる者=へこき・へたれ(軽蔑語)
塀・囲い=へー・へい
平気=へのこっぱ(なんでもない・簡単)・しゃっしらん(例・シャッシラン顔)
閉口する=まいこむ
平日=はざ(例・土日は忙しいきにハザの日に来い)
平身低頭=へーこら
平然=しゃっきん(例・あればあ酒飲んだにシャッキンじゃ)
平素の栄養摂取=かい(例・かいがえい、かいがわりい)
僻地=へんぴ(都会から遠く離れた僻地)
へこ~=悪い意味を強調する接頭語(例・へこたすい、へこしんどい)
へこむ=へっこむ[和にも]
へしゃぐ=ちやす(ふくらんだものの中身を抜いてへしゃげる)
へそ=動物の臍、柑橘類の果実の付け根の盛り上がり
へだい=ひょーだい(魚名)
へたばる=つくざる・つくなむ・つくばる・つくまむ・つくなりこむ
へたばる=つくだれこむ[海]・へたる[和にも]
へたりこむ=ちゃがまる・いぼる(近年の子供が使う)
ベッコウカサガイ、ギンタカハマガイ=きり・つべたか・つむ(貝の名)
蔑視の接頭語=ほて~(例・ホテ汚い、ホテめんどい、ホテややこしい)
              「ほて~」の言葉は多いので個々は略す
べつのこと=ほかごと・へかごと(例・ホカゴトかんがえず打ち込め)
別の場所=へちゃ(例・ヘチャへいけ)東洋町ではヘチよりヘチャを使う
別の話=へかこと・へかごと
別火の忌み=ひあわせ(出産後七日間は別火とし、8日目に家族と共に食事する事
            死者の家の火も忌む。別火の風習は昔は他にもいろいろあった
別火の忌み=ひがはいる・ひがまじる(葬式や出産の家の火で料理したものを家に持ち込            む、またヤケドした者が葬式や法事に出た時にも言う、不吉を避けるために            火を分けることを火合わせをするという)
紅さし指・薬指=べにゆび・べにいび(女性が口紅を塗る指=和にも)
蛇=くちな・くちなー・ぐちな・くちなわ[和にも]
蛇=ぐちめ(マムシ、ハミ、蛇)
屁理屈=ねんごう
勉強家=むくり
勉強ぎらい=てらくさ[佐]
べんけい蟹=べんけい[東洋町]
偏屈者=いご・いごつ・いごっそ・いごっそう・いごむし[海]・えごっそ[海]
偏屈者=へんこつ・へんこつもん
偏屈者(女性)=がいす・がえす[甲]
変形(ひどく変形する)=くちゃくちゃ
弁慶蟹=くそがに・くそがね(紫色の弁慶蟹)[野・甲]
弁財天=べらい・べらいてん
片時(へんし)も=へんしも(新)
便所=せんち[和にも]・ちょーず・ちょーづ
弁償してくれ=みてくれ・みちくれ
弁償する・補償する=みる・まどう[和にも]
変な=えせな・おかしげな・へんちくりん
辺鄙=へんぴ(都会から遠く離れた僻地)
便秘=ひけつ
返品=へんがい[佐]山分はヘンガエ
扁平足=べたあし
返礼の粗品=とめ(ご進物の返礼として入れてきた容器などにつけて返す粗品)
遍路=へんど(子音R~LがDに変化・徳島県~高知県の海岸線)
      (注・ヘンドとヘンロを区別する説もあるが当地方の発音は両者同一である)
遍路の門つけ=おつとめ(遍路が玄関先でお経を唱え、同行二人弘法大師の功徳を施すこ    とにより遍路道の住民はその功徳に感謝してご接待で応えるという遍路文化の原点)
遍路の行乞・托鉢=おつとめ(遍路が玄関先でお経を唱え、同行二人弘法大師の功徳を施    すことにより四国住民はその功徳に感謝してご接待で応えるという遍路文化の原点)
遍路のように流浪する乞食=どへんど・へんどこじき
遍路への無料接待=ぜんこん(弘法大師を接待する事になるという)

          ほ
穂=ほオ
崩壊=つえ
妨害=まぜくる・まぜかやす[和にも]
崩壊する・つぶれる=くえる・ちえる・つえる[和にも]・はける(流失)
崩壊地=くえ・つえ・はけ
防火帯=ひみちを切る(山火事のとき延焼を防ぐため一定幅で草木を切り払う)
箒=ほーけ
棒切れ=ぼくとー(木刀の代わりになる棒切れ)
暴言の言い合い=われがしゃれが[野・甲・宍・海]
坊さん・僧侶=ほいさん[佐]
帽子=しゃっぽ・しゃっぽん[和にも]
坊主頭の妖怪=にゅうどー・おーにゅうどー(民話に登場する)
ボウズハゼ=みみなし(川魚の名)
ボウゼ・イボダイ(魚名)=ばか[野]・もーで[佐]
ホウセンカ(花の名)=つばべん[佐]ツバベニ・ツバベリ・ツバメ
放置する・放ってしまう=ほらくる[和にも]
放っておく・放っておけ=ほっちょく・ほっちょけ[高知県]徳島県はチョをトと発音
放っておけ・すてておけ=たやひちょけ・たーっしょけ
放りり込む・放りこんでしまう=ほりこったーす[甲]
放り捨てる=ほったーす・ほってたーす・ほってたやす
放り捨てる・放置する=ほたくる・ほったくる・ほらくる・ほりすてる・ほりふてる
放りだす・放棄する=たやす・たアす・たやったーす・ほっぽる
放り散らかし=おいさがし
放る・投げ捨てる=ほる[和にも]
放る(強調)・放り捨てる=うっぽる・うっぽったーす(ウッは強調の接頭語)
法律違反・監視をかわす=ぬけ
頬=ほオ
頬・ほっぺた=ほーたんぼ・ほたんぼ・ほーべた・ほーたぶくろ[海]・ほたぶろ[海]
頬被り=ほーかぶり・ほっかぶり(両方えいのは頬被り)
ホオジロ・セキレイ=ちっち(鳥の名前)
ほおずき=ほじく・ほーじく(植物名)
ほか=へか・へかち・へかと・へかった・へかっち・へかっちょ・へかっと・へちゃ
ほか=へち[土~新]
ポケット=ぼけっと
埃を払う(掃除)=はたく(ハタキで埃を払う)
保佐木(薪)=ぼさ(燃料商品としては長さ2尺、家庭用はもっと短い)
保佐より細い小枝=ほた・ほたぎ(各人が山から拾ってきて燃料にする)
保佐を木馬道までかつぎ出す道=よこぼ・よこぼー
保佐をとったあとの枝の先端=そぐり[宍・海]
干し芋・干し甘薯=かんば(薩摩芋を薄く切って干したもの)
干した・乾燥した=ほいた・ほひた
干したゆず皮を煮たおかず=どろぼー
補償する=みる
補助的な担ぎ棒=はねおく(天秤棒で担ぐとき反対側の肩に当てる補助的な)
細い露地=あわい・あわや(家と家との間の狭い空間)[野・甲・海]
舗装していない道路=じみち
細く=ほそー・ほそゥ
ぼたもち=あんつけ[甲](甲浦ではぼたもちと言う人が多い)
蛍=ほーたろ・ほたろ[甲・山]
蛍籠=ほたるかご・ねじりかご(麦ワラで編んだ虫籠、ホタルを入れるための虫籠)
勃起する=おえる(男性器が勃起する)[和にも]
墓地・墓所=はかしょ・はかさん[海]
ほったらかす=ほったーす・ほってたーす・ほってたやす
ぼっちゃん=とんと(良家のお坊ちゃん)
ぼつぼつ(少しづつ、頃合い)=ぼちぼち・ぽちぽち[和にも]
ぼつぼつ終わりませんか=だんだんと(さようならの代わりの挨拶)
ホテイチク・くれ竹=ごさんちく・ごさんじく(筍を食べる竹の種名)
~ほど=~ば・~ばー・~ばア(例・ちっとバ、言うバーの事よ)
ほとぼり=ほのき・ほのく
ほめる・ほめあげる=ほやす・ほやしかける・ほやしたてる[甲]
骨休め=ほねやすけ
捕亡=ほぼ(現在の警察官)
ボラの子供(魚名)=いな・きんびちこ(出世魚・きんびちこ→いな→ぼら→とど)
掘り進む=ほぐる(猪が鼻で土を掘り起こす、モグラが土中を進む)
掘る・掘り探す=ほじる・ほじくる・ほぜる・ほぜくる[和にも]・ほりさがす
ぼろかす・ぼろくそ=みそかす・こそかす・みそくそ・くそみそ
ぼろぼろ・おんぼろ=ぼろった(徳島はロにアクセント、高知はタにアクセント)
ぼろぼろ・ぼろぼろの着物=おんぼろさんぼろ
ぼろかすになじること=くそかす・くそみそ
盆踊り=いれおどり(慰霊踊り・野根浦地区では所定の踊り場でなく新盆の家などが
        戸別に自費で踊り子を招いて踊ってもらうことを入れ踊りと言う)
盆踊り=ざいおどり(ざいを持って踊る)[野商・野農]
盆踊りの一種で「三つ拍子」=みつぼし
盆行・盆供養=たなぎょー(盆に仏壇で読経し供養する)
盆灯籠終了=とぼしあげ(3周忌目の盆灯籠をおさめる法事、2度目の盆を済ますこと)
        (盆灯籠は初盆と翌年トボシアゲの盆が済めば廃棄。昔はトボシアゲの盆灯籠の          紙飾りでザイ踊りのザイを作ったという)
盆の墓=ぼんばか(お盆に河原や浜に作る、初盆に108個の小石を敷き、翌年は216個の小        石を敷く、それ以後は小石を敷かない。地区により形式がちがう)
本家=おもや(隠居や分家に対する本家)
本間=ほんけん(畳のサイズ:190×95㎝、京間とも言う)
      (江戸間:176×88㎝、柱も含め180×90㎝、田舎間とも言う)
      (あいの間:182×91㎝、京間と江戸間の中間)
本勝負=ほんこ(逆・うそこ)子供の勝負ごと遊びのルール
本職・玄人=ほんて・ほんかた
本葬前の仮墓石=まくらいし(本葬前に仮に墓石の代用とする石)
梵天=ほて(木綿糸の先端をバラして束ね房状にしたもの、腰にぶら下げて夏場の虫を
      追っ払ったり、さまざまな飾り結びにも幣束として使用される)
本当に・ほんまに=ほに・ほにや[和にも]
本当=まこと・まっこと[新](東洋町ではホンマと言い、マッコトは使わない)
本当に好き・大好き=まずき
本当・真実=ほま・ほまに・ほんま[関西弁]・ほんまに[関西弁]
本当に=ほん・ほに・ほんに・ことに
本当に=げに・げにまっこと[新]新土佐弁は東洋町ではほとんど使われない
本当ですか=ほんまー・ほんまに(会話の途中に入れる言葉)
本当にマア=ほんまんだー・ほんまんなー・ほんまんだーけー[野]
ほんの(短時間)=つい(例・ツイさっきまで居った)
ほんの(わずかの)=ほん・ほに・ほんに
ほんの少し=こころ(例・ココロ右へ寄せてくれ)
本物・真正品=ほんまもん
ぼんやり=あんか(例・アンカに構える、アンカ無事と思うな)
バッタ(昆虫名)=はたご(キチキチバッタ、イナゴなど)
八文銭=はち・はちもん(十文に足らぬ)
罰・神仏の罰=ばちくそ(「くそ」は接尾語)

           ま
間=まー(時間~空間)
まア=「驚いた」「まず」「およそ」などの意味の接頭語
マアジ=れんご(魚名)[佐]
参ってしまう=ちゃがまる
舞良戸=まいらど(薄板で造った障子襖の代用品、土間と座敷の間に用いる)
マイワシの幼魚=ひらご(魚名)(チリメン→コビラ・コベラ→ヒラゴ)
前=まい(例・白浜の前町=まいまち、マイイイケ=前へ進め)
前掛け・エプロン=まいかけ・まいだれ
前々から=まえかど・まえかそ(例・前かどから知っちょった)
前荷=まえに(荷車の前半に荷重がかかる)(逆=あとに)
前にのめった=ずんだ[新]
前向きに倒れる・倒れた=はいのむ・はんのんだ
前向きに押し倒す=はいのます・はいのまったーす
まがいもの=ばかし
まかせる=げたをあずける
マガツオ=せあら(魚名)[甲]
曲がる・曲げる=えがむ・えがめる・ひんまがる・ひんまげる(ヒンは強調の接頭語)
薪・燃料にする木や柴=たきもん[和にも]
播き餌=かぶし・かぶす(魚釣りの播き餌)
巻き貝の一種=にな(淡水貝はカワニナ)
巻き貝の総称=まいまい
巻き出し波=だしお・しょーじお・まきだし(海岸線の潮流の対流で引き潮の部分)
巻き付く・巻き込む=まいくる・もくいつく・もくれつく
間際=こぐち(例・終わりコグチに来た)[和にも]
枕かえし=まくらがえし(納棺までに死者の頭を北向きに寝かせ枕元に祀り物を配置)
枕木=すら・しゅら(山の斜面に敷いて木材を落とす枕木)
まぐろ=はつ(魚名)
マクワウリ(野菜の名)=まっかうり[和にも]
負けてもなお続ける博打・負け博打のしこり打ち=まけばくちのしこりうち
髷=わげ
曲げる・輪にする=わげる
まごつく=どまくれる
まごまご=とろとろ・ろりろり
まごまごする身振り・不揃い=いんぐりもんぐり・いんぐりちゃんぐり
混ざる=ごっちゃ
まじめ=しまか
真面目な働き者、よく働く=しょーらしい・しょオらしい
混じる・混入する=まざる[和にも]
~ます=~んす
桝・一斗枡=もっそ・もっそー
貧しい=うるさい
まずは~=まー~・まア~(呼びかけ言葉あるいは接頭語)
まずまず=まーまー・まアまア
升目を計るとき表面を平らにする棒=とかき(八十八歳の事を言う地区もある)
混ぜあわす、つっつき合わす=こぶりあわす
混ぜてしまう=まぜこぜ[和にも]
ませる=こせる(子供が年齢以上にませる、生意気になる)
~ませんか=~と・~んと・~っと[野](例・私にもくれっと・やってくれんと)
麻袋・またい=どんごろす(南京袋)
マダイ(魚名)の特大サイズ=あおやまだい[甲]
また来なさいよ=またきィよ(別れる際の挨拶言葉)
股になった樹木=またぎ(股木は切られんと言い山で切り残された大木がある)
まだら模様=むらくた・もんもん
街の中=まちなか(同・ひとなか)
松材の厚い板=おとがわ(水に強く千年腐らない)
まっさかさま=まっさかし
まっすぐ=すぐい(曲がっていない、真っすぐ)
まったく=いよいよ・いよいよ・せんばん・ねっから[宍]
マツタケ(茸)=まったけ[和にも]
マッチ=すりつけ
待っていた=まっちょった・まちよった(徳島県はマットッタ)
待っていてやるから=まっちょっちゃるきに
待っておくれ=まっておーせ・まっとーせ
マツバボタン=つめきりそー・ほろびんそー・ちみきりそー[海]・つみきりそー[海]
松やにの回った松=こえまつ・こいまつ(松明や盆の迎え火送り火に使う)
祭りのとき小若衆の役目=ねぶかがい「かしき(炊事)係」
窓の上などにつける板のヒサシ=はねいた
まともな=ろくつな
まともに=ろくった・ろくすっぽー・ろくたま[和にも]
真砂瀬=まなごぜ(野根の最奥真砂瀬(マナゴゼ)は野根川が緩やかに砂の瀬になる)
間に合わない=ましゃくにあわん・まちょくにあわん・まちょこにあわん
間に合わない=まにもちょーちんにもあわん[甲]
間抜け=ぬけさく・とそんじょ・とそんど
招かれる=よばれる
真似をしたがる人=まねし・まねしー(流行を敏感に取り入れる人?)
まばゆい・まぶしい=あばばい・ばばひい・まばいい
間引き菜=ぬきな(間引いて抜いた野菜)
間引く=まざく
まぶしい=ばばひー
間々=まーまー(例・マーマーにやっちょいてくれ)
継子(義理の母子)=ままこ
~まみれになる=もぶれ・もぶれる・もぶれつく・もぶれなる(例・もぶれなる)
~まみれになる=まぶれる・もぶれる(埃にマブレル・甲)
まむし(蛇)=はみ
豆=まめさん(サンのつく穀物野菜は豆だけ、例・お豆さん食べるかね)[野・甲]
豆狸=まめだ(例・雨のしょぼしょぼ降る晩にマメダが徳利もって酒買いに)
間もなく=おっつけ[和にも]
守る=まぶる(例・お守りをオマブリと言う)[海・幡多郡にも]
眉・眉毛=まい・まいげ・まいのけ・まいのけ(海ではマイノキとも言う)
迷い込む=まいこむ
まるごと=まるた・まるくた・まるった
丸い=まるこい・まーるこい[和にも]
まるで=どだい・どだいこだい
まるで・まったく=たまで・まんで[甲・海・阿]
回す=まーす・動作の強調語(例・はりマース、連れマース)
真綿=まーた・まアた
回る(接尾語)=~まーる・~まァる・~まワる(例・走りまーる)
回るな(禁止の接尾語)=~まーんな・~まァんな(例・走りまーんな)
満月=マンドロ[海]
満足する・満足しない=たる、たらん
満杯=まけまけ
満腹する=のばくれる[甲]
満腹でない=くーたらしーない(食べたような気がしない)
マンボウ=まんぼ(魚名)
まんまとやられた=こっとりやられた
まん丸い=まんまるこい(マンは強調語)[和にも]

          み
身・身体・身の上=みー
ミーハー・みーちゃんはーちゃん=みっちゃはっちゃ
見合い=みやい
見合わす=みやわす・みやわす
三従兄弟・三従姉妹=みいとこ(ふたいとこの子供同士)
見かけない・会わない=みえぞめがせん[甲]
見限る=みきる
見苦しい=めんどい・めんどしい[和にも]
神輿=ちょーさ・おみこっさん
神輿が宮に戻る・宮を出る=みやいり・みやだし
神輿の巡幸またはその役目の者達=みこしかき・みこしまわし・みこしわたし
神輿の渡御=おたび、行幸(おたびしょ=神輿の休み場所)
神輿を押し合う余興=つきやい(担ぎ手を前後二組に分けて神輿を押し合う)[野]
          「ワッショイ、セイヤ、ソーリャー」など様々な掛け声が使われる)
          阿波言葉の辞典で「神輿渡御の輿丁の唱える呪言~囃言~掛声」とある
神輿を担ぐ掛け声=ちょーさ・ちょーさい(重量級の神輿の掛け声、軽い神輿は
神輿を担ぐ掛け声=やれさせそれさせ[甲](野根はチョーサジャと言う)
神輿を担ぐ棒=かきぼー(神輿を担ぐため付け足した丸太ん棒)(野・神祭用語)
              一般には二人で両端を担ぐ棒
巫女の舞=いっちゃんまいまい[甲]
岬の別名、鼻=はな(突き出た地形)[和にも]
見させてください=みさいてくれ・みらいてくれ
短い・短く=みぞい[土]・みじこウ
みしくるの強調語=みしくったーす
未熟の果実=あおしゃ・あおびしゃ・あおず
水=おぶー・ぶー・ぶんぶ(幼児語)
水・行水=ちゃぶちゃぶ(幼児語)
水桶(台所用品)=みずおけ(台所で水を汲み溜める桶)
水が少し濁っている状態=ささにごり(川の濁り)
みずすまし(昆虫名)=まいまい
水溜めの容器=はんど(水を溜める大きめの水がめ)
水鉄砲=みずてっぽう(水を飛ばす玩具の鉄砲。竹細工、ブリキ細工)
水鉄砲=みずてっぽう(両手のひらの開閉で水を飛ばす遊び)
ミズスマシ(水生昆虫)=まいまい[野]いったんまいまい[海]
水に飛び込む=しゅーびん・しょーべん
水に浸す=つばける(水や湯の中に入れる)(例・洗濯物をつばける)
水に浸る=つばかる(水や湯の中に入る)(例・風呂につばかる)
水に潜る=あま・すいろ・すいり[佐]・ぬける・すいろぬける[和]
水の中に入れる=いける
水や湯に浸らせる=ほとばかす
水を汲み出す・入れかえる=かえる(船底や風呂桶の水をー)
水を飲む=みぞーのむ・みっどのむ
水を引き入れる=あてる(水田や池などに水を引き入れる、田畑を貸す)
見せて=みして[阿]
見せびらかす=いらばかす・ちゃらつかす・しゃらつかす[甲]
みぞ・小さい水路=みぞご
ミソサザイ=ひっかち(鳥の名)
みそ汁=おつけ・おつゆ
~みたいな・~のような=~みたよーな
三日七日の法事=しあげ(みっかなぬかのしあげ)
満ち潮=こみしお(逆・引き潮)(例・〇〇さんが米を買いに行った)
密集=たてこんじょる・たてこんどる(家が密集する・仕事がたまる)
見っともない=みともない
三つ又の鍬=みつぐわ・みつご(田の荒耕や砂礫の畑などで主に使用)
蜜をかけたかき氷=ゆき
見ている=みゆー
見ていろ=みちょれ・みちょってみィ・みよってみイ・みよれ
見ていろ=みよってみイだア・みよってんだー(ダーやダアは強調の接尾語)
見ておいてやる=みちょっちゃる
水口(みなぐち)=みと・みなくち
見なさい=みなんせ・みさんせ・みんせ
みなみ=南の方角、南または南西の風
南~西南の風=はえ・まぜ
南側=おき(田畑の南面)
見習い奉公=みならいぼーこー(若い娘が行儀見習い目的で奉公に出ること)
醜い顔=おかしげな
峰=むね(山の別称)
身のたけ以上=あだたん
身のたけにあう=あだつ
見栄え・外見=みば
身分の高い人・強い人=えらいて・えらもん(逆・またいて)
身分の低い人・卑しい人=またいて(逆・えらいて)
みませんか=みんけ・みんけー[徳島県]
ミミズ=めめず
ミミズ(シーボルトミミズ)=かんたろ・かんたろみみず・やまとび・やまとべら[甲]
都の方向へ行く=のぼる(逆=くだる、西下する)
都の方向=かみ・ひがし(東上する:西下する)
宮回り=みやめぐり(神祭の始まりに本殿を右回りに三回巡る行事
見よ・見なさい=みイ・みーや・みや
明後日の翌日=しあさって・しやさって(その翌日はゴアサッテ)
みょうな・変な=めおな・みよオな(普通の「ミョーナ」とは違う)[野]
見るだけで楽しむ=めのしょーがつ・めェのしょーがつ

          む
無縁墓(集合墓)=そーづか(宍喰で大津波溺死者をソーヅカに埋めた記録あり)
向かい側=むかい・むかえ(道向かい、川向かい)[和にも]
向かい「向中村」(野根の地名)=むかい・むかえ・むかいなかむら
昔話の結語=まっこ・まっこー・昔まっこーさるまっこー・昔まっこーたきまっこー
むかつく・吐き気をもよおす=えずく・えづく[和にも]
麦の黒穂病=くろんぼ
無気力・覇気がない・元気がない=へこたすこい・へこたるい(へこは強調語)
麦わらで作った籠=ねじりかご・ねぢりかご(ホタルなどの昆虫を入れる)
むくむ・腫れる=はぶむ
むくろじ=ぢく・じく(むくろじの実の果肉は洗濯用、果核は羽根つきの実にする)
無計画に推進する=いけいけ
向こう側=むこーうら・むこーつら・むこっつら
むささび=もま(夜行性の小動物)
虫=むいむい(幼児語)
蒸し暑いこと=にしにしする
虫送り行事=さでもり・さでもりさん[野・甲・宍]
虫が食う=つづる
虫が食った所に食べかすが綴れ残ったもの=つづれ
蒸した=むいた・むひた(例・イモをムイタ)
蒸して乾したサツマイモ=ひがしやま
むしゃぶりつく=むさぶりつく・もさぶりつく
むしり取る=むしくる・みしくる
むしる=みしる・みしくる(ひきむしりおしつぶして壊す)
むしろ=みしろ(東洋町ではムをミと発音する例が多い)[和にも]
むしろを編む=うつ
むしろを編むときの重り=つちのこ
むずがゆい・むずむずする=はしかい[和にも]
蒸せる・蒸し暑い=むせる・むせあつい
無駄・無益=ふて
無駄に捨てる部分=ふたり
無駄になった=ふたった
無駄な金=しにがね、死に金(逆・生き金)
ムチや細竹で打つ=しばく・しぶく(同・しばきあげる、しばったーす)
夢中=ひがち・むさんこ[甲・和]・めすり[野]・めっすり[野]・むざん[海]
夢中で話している=はなしいる・はなしいっちょる無鉄砲=てんぼー・てんぽー
夢中になる=くする・こみこむ
むつ・くろむつ(魚名)=くろもつ(大型のムツ=魚名)[甲・室戸・高岡郡]
六つ・六=むー[和にも]
無鉄砲=あほいき
棟上げ=たてまえ
棟上げの餅投げ=ばやす・ばーす(棟上げ祝いで餅投げをする)
無能=しょーのもん
ムベ=もちあけぶ・もちわけび・もっちゃけぶ(つる性の野生果樹)
無報酬の仕事、無料の奉仕=てべんとー
無法者=ばぶれ・ばぶれる・ばぶれもん
無味=しらった
むやみやたら=ただもん
六日=むいか・むゆか
無用になったこと=ふたり
無欲=おぎれ・おぎれい
群がる=もぶれ・もぶれる・もぶれつく・もぶれなる(例・柿の実がもぶれなっちょる)
群がる=たかる・たてる(例・何人タカッテモ勝てない、やじ馬がたてる)
むらさきいがい(食用貝の名)=からす・からすのくちばし(磯の岩間にいる貝)
ムラサキカタバミ(雑草の名前)=じょーねんじぐさ[野]すもとりぐさ
村雨(私雨)=わたくしあめ(他所は晴天なのに一部地域だけ雨が降る)
              (私雨の例・室戸市佐喜浜、中村市九樹、土佐町樫山)
無理無茶な=やくざな・やたけた
無理やり=むりむくたい・むりむさん・むりむたん・むりむっちゃ
無理やりに寄りつく=せりつく
群れ・魚群=なぶら
群れている=わきかえる・わく
群れる=ぐぞがえる(魚や虫が群れる)[甲]
蒸れる、蒸れて発酵する=うもれる
むろあじ=むろ(魚名)(例・セイメイはムロの親)

          め
目・芽=めエ
目=めエ(幼児語)・めんめ(幼児語)[和にも]
名家=おたいか
めいめい・おのおの=にんにん
めいめい勝手に=てんでに[和にも]
滅入った・まいった=めった[新]
滅入りこむ=まいこむ
滅入る=めりこむ
命令をあしざまに言う言葉~=くされ(例・いにくされ、しくされ)
迷惑=めーやく[甲]
妾=てかけ
目が健全でない人=めくさり・めくされ
めかしこむ=ばりつく
目クソが鼻クソを笑う=めくそはなくそをわらう(自分と同じような欠点を笑う)
めくばせ=めくち・めエくち(片目を閉じて合図、指示、あざける態度を示す)
巡り合わせ=まん(例・まんがえい、まんがわりィ)[和にも]
めくる・露出させる=まくる・はぐる(例・女の子のスカートをはぐる)
めくれる・露出する=まくれる
目先の欲・当座の欲=ちかよく
目覚める=おどろく
メジカ=ずぼ(魚名)[甲]
飯かご=いかき(夏季、飯を入れて風通しの良い所へ吊るす)[和にも]
めじかの仔魚=ろーそく(魚名)
めじな=ぐれ(磯魚の名)
飯びつ=はんだい
メジロやウグイスが連続して鳴き続ける=はる
飯畚=めしふご(飯を保温するための藁で編んだふご)[海]
メス=めん・めんた・めんつ(逆・オン、オンタ、オンツ)[和にも]
牡猫・野良猫=たろねこ(タローンタローンと鳴く猫)、
めずらしいこと=ないこと
メダイ=だるま(魚名)[甲]
メダカ=あぶらこ(高知県内ではメダカだが、野根ではメスのギンヤンマ)
目茶苦茶=ぼろくそ・ぼろかす・ちゃちゃむちゃ[海]
目茶苦茶=わや・わやくそ・わやくちゃ・わやくた・わやな・わやくな[海・和]
目茶苦茶=わえ・わえな・わえくた・わえくちゃ[甲]
めっかち=めかんじ・めちょちょ
めっそうもない!=すくないわ!(否定の強調語)[野]
目にできる腫れ物=めばちこ・めぼ・めぼー・めいぼ
芽の赤い里芋=めあか・あかめ(白い芽の里芋はシロメ)
目の荒い竹籠または羊歯籠=めご・めかご(洗った食器を入れる)
目の正月=めのしょーがつ・めェのしょーがつ
目の玉・眼球=めこたま・めこんたま・めんたま・めっくりたま[海]
メバル=がしら・かさご科の魚(魚名)
めばちまぐろ=めばち(魚名)
目ヤニの出る炎症=やんめ
目を噛んで死ね=めーかんでしね(冗談で「死ね」ということ)[甲]
目をつける=ねがける[和にも]
目をつむる=めーつぶる
めんこ=ぱん・ぱんこ(子供の遊び)
面倒・たいそうな=せわ・せわな[和にも]・たいそ・たいそー・たいそい
面倒くさい・やっかいな=うるさい・うっとしー・うたてい[海]
面倒くさい=めんどい・めんどしい[和にも]
面々・おのおのがた=めんめ・めんめん

          も
もーて=もらって
もう一遍・もう一度=もいっぺん・もっぺん
儲けている最中=もーけいる・もーけいっちょる
もうすぐ・もう間もなく=もーまー
もう少し=まちっと[新]
孟宗竹=もっそー(植物名)[甲]
もうろく・よぼよぼになる=よぼくれる・よぼける
燃えさし=もえくさし(燃えきっていないもの)
模擬勝負と本勝負=うそこほんこ
もぎ取る=もぎたくる(~タクルは強調の接尾語)
もぐさ・お灸=もんさ
木材=くれ(板や柱にする前段階の一定寸法に揃えた木材)
木材の中間集積場=どば
木材を食う虫=きイのむし・きむし(木材に入り込んで食害する虫の類)
木酢=もくさく(炭焼き窯の煙に混じる水蒸気を冷却液化させたもの)
もくずがに=ずがに・ずがね・づがに(川蟹の一種)
モクセイ(木の名)=もくせん(キンモクセイ・ギンモクセイ)
目前の課題・筋=まえ(例・前をたてる、前がたたん)
目測(計測器具を使わない)=めけんとう
もぐもぐ=ももくる・ももじる(口の中でもぐもぐしゃべる)
もぐら(動物名)=うごろ・うごろもち・うんごろ・うんごろもち・んごろもち
もぐら(動物名)=うぐら[海]・うぐろ[海]
もぐら(動物名)=おごろ・おごろもち・おんごろもち[和にも]
もしゃくる・もじゃくる=握り丸める、もみくちゃにする
喪家へのお悔やみ・お見舞い=みまい
持ち重り=もちおもり(持ち歩くうちにだんだん重くなる)
持ち出す=せたろう(古道具をせたろゥてきた)[和にも]
もち米にうるち米を混ぜて搗いたモチ=そやし・そやしもち
餅つきの時に杵どり役が使う水=てみず
餅投げをする=ばアす・ばやす(新築祝いで餅投げをする・奪い合うの意味か?)
喪中・忌中=ふく・ぶく[和にも]
畚(もっこ・ふご)=ふご・藁で編んだ運搬用の道具(イモや野菜などを運ぶ)
もっこ=でんすけ・ばいすけ(石や土を運ぶ竹製のもっこ)
もっそー弁当=もっそ・もっそー・もっそーべんとー(曲げ物細工の楕円形弁当)
もったいをつける=りぐる
持っている=もっちょる(徳島県はモットル)
持っておいてやる=もっちょっちゃる(徳島県はモットイタル)
もっと=まっと(新・和にも)
~もつれ=~もぶれ(汚いもの等に使う言葉)
もてあそぶ=いらう(不必要に扱う)[海・阿・和]
もてなし=あいそ(あいそなし=お構いもせず)(挨拶応対語)
もどく=結んだものをほどく[和にも]
戻った・戻って=もんた・もんて
戻ってくる・戻ってきた=もんてくる・もんてきた
元の所に戻す・片付ける=つまえる・つまえこむ[和にも]・なおす[和にも]
元の木阿弥・元にもどる=もとのもっこー[佐]
最中(もなか)=ふくら
者・物=もん・もん(例・よそモン、はくらいモン)
物(所有物)=が・がア・がー・がん(例・おらのが=俺の物)
物置=ものき[甲・宍・海]
物置部屋=へや(物置などに使う小部屋、生活に使う部屋をマーと言う)[甲]
~ものかワレ!=~かれ!(否定強調の末尾後)[宍・海]
物事が進まない=らちこちあかん
物事の道理=たてり
ものさし=さし(例・サシがね=大工の計測器、けんザシ=材木の計測器)[和にも]
ものにならない=かたにならん
ものもらい=めばちこ・めぼ・めぼー・めいぼ
もぶれつく(果実がたくさんつく)=もしゃぶりつく
~もぶれになる=~もたくれる・~もつくれる
もみがら(籾殻)=もみぬか・すりぬか(籾を玄米にすることを「スル」という)
モミジカラスウリ(毒草)=ぐどーじぐさ(つる性植物の毒草)
        (キカラスウリやシナカラスウリの根は天花粉(テンカフ)になる)
籾ずりの歩留まりが良い=ごーをする(逆・ごーをすらん)
木綿の織物=もーか
燃やす=くべる(薪を燃やし足す)[和にも]
桃=すいみっとう(果樹名・果実名)
桃・山桃=もも(果実全般にも使う)[和にも]
ももんが=もま(夜行性の小動物)
ももんが(動物)=まも・まもかー
最寄りの所=よりくち(例・ヨリクチの家で尋ねなさい)
貰い風呂=もらいぶろ・もらいゆ(他家の風呂を使わせてもらうこと)
貰った=もろた・もろーた・もーた
盛り上がる=めーとるがあがる
盛り上がる・盛り上がった=ばっちりくする・ばっちりくすった
銛鉄砲=ちゃん(ゴムの反動で銛を撃つ魚突き道具)
森の小人=しくのこ(伝説上の山人・チクノコ、ツチノコ、シバテン、化かす狸)
漏る・洩る(液体が漏れる)=ぼる・ぶる(例・雨がぶる、天井からボッテきた)
漏れる(液体)=ぶる・ぼる(例・雨がぶる、天井からボッテきた)
もろい(折れやすい)=はそい
もろい(弱い)=たすい・たすこい・たっすい
紋=もん
文句=よーだい・ごろ(例・ゴロをまく)
文句を言う・文句の多い人=もがる・もがり
問責される~する=たこつられる・たこつる[和にも]明治時代の軍隊用語に由来する
問題にならない=さんにかからん

          や
矢(林業用のくさび)=や・やー・やァ
~やかワレ=~やかれ・~やわれ(強調の接尾語)[甲・宍・海]
やがて=やんがて
屋敷地・屋敷=やじ
やけど=やいと[和にも]やきあと・やけやた・やっきゃた・やっきゃと
火傷の傷痕=やきあと・やけやた・やっきゃた・やっきゃと
やきぎり=魚を三枚おろしにして表面だけ半焼きにしたもの(調味料をたたきこみなが
          ら作ればタタキとなる)磯魚などは皮の方だけを焼き切りにする
夜間でも明るいこと=まんどろ(夜間に電灯や月光などで明るい)[甲][海]
やきもち=りんき
薬草(きらんそう・医者いらずとも言う)=いしゃごろし
役立たずの人=なまくら・ぼんくら・しょーのもん
役立たなくなった=いてしもうた・てんぷら(例・くっつかないセロテープ)
やけくそ・やけのやんぱち=やけのかんぱち
やけど=やっきゃた・やっきゃと[岬陽]
やけを言う人=やけもん[甲]
屋敷や庭などが広い=のびろい[海]
やしゃご・玄孫=しゃしゃらまご(例・こ→まご→ひまご→しゃしゃらまご)
やす=かなつき(魚介類を突く漁具、小さいものは子供の海川遊びの遊具)
安い=やっすい(強調する場合に使う)
休ませる・やすめる=やすける
やせこける=こせる(痩せて肉付きがなくなる)
痩せさらばえる=ひがんぼし[甲]
やせっぽち・ひどく痩せた人=やせこつ
矢竹=やだけ(矢を作る竹、節目が目立たず細く直っすぐで昔の城跡や屋敷跡に多い。
              野根の流鏑馬の矢に使う、メダケ)
やたら・余るほど=とろく・とろくそ・のとろ・のとろくたろ・やんだ
やちがない・やちもない=無茶で筋が通らない[新]
厄介・厄介な=せわ・せわな[和にも]
厄介をかける・手間をとらせる=なぐらす・なぐらかす
奴行列(祭り用語)=ねりこ(神祭の神輿の前を奴行列で先導する子供たち)[野]
奴行列(祭り用語)=からし(神祭の神輿の前を奴行列で先導する子供たち)[甲]
8つ=や・やー・やァ
やっつけてしまう=やりすえる[土]
やっつけてやる=やっちゃる(徳島県はヤッタル)
やっつけられてしまう=やりすえられる[土]
~やつだ=~やっちゃ(悪いヤッチャ)
やっつける=にやす・にやしこむ・にやしこったーす[甲]にやっしゃげる[宍・山]
やっつける=うどまかす・うどます・うどまったーす・こたやかす
やっている=やいよる・やいゆー[野]やっちょる[高知県]・やっとる[徳島県]
やっている=やンよる・やンりょる(ンは阿波弁の大きな特徴とされる)
やっているのか?=やいよんな?[野]・やりよんな[土]・やりよん[甲~徳]
                  やんよん?[甲~徳]
やってしまう=やりたくる(強調語)・やりこったーす(強調語)[甲]
やってみなさい=やってん・やってんさー・やってんだー
やってられない=やれん
やっと=よいよ・よーやっと・よーよのかい・よいよのかい・よいよのかいろ
やっと登る=ずびあがる(斜面を這いずって登る、やっと進級する)
やっと・ようやく=やっくと(海では「あいにく」の意味もある)
やっと進級する=ずびあがる
やっとの事=まーまー・まアまア
やっぱり=やっぱー・やっぱし[和にも]
やどかり(巻貝の名)=ごーな・はいころび・はいころべ
ヤドリギ=まつのみどり・みどり(松の木のヤドリギ、実を搗いてトリモチにする)
雇われ大工=せんちだいく(大邸宅でなく便所や納屋などを建てる大工)[岬陽地区]
やに=やね(例・煙草のヤネが詰まる)
屋根裏部屋=つし(屋根裏の物置部屋)
やへいのぎおんまいり=祭りにいけば仕事は休みで買い物して上下の損失になる。
                      野根の名大工港谷弥平が宍喰祇園祭行きを断った故事による。
薮=やぶごそ(山道でない茂みの中)
薮こぎ=やぶこぎ・こぐ(山道のない薮の中を無理して進む)
薮ごそ=ばらごっそ(人が入りにくい薮ごそ)
やぶにらみ・斜視=ひんがらめ
薮の中=あいだごそ(例・あいだごそを抜ける)
薮の中を進む=こぎまーる・薮こぎ(山道のない薮の中を無理して進み続ける)
山(山の別称)=サン・タケ・ミネ・ネ・レイ・モリ・マル・ギュー・タイラ)
山当て=やまあて(海上から目印の岩や山を見通して位置を知る)
ヤマイモ=じねんじょ、自然藷(最近は栽培品もある)
山奥・山里=おんごく
やまかがし=ひみず(蛇の種類・噛まれたら日を見ずに即死すると言う蛇)
山仕事=やまいき・やまし
山仕事の頭領=さきやま
山仕事の平場=だば(山のゆるやかな場所、山仕事のできる平らな場所)
山仕事の人・樵人=やまにー
西南風(やませ)=やまぜ
ヤマトガマス=くろがます(魚名)[甲]
山の斜面=さこ・さで(木材などをすべり落とせる地形)
山の中の平地や緩斜面=なろ・ひら・ひらち
山の妖怪=やまちち(一足一眼の妖怪、人心を読む妖怪)
山ほどたくさんある=やまばァある
山見=やまみ・やまをたてる(海上から目印の岩や山を見通して位置を知る)
山桃=もも(果実全般にも「もも」と言う)[和にも]
山盛りいっぱい=てんこもり[和にも]
山焼き=やまやき(早春に萱山を焼くこと、昔は地域共有の萱山があった)
山や樹木の頂上=そら
山分け=もりわけ(漁獲物を目分量で山分けすること)
やめた=やんぴ(子供の流行語)
やめておく=やめちょく(徳島県はヤメトク)
やめてしまう=やめったーす・やめったやす(強調語)
~やら~=~や~(例・なにヤかヤ)
やらずにおくものか=やらいでか[甲~徳島県](~デカ=~せずにおくものか)
やらせて=さいて(例・あてにもさいてくれ)
やりかけ(未完成、未完了)=~くさし・しくさし
やりかけた=~くさいた・~くさした
やりかけて=~くさいて・~くさして
やりかけて止める=しくさす
やりかける=~くさす未完成、未完了(例・言いくさす、本を読みくさす)
やりくり=さんだん
やりそこなう=やりそくる・やりこくる・へくる(近年の若者の流行語)
やりつける=くらす・くらっしゃげる・くらったーす
やり続ける=しとーし・しとオし・しどーし
やり手=こーしゃ
やり直し・やり直す=やんなおし・やんなおす
やりにくい=しぬくい[和にも](~ぬくい=~難い)
やり放題の者=うったたき・うったたぎ
やりよる・やっている=やりよる[土]・やいよる[野]・やいゆー[野]
やろう=やお[土]
弥六=やろく(伝説上の義賊または盗人の名前)(高知県~徳島県東部に伝わる)
やわらかい=やおい・やりこい・やわい[土・和にも]
やわらかい=やらこい・やりこい
ヤンマトンボ=やんま(昆虫)

          ゆ
イをユと発音=ゆ(当地方や大阪和歌山にもある)
湯=ゆウ
結い(相互協力、労働交換)=いー・てまがい・てまがえ
夕方=ばんかた・ばんがた・ばんげ
夕暮れどき=くらみあい・くらみやい
友人・朋輩=ほーばい
夕飯=よめし
床板(ゆかいた)=ざいた
湯がく=いがく
床下・床下の貯蔵庫=すがけ
歪む・ゆがむ=いがむ・えがむ
行く末=さきいき[和にも]
湯気・蒸気=いげ[和にも]・ほけ(ひりだちの糞でホケがたっちょる)
湯ざめする=ゆーひく
遊山箱=さげじゅー、野外食用の手提げ重箱(ユサンバコ)
幽霊=ゆーれん(海ではユーレンバナは彼岸花のこと)
湯潅(葬式用語)=ゆかん(死者を湯できれいにして葬式にそなえること)
行平鍋=ゆきひら(病人のお粥を炊く土鍋)[和にも]
揺さぶる=ゆさくる・ゆすくる
柚子=ゆウ(ゆずみかん)
柚子の酢=いのす・いのす・ゆのす・ゆー(柚子ミカンの果実を絞った酢)[山]
柚子100%の酢=きず(生酢・絞ったとき10%の塩を加える場合もある)
ユズリハ・ヒメユズリハ=わかば・わかば(植物名、正月飾りに使う)
ゆっくり・あわてず=ごとごと・ゆだん
ゆっくりと=しわりと・しわりっと
結った髪=わげ
茹でる・煮る=いでる(例・イデブシ=茹で節、煮節)
指=いび[甲・海]
指貫き=はりすえ(針仕事のとき中指にさして針を押しつけて使う)
指の付け根がただれる病気=またぐさり(手足の指のまたぐさり)
ゆめかさご(魚名)=ぼが・アカバ(足摺方面ではホゴ、ホーゴーと言う)
ゆるい・弱い=たすい・たすこい・たっすい
許す・許してやれ=こらえちゃる・こらえちゃれ・こらえる[和にも]
許す・許してやれ=こらえたる・こらえたれ(徳島県はチャがタになる)
ゆるめる=だるめる(締め過ぎた帯や紐などを緩める)
ゆるやか=なよい・なるい・なろい
ゆるゆる=だすだす(締め方がゆるい)(例・締め方がだすい、だすだすぢゃいか)
結わえる=いわえる

          よ
~よ(肯定)=~え・~えー(疑問または肯定の接尾語)
~よ(命令)=~や(例・置いちょってヤ)[土~新]
良い=えー・えエ・えい
良い~(接頭語)=ええ~(例・ええかげん、ええせん、ええやんばい)
酔いどれ人・酩酊した人=よーたんぼ・よいたんぼ・よたんぼ
宵宮=よみや・よみや祭りの前日または前日の行事
用意=しやい(例・よそいきのシヤイ、よばれのシヤイ)
養育する=みる
容易な(張り合いがない)=たすこい、じゃらこい[宍・海・阿]
容易な(簡単な)=やっすい(強調する場合に使う)
容器=いれもん、物を入れるうつわ
容姿・風貌=なり[和にも]
幼児の頭頂=おどりこ(幼児の頭頂でぺこんぺこん動いている部分[甲](ヒヨメキ)
幼児の名付け祝い=なつけ
幼児を叱る言葉=めめかー・めエかア・めんめー(幼児語)
養生する=あしらう(身体をいたわる、適当に応対する)
用水が溜まった所=ゆる
用水路=みぞだい(山中から田畑への用水路)
洋船=ともまる(艫や船尾による和船洋船の区別)
用もなくぶらぶらする=しあるく
要領よく=あんじょう[甲・徳島県・大](海はアイジョウも使う)
夜が明ける・明るくなる=あこーなる
良かれと思って=えーからしー・えいからしー
よく~=よー~(できない事の接頭語)(例・ヨー行かん、ヨーせん)[和にも]
よく噛む=かちかちする(幼児語)
よくよく=いよいよ・いよいよ
欲な・欲張りな=よくい・よくとしー・よくどしー
欲の皮・欲張りの本心=よくのかー(例・ヨクノカーがつっぱる)
欲張り=よくたれ・よくちん
よくも言った=よーもゆーた
よくやっている=よーやっちょる(ほめ言葉)
よくよく=じょーく[甲](例・じょーく言い聞かせよ)
欲ばり=しぶい・しぶちん[和にも]・にぎり
翌々日=あけのひ
退け=よけろ[和にも]
余計なこと・余計な世話=いらんこと・てんごー・てんごのかー
余計なこと=くそてんごー・くそてんごのかー(くそは悪い語の接頭語)
余計なこと=めったなこと
横側=よこし・よこちょ・よこったし[岬陽]・よこった[和にも]
よこくべ[炭焼き用語]=原木を横向けに揃えて焼く方法(白炭や備長炭の製法)
よこす=おこす(例・手紙をオコス、使者をオコス)[和にも]
横になる・横になって休憩する=なごーなる
横ばい状態=くそがにのよこばいじゃ[室戸]
横びきノコギリ=よこびき(逆・タテビキは木目に沿ってひくノコギリ)
横やり=ちゃちゃ(例・ちゃちゃを入れる=横やりを言う)[和にも]
汚れる(ひどく汚れる)=よごれくさる
ヨコワ=よこ(魚名)マグロの幼魚
よさそうな=よかりそーな
四隅から投げる餅=すまのもち・すみのもち(新築の餅投げで最初に四隅から投げる)
よそ=わき
よそ行き用の衣服=いっちょら・いっちょらい
よその家、他人宅=ひとく・ひとんく
よそ者=よそもん
ヨダレを垂らしている人=よだれくり(常にヨダレを垂らしている人)
四日後=ごやさって・ごあさって(アヒタ→アサッテ→シヤサッテ→ゴヤサッテ)
酔った・酔っている=よーた・よーちょる
よつかど=よつつじ
4つ・四=よー・よオ[和にも]
よっぽど=よっころ・えっころ
4ツ股に分かれた鍬=よつぐわ・よつご(荒耕や砂礫畑に使用)
夜通し・夜を徹して=よっぴて・よっぴと[和にも]
ヨトウムシ=もときり(害虫・夜盗蛾の幼虫)
四つん這い(幼児遊び)=もーする(四つん這いになって子供を載せる)[和にも]
世直し世直し=よなおしよなおし(地震のときに唱える呪文)[和にも]
夜中・真夜中=よなかさなか(海ではヨナカソナカ)
四人=よったり
夜這い=よばい
余分なものを取り除く=そぐる
よほど・よっぽど=えっころ
嫁節句=よめぜっく(8月1日の女節句、弁当持ちで海浜に遊ぶ風習[甲・宍・山]
嫁節句=3月の節句に新嫁の実家方から婚家にひな人形を贈る風習[高]
嫁入りの荷物を婚家に運びこむ=におくり・にわたし
ヨメノサラ(ツタノハガイ科の磯の貝)=くぼ・くぼがい
          (学名クボガイは当地ではバイの一種、バイは黒い巻き貝類の総称)
よもぎ=よごみ(植物名)ヨモギ餅やもぐさの材料
余裕のない暮らしぶり=きつきつ・ぎつぎつ
寄り合い・集会=より・よりやい
選り嫌う=えぎらい(仕事や食物、動物にも食べない草木がある)
選り食い=やまもものよりぐい(ヤマモモを良い実から順番に食べること)[野]
夜・夜更け=よさもと[甲]
夜の磯漁=よいそ(夜の干潮時に磯で貝類を捕ること・貝類は夜行性が多い)
夜の漁業=よざき・よだき(夜間に篝火を焚いての漁法)
喜ぶ=うげる・うげかやる
よろよろ・よろよろする=ひょたひょた・ひょたくる・ひょろける・ひょろつく
弱い=またい・まったい[和にも]
弱い人=またいて(逆・えらいて)
よわっているよ=こいあげとんよ・こいやけとんよ[宍]
よわむし・弱い子供=またくそ・よわくそ・よわみそ(幼児語にも)
世渡り・日常の仕事=とせい
読んでいる=よんみょる[岬陽・徳島県]

          ら~  ろ
だ=ら(注・東洋町から海部灘沿岸はザ行ダ行ラ行の発音混用が多い)
等・達=~ら・らァ
癩病=かったい
落成式=ゆわたり・いわたり
楽でない=ずるーない・ずるウない・おろかでない・おろかやない[海・阿]
楽に座れ=らくにせエ
楽になる=やすかる・やすかる(助力によって楽になる)
落雷=あまる[甲~徳島県]
らちがあかん=らちこちあかん
落花生=そこまめ(豆の名前)
落成式=いわたり
~られなかった=~れなんだ
乱雑=だたくさ
ランプ=らんぽ[岬陽・幡多郡]

          り
里(距離)=りー
リール=ぎり(釣り道具)
利益=りー
陸地と陸繋島との間の浜=あいだのはま[甲]
理屈っぽい、気難しい=ねんごい
理屈を言う=ぞぶる
陸稲=おかぼ
利口な・賢い・利口者=りこい・りこーもん・りこもん
離婚する=いなす[和にも]
略奪結婚の風習=かたぐ・よめかたぎ
理由・詳細=やら(例・やらがわからん)
リューゼツラン=ひゃくねんそー(なかなか開花しないのが名前の由来)
リュウノヒゲの別名=ばこ(植物名)
量目・割合=め・めー(例・よーけメに、濃いメに)
両替する=くだく(金を両替する)
両方良いのは頬被り=りょーほーえいのはほっかぶり(ほーかぶり)
          両方良いのは頬被り、内田のお寺で了徳寺(「両得し」の語呂合わせ)
          両方または両者とも良いの頬被りぐらいのもの、両得は内田の了徳寺
料理後の後始末=あらいあけ・あらいがけ・あらいやけ
林業用のくさび=や・やー・やァ
リンパ液=きしる
リンパ腺が腫れた状態=ぐりぐり

          る
~るな=~んな(禁止の接尾語)(例・すンナ、さわンナ)
~るのか?=~りゃ?・~りゃア?(例・あリャア、すリャ、なリャ、なリャア)

          れ
礼=れー
冷遇する=けそけそ
レンゲ=げんげ(植物名)
連作の障害=いやしり・いやじり(農業用語)
連日・連続=れんちゃん(本来は麻雀用語だが、連日の酒宴や仕事にも用いる)
練習する、馴らす=ならす
蓮台=れんだい・そーれん台・うま(葬式のとき棺桶を乗せて運ぶ台、現代なら霊柩車)
練達している=ひねちょる・ひねる[和にも]
連中=てあい・てあい・てやい・てやい(例・このてあいがやった)

          ろ
炉=ろー
労=ろー
ロープ=ろっぷ
櫓穴に差し込む杭=ろぐい(船の櫓穴に差し込む杭、ロマクラは櫓穴の周りの丸い輪)
老獪な人や獣など=ふるせ
老化現象で黒っぽい=じじくろい(皮膚や壁面など)
浪曲・座敷芸=ちょんがり(座敷芸の一つ)
老人くさい=じじむさい
ロウソク=ろー
老タヌキ=ひたえじろ(額の白くなった老タヌキで人を化かすという)
牢屋=ろー
六尺ふんどし(赤色)=あかふん(子供が水泳に着用、サメ除けになると言われた)
六道=ろくどー(初七日から四十九日まで七日ごとの卒塔婆)[葬式用語]
ろくな=ろくつな
ろくに=ろくった・ろくすっぽー・ろくたま(しょっちゅうの逆語)[和にも]
六文銭=ろくもんせん(寛永通宝六枚、サンヤブクロに入れてアノ世への経費とする)
轆轤=ろくろ(浜に置いて地引き網を巻き寄せるもので数人がかりで操る)
露地=あわい・あわや(家と家との間の狭い空間)[野・甲・海]

          わ
ワイヤーロープで木材を空中運搬する=とばし
若い衆・若連中=わかいし・わかいしぐみ(例・祭りの若衆宿=わかいしやど)
若く元気な様子=ぴちぴち
我が家=わーく・わんく
若衆組=わかなか(若中=若い衆が構成する祭組織で神輿巡幸などを担当する)
わかりきったこと=わざとごと
脇=へか・へかち・へかと・へかった・へかっち・へかっちょ・へかっと・へちゃ
脇=へち[土~新]
腋の下=くちゅくちゅ・くつくつ(幼児語)
脇芽=こばえ(親木の周囲に生えた小苗や脇芽)
わけ・理由=わけち[新](例・わけちがわからん)
わけがわからない=やらがわからん
わさ=くくり(ヒモや針金を輪にして仕掛けるワナ)
わざとらしい事=わざとごと
わざわざ=わざやく
鷲=わし(鳥の名)、和紙
わずかな効き目・わずかな役目=へのつっぱり・へーのつっぱり
忘れた=わっしぇた・わっせた[甲・海・阿]
和船=ともかく(艫や船尾による和船洋船の区別)
「私」の方言:高知県東部女性=アシ・アタシ・アテ・アテイ
「私」の方言:高知県東部男性=アシ・アテ・オラ・ワイ・ワシ
「私」の方言:徳島県南部女性=アシ・アタシ・アテ・アテイ・オタ・オタイ・ワテ
「私」の方言:徳島県南部男性=アシ・オラ・オレ・ワイ・ワシ・ワテ
私(男女とも)=あい・あし・あて・あてー・あたい・あてい・わし[高知県]
私(男言葉)=わ・わー・わア・わい[和にも]・わたい[和にも]
私(女言葉)=あたエ・あたい・おた[海]・おたい[海]
私(女言葉)=うち(「ウチ」は徳島県や大阪のアクセント)
私(徳島県)=おた・おたー・おたい・おたえ・おたし・おて・わし
私・私は=あち・あちい・あちゃー[宍]
私雨(村雨)=わたくしあめ=他所は晴天なのに一部地域だけ雨が降る、
              (私雨の例・室戸市佐喜浜、中村市九樹、土佐町樫山)
私いやだわ(女言葉)=あてーいや
私共=めんめ・めんめん
私の=わん・わーん(例・わんく、わんらァ、わーんこ)
私の家=わんく・わーんく・おたく・おたしく[海・阿]
私の家=あてく・あてンく・うちく・うちんく・あしく[宍]・あちく[宍]
私は=あしゃー
綿虫=いのこむし(白く小さな綿虫)
輪っか=わア・わさ
わな(鳥獣を獲るワナ)=くくり・わさ(ヒモや針金を輪にして仕掛けるワナ)
わやくちゃ=ちょーさいぼー[和にも]ちょーかいぼー[甲]
わやにされる=あえられる・からかわれる
笑い上戸=わらいじょーぎ
笑う(強調)=わらいいる・わらいいっちゅー
わらくず=しぶ(洗うときにタワシがわりに使う)
藁束=すど・すぼ(ワラグロの上にかぶせるもの、串刺しを刺して吊るすもの)
藁積=わらぐろ・ぐろ(稲束を塔状に積んだもの、頂上に雨除けのスドを乗せる)
ワラビ=わらべ(山菜)[甲]
ワラを数本束ねたもので縛る時に使う=ねそ[甲・宍・海・山]
割合=わりかた・わりかし・め・めー(例・こーいめーに味付け)
割合=わンりャい(「ン」や「ャ」は阿波弁の特徴である)[徳島県]
割り勘=だしまえ
割り木[炭焼き用語]=わり(直径の大きい原木を四つ割りにして炭にしたもの)
割り込み=ちゃちゃ(例・ちゃちゃを入れる=割り込み文句言う)[和にも]
悪い=わりー
割る(強調語)=へちわる(ヘチ、ヘシ、ブチ等は強調の接頭語)
悪賢い=かしこい
悪口を言う=そしる(例・ソシリよったらやって来た)
われら・私たち=わがら・わがらー[和にも]
腕白な子供=がいもん[佐・幡多郡も]

        を
~を=~よ(例・そこな箒ヨ取ってくれ)[野]
~をした・~をやった=~ひた
~をした勢い=きよい
~をしたついで=きよい
~をしないで=~っと(例・学校へ行かット遊びよる)[おもに岬陽地区]