標準語⇒方言 逆引き辞典:カ行



かー=接尾語(例・てんごのかー、うそのかー、べこのかー、ねんごのかー)
~か=~え・~えー(疑問または肯定の接尾語)
~か?=~ぞ?・~ぞい?・~ぞね?・~なら?・~ならや?(疑問語)
蚊=かー(昆虫名)
可愛がる=ほーほーする[土~海]
可愛げがない=かいらしない
可愛らしい=かーいらしー・かいらし・かいらしー・かえらしー[和にも]
貝籠=ばいすけ・ばいりょー・ばいろ(東洋町では聞かれない)
海岸から沖の本船へ積む=はまづみ(伝馬船やハシケで本船へ荷積みすること)[野]
海岸線に残した樹木=くろみ(魚つき保安林)
海岸に近い陸地または陸に近い海=なだ(例・ナダとオキ=陸と海)
解禁日=くちあけ(釣りや漁などの解禁日)
かいくりかいくりにゃんこのめ=猫が顔を洗う動作で幼児を遊ばせる時の言葉
外見・なりふり=うっぱい・ふー・みてくれ[和にも]
開墾した山畑=はりやま
開墾する、耕す=はる
開始=くちあけ(物事の開始)
外出=よいよい(幼児語)幼児の外出
外出着=よそいき(あらたまった服装や身なり)(逆=ふだんぎ)[和にも]
海水の塩分を洗い流す=しおだし(海で泳いだあと川水で塩分を洗い流す)
海草ミミナ=あんろく(海草ワカメの一種。学名はミミナ。東洋町周辺でミミナと呼ぶ
            のは学名アントクメ。ミミナとアンロクが逆使用となっている)
解体する=くだく(破壊)
解体する=さばく(鶏や大きな魚を解体料理する)
飼い出し=かいだし(子牛から育てて親牛にして肉牛として売る畜産業)[野]
海底に棲む魚=そこもん(例・ヒラメ、カレイ、エガミなど)
該当する=あだつ
海部地方の盆踊り=とこせーおんど(トコセーエエハリナヨイヨイの掛声が入る)
                  とこせいえいのおどり(海部全般から野根浜でも踊られる)
改良鋸=かいりょうのこ(数刃ごとに深い目の刃が入るノコギリ)
カイワリ=めっき・めっち(魚名)[高知県東部]
帰す・返す=かやす・いなす
帰った=いんだ・いんどー[野]・いんどオ[野]
帰ったよ=いんどーえー[野]
帰っている=いによる・いんにょる[甲・海]・いのりよる[野]
帰ってきます=いんでくる
帰りがけ・帰途=いにがけ・いにしな・かえりしな(逆・いきしな)
帰る=かやる・いのる[野]高知県は「いぬ・いぬる」が主体
帰ることを悪しざまに言う言葉=いにくさる
帰れ=いね
蛙=おんびき・ひき・ごと・ごとまつ・ごとんびき・がたろ
帰ろう・帰らない=いなんか・いねへん
家屋を洗う=かどすり(年末や神祭の前に家(特に玄関まわり)を水洗いする[野]
香り米・匂い米=ひえり(米の種類)[山]
香る・匂う=かざる
カゴカキダイ=ぴんぐす・びんぐし(魚名)[甲・室戸・幡多郡]
かかと=かがと(踵)
鏡びらき=ふくわかし(正月のお供え物を正月四日雑炊にして食べる)
屈む=かごむ
掻き集める=さであつめる・さでこむ・さでる
カギ型の計測器=さしがね(大工道具)
かきむしる=かきみしる[和にも]
屈み込む=つくざる・つくなむ・つくばる・つくまむ・つくなりこむ・つくだれこむ[海]
各自=めんめ・めんめん
学識=がく
確実・堅固=しっかり
家計・家計を預かる主婦の座=よ・よー
家計逼迫=すりきり
崖=たて[甲]
崖崩れ=ざれ
かけっこ・徒競争=はしりやい・かけっこ・はいやい[海・阿]・はやいやい
                  はしんりゃい[徳島県]
カサゴ=ががね・ガシラ(魚名)
かさぶた=がね(幼児の頭部にできるかさぶた)
かさぶた=かさ(瘡蓋)
ガザミ=わたりがに(蟹の名)
カジカ・淡水魚のアユカケ=ちょーかい[野・甲]
かじかむ=かじける(寒さで手足がかじかむ)[和にも]
かじき=ないらげ(魚名)
賢い=かっこい(幼児語)
果実=もも[和にも]
数少ない=たしない
加地子=ちし
果樹・果実・果物=なりき・なりもん(海ではナリキモンとも言う)
~かしら・~なのに=~に(女性言葉・どーしょーニ、先に行ったニ)
かしわもち=しばもち(サルトリイバラの葉で包んで蒸した餅)
かずら石=むしいし
稼ぐ者=はたらきて(一家の収入を稼ぐ者)
風が動いて涼しい~冷たい=すーすー・すウすウ・すいすい
火葬場の火葬人=おんぼ・おんぼー[和にも]
加増米=いれめ(同・口米、俵付)、余分に入れ足すこと
家族内=うちわ・うちま
片足跳ぶ=かたちん・けんけん・けんけんとび
片足跳びの子供の遊び=けんけんぱー(ケンは片足パーは両足、片足→片足→両足)
肩が凝る・腹がむかつく・とどく=つかえる(例・足がツカエルばあの深さの川)
肩凝り=けんじょーがおこる(背筋上部が凝る、肩の下部が凝る)
カタクチイワシ(魚名)=ほーたれ・ほたれ(頬が垂れるほど美味しい)
カタクチイワシ(魚名)=こしなご(大型のカタクチイワシ)[甲]
カタクチイワシの稚魚=かたくち(魚名)[甲]
固くなったご飯=かんじ飯
固くなる=かちばる(飯や土などが固くなる、人が緊張して固くなる)
片側・片方・片面=かたし・かたつら
肩車=かたんま・くるくるま[野]・くびんま(室戸はクルクルウマ・クルクルンマ)
片付ける=あらける・おく・くるめる・さげる・しのべる・しまう・せいまいする[佐]
片付ける=まくる(移動する)・よづめる(整理してスペースを作る)
片付ける=つまえる・つまえこむ[和にも](収納する)
片付ける・納める=ないない(幼児語)
片手がない人・片手が不自由な人=てこ・てこない・てぼー・てんぼー(障害者用語)
かたっぱし=かったし
カタツムリ=かたつぶり・まいまい・でんでんむし(陸の貝名)
片時(かたとき)も=へんしも(新)
傾く=かたぶく(子音MがBに変わる例)
片目が不自由=かんじ・かんち・めかんじ
かち合う=かっちゃう
片屋根・下屋=ふきおろし・ふきさげ(母家の側面などにつける)
勝つ=なる(例・ナルかナランか勝負せんか)
鰹=かっと・かっつォ(魚名)(例・かっとのたたき、すまがっと)
鰹節=ふし(鰹類や鯖の身をゆでて半乾燥または乾燥熟成して作る)
カツオブシなどの乾燥前のもの=なまぶし・ふし
カツオの心臓(珍味)=ちちこ
かつぎ(葬式用語)=かつぎ(葬式のとき身内の女性が顔に白布をかむる)
担ぐ=かたぐ・かたげる(肩に乗せる)[和にも]
かつぐ~かつがれる=ちょーさいぼー[和にも]ちょーかいぼー[甲]
格好・ぶざまな格好=しょてかい
格好つけたがり=だてこき
格好つけたがる人・もったいをつける人=りぐり(りぐる人)
格好つける=よーすする・りぐる
買った=こーた・こオた(借りたことは「かった」と言う)[和にも]
合致・甲乙つけがたい=ちょぼちょぼ[和にも]
合点=がんも
カッパ=こびんす・えんこー・がたな[甲]・かだろ[甲]
カッパ=つちのこ・しくのこ(高知県東部ではカッパをシバテンと言わない)
家庭内の急用=とりこみ(例・親が死んでトリコミ中、トリコンぢょる)
勝てない=ならん(例・アトにゃーどひたってナラざった)
勝てなかった=ならざった・ならなんだ
門出=かどいで
カドの板の組み方=みみ(特にクギを使わない方法を組み子という)
蚊トンボ=かつんぼ(昆虫名)[甲]他地区はブヨの事
哉・接尾語=だー・だア(例・①だーそーよ、②来いだー)
金網=てっきゅー(魚や餅などを乗せて焼く金網)
金沢=かなだー(北米のカナダ国ではない)(土~海の海岸線ザをダと発音の例)
かなてこ=しょーれん(土木作業に使う鉄棒)
蟹=がね・がに
がねくさ(海草名)=食用にする細長い海草[海・阿]
金持ち=おたいか
金持ちの人=えーしー・えェしー[和にも]旦那衆
可能=あだつ
可能(接尾語)=~れる(可能だという意味の接尾語)
カバノリ(海草)=さくらのり・つのまた(磯の海草、食用、先端が切れ込む)
かび、黴=かべ[和にも]
かぶら釣り=しゃびき(擬餌針で魚を釣る)
かぶれる=まける(アレルギー)
かべぬり=舞台横で浪花節語りが歌うのに合わせて即興的に芸をすること、歌に合わ
          せて即興的に踊ること、左官の壁塗りの仕草に似ている
かぼちゃ=なんきん(当地ではほとんど「ナンキン」と言う)
釜・窯・鎌=かま釜、炭窯、鎌
かま=二股の鎌状の炭焼き道具
かまいませんか?、承諾してくれますか?=かんまんでエ?[阿]
かまうまい=かむまい・かんまい[甲]
かまわない=かまなー・かまん・かまへん・かまわん・かまやせん・かまやへん
かまわない=かめへん・かんまん[阿]
ガマ蛙=ごと・ごとまつ・ごとんびき・やどんびき
カマキリ(昆虫名)=いぼーじり[野]いぼじり[東洋町以外]
かます、叺=かまぎ(ワラで編んだ袋)
カマスサワラ=こっとい(魚名)[佐]
がまずみ=ねず(植物名)秋に赤い実をつける
窯出し(炭焼き用語)=かまだし(炭焼きで釜から炭を出す作業)
窯出し口=こがま・かまだしぐち=炭窯の正面扉下部の窯出し口(炭焼き用語)
かまど=かまだや・かまなや・かまや・くど(神聖な場所としてオクドサンと言う)
窯の排煙口(炭焼き言葉)=ぬか(炭焼き窯の排煙口)
かまぼこ=いたつき[甲]
かまわない=だんない[佐]
我慢する=こらえる(例・痛みをコラエル)[和にも]
がまんできない=やれん
上方・カミ=うわて(在所からみて京都に近い方をウワテ=カミという)
かみきりむし(虫の名)=甲虫カミキリムシまたはバッタ類ウマオイムシ
カミキリムシの幼虫=やなぎのむし(ネコヤナギなどの木に棲む、カンキの薬にする)
カミキリムシやカブトムシの幼虫=にゅうどー・にゅうどーむし
神様(幼児語)=あったいさん
神様=い(例くまのい=熊野神社)[甲・阿](同・イグシ・ユグス・イゲ)
髪の毛を髪飾りや櫛に巻き付けた結い方=もくい
紙袋=かんぶくろ
神札などをいただく=うける(かかりもん(金銭)を出す場合が多い)
髪を散髪する=つむ
カメノテ=しー・せエ(磯の岩場に住む貝)
かめむし=おが(害虫のカメムシ)
カモシカ=にく(動物名)[和にも]
カヤ=ぞーねり(樹木名)[甲]一般的にドウネリはタブノキ
痒い(かゆい)=かい・かいイ
痒いできもの=かいかい(虫さされや湿疹やジンマシンなど)[山]
からうす=ふみうす(杵の柄の部分を足で踏む臼)
からうす搗きの踏み台=ふみつぎ
からかう=いちびる・いびる・くさす(悪口を言う、文句を言う)
からかう=あじゃける・あじゃくる[佐]・おちゃくる・おちょくる[和にも]
からかう=わや・わやくそ・わやくちゃ・わやくる・わやくた[和にも]
からかう=てがう[和にも]
からかわれる・いじめられる=ちゃちゃくられる
がらがら=ちゃがちゃが(玩具)[甲]
からかわれる=あえられる・わやにされる
からし菜=さんがつな
からすかーかー甲浦の使いとんびとーとー殿様の使い=野根の手鞠唄
カラタチ(植物名)=きこく(トゲが多いので生け垣に植えた)
唐津焼・陶器=からつ・からつもん
からだ=かだら(ダとラの入れ替わり、例・原田をハダラ)[和にも]
借りた=かった(買ったは「こオた」という)[和にも]
仮の墓=いしとり(葬式後の仮の墓石)[野]
彼・彼ら=れき・でき[野~海]れきれき(お歴々)
かるめ=葬式の時に棺桶を家から運び出す役目
枯れ絶える(植物が)=うさる・うさる
枯葉や小枝で煙らせる=くすべる・ふすべる
川=かー
~側=~うら・~つら・~ら・~らァ[和にも](例・西ら、西つら、西うら)
~側=~て(例・かみテ、よこテ)
かわいい(幼児語)=あっぱい(例・あっぱいべべ=可愛い着物)あっぷい[甲]
川魚の幼魚=のぼりこ(河口から上流へ向かう、おもにハゼ科(昔はノボリコを鮎釣りの
            餌にしたり、卵とじ料理などにも利用した)
川が干上がる=かわがひっつく
川ざらえ=せきぼし(川をせき止めて清掃する)
川筋、川筋の集落=かわたけ
河内=かうち(河内地区、昔は川内)[昔は甲浦ではカワチと言わなかった]
カワニナ(淡水の巻き貝の名)=ごーな・えご
川の下流=しも(逆・カミ)
カワハギ=ひうちはげ(魚名)[甲]
川面に石を投げて飛び飛びに飛ばすこと=ちっち・ショーベン
瓦=かーら・かアら
河原=かーら・かアら
かわらない=かーらん・かァらん(変わらない、代わらない、替わらない)
変わり者=へんちくりん
かわる=かーる・かァる(変わる、代わる、替わる)
かわるがわる=へんづつ・へんづと
変わるらしい=かーるにかーらん(逆・かーらんにかーらん)
缶=かんから・かんかん
癇=かんき
棺桶車=うま(棺桶を乗せて廻い場へ運ぶもの、現在は霊柩車)[野・葬式用語]
棺桶の蓋を釘で打つ=くぎうち(棺桶の蓋を釘で打って閉める(野・葬式用語)
棺桶を土葬する役=おんぼ・おんぼー[和にも]
考えあぐねる=のーがいたい
考えなしに実行する=いけいけ
感覚・理解=うつり・うつる
間隔=あらき・あらけ[甲](例・あらきをとられる=差をつけられる)
間隔が狭い=しぎょい
間隔が広がる=あらく
玩具のこま=ごま[和にも]
関係者の内=うちわ・うちま
歓迎する=うげる・うげかやる
関係ない別のこと=へかこと・へかごと
看護する=みる
頑固者=いご・いごつ・いごっそ・いごっそう(海ではイゴムシ、エゴッソ)
看視してやる=みちょっちゃる
癇癪持ち・激情家=もえあがり
岩礁=はい
燗冷め=かんざめ・かんざまし(お燗して温めた酒が冷めたもの)
顔色を失う(失った)=いろまく(いろまいた)
乾燥イモ=ほしかー(生ま芋を輪切りにして干したもの)
乾燥してヒビ割れる=はしる・はしゃげる・はっしゃげる[甲]
乾燥する=からびる
乾燥の途中=ほせくさし・ほしくさし
乾燥不足=なましイ
簡素な建築仕事=うったつけ[甲・山]
簡単(短時間)=ちょっこり
簡単(粗雑)=ざっと・ざっとこし・ざっとこせ[海]
簡単に・端折る・端折って=はっしょる・はっしょって
簡単にいかない=ずるーない・ずるウない・おろかでない[阿]・おろかやない[阿]
寒茶=かんちゃ(寒期に収穫した茶葉で野根川筋特産、刺激成分が少ない)
干潮=ひぞこ(もっとも潮が引いた状態)[県東部]
燗筒・燗銚子=かんづつ・かんぴん(酒を燗して小出しする、小さい徳利)
かんな=かな(大工道具)
かんな屑=かなば(細長く薄い木屑)
甲浦=かんぬウら(甲浦をこのように発音する者もいる)[甲]
甲浦八幡宮祭の子供行列の役割=からし
かんばで作った餅=かんばもち
カンパチ(魚名)=しお・ねいり(小さいのを「しおこ」と言う)
カンパチの大型(魚名)=あかはな[甲]・おーしお[室戸市]
燗元=かんもと(宴会のとき酒を燗する役目)
寒蘭=らん(本町は全国有数の寒蘭自生地で多くの家が寒蘭を鉢栽培していた)
還暦・還暦の祝い=ろくいち(61歳)

          き
木・樹木=きイ(「イ」にアクセント)
黄色=きー・きイ
木馬=きんま(山道で使う運搬道具・子供も小さな木馬や柴馬を作って遊んだ)
木馬遊び=きんまあそび(子供遊具「木馬=きんま」山の斜面や山道に「きんまみち」
          を整備しすべって遊ぶ、左右にブレーキをつけて曲がりも止まりもできる。
          木馬の代わりに柴を尻に敷く柴馬=しばんまもある(冬場の子供の遊び)
木馬道=きんまみち・んまみち(木馬を通すため平坦にならしたり枕木(バンギ)を置い        て杭(アタリ)で固定して整備した山道
木馬道に敷く横木=ばん・ばんぎ・すべり(バンギを止める木をアタリという)
気負う=きよう
気が荒い=きがはしかい
気が急く=きよう
機会をねらう=ねがける[和にも]来掛け=きしな
気がつく=うつり・うつる
気軽に行動する=こしがかるい
気苦労、気疲れ=きしんどい
木が覆いかぶさるような小さな谷=たにごそ
規格外品=はね
木切れ=ぼくとー(木刀の代わりになる棒切れ)
機嫌をとる=ほがす
起工式=ちょーなはじめ(手斧始め)
貴様=おどれ・おんどれ[甲]
擬餌鉤=かぶら(釣り道具)
紀州が見える=きしゅーがうく(天気の良い日に紀州が沖合に浮いて見える)[野]
キス(魚名)=きすご[和にも]
きずだらけ=きずもたくれ・きずもつれ
きずもの=こつれ・こつれる(使い古してへこみ傷やこすれ傷などが目立つもの)
きずもの不良品=はね
帰省していますか=おかえっちょりますか(甲浦では帰省人への優しい挨拶言葉)
規則正しく積み上げる=はえる(米俵、保佐などを積み上げる)
北風=きた(キタゴチは北東の風)
北側=きたうら(~ラや~ウラは~側の意味)
汚い=こぎたない(軽蔑語)
汚くて気分が悪い=えずい
気違い(狂気)=きちがえ(例・酒はキチガエミズ)
吉米・良質のうるち(粳)米=きち・きちまい・きちまえ(ほかに太米、糯米)
几帳面=ぎだん
期待できない=ほっくりせん[和にも]
汚い・うっとうしい=むさい・むさくるしー
汚い=ばばちー(幼児語)
きたない汚物=ばば(幼児語)[和にも]
忌中・喪中=ふく・ぶく[和にも]
きちんと=ちゃんと・ちんと(例・チント座っちょれ)
きっかけ、とっかかり=とりつき
きつくない=なすい・なそい(例・坂道がなすい、煙草の味がなそい)
きちんと・ちゃんと=ろくに[甲・宍・海]
きちんと・徹底的に=こしゃんと・こちゃんと(新はコジャント)
喫水が下がる=あしがはいる(船脚が下がる、大漁で船の喫水が下がる[宍]
            (高知県中西部は「あしをいれる」と言う)
きっちり一杯=きちきち・ぎちぎち・きっちら・(満杯、隙間がない)[和にも]
きっちりとくっつく=かっつけ
来ています=きちょる
来ている・こちらへ向かっている=きよらえー・きよーらえー(えーは野根方言)
来ていない・こちらへ向かっていない=きよらん・きょーらん
来てください=きておーせ・きとーせ・きとオせ[山]
機転が利く=さどい・さどこい(理解力が良くて早い)
帰途の収穫物=よに・よーに
来なさい・来い=きー・きイ・きてみー・きてん・きてんさー・きてんだー・きてんまー
来なさい=こんせ・きなんせ[山]
着なさい=きー・きイ
気長く=きなごーに
杵取り=きねどり・きなどり(餅つきのとき臼の中の餅を動かす役目)
昨日=きんにょー・きにょー・きんのー[和にも]
木の株=かぶった・かぶっと[和にも]
きのこ=なば・だけ
木の根っこ=きが(やにの回った古株や根っこ)[野は杉・海は松の古株のこと]
          海陽町では戦時中に松の根株(きが)より精製した油分を自動車燃料とした
木の芽起こしの雨=きのめおこし(早春の暖かい雨)
木場=どば
キハダマグロ(魚名)=しび・こきわ・よつ・よつびし(中型)[甲~室戸]
厳しく説教される~する=たこつられる・たこつる[和にも]明治の軍隊用語に由来
気分=むねくそ
希望者が殺到=ひきばい
来ませんか=こにゃー・こにゃーさー・こにゃーだー[野]
木守り=きまもり(果樹の実を一つだけ残したもの・他の地区はキモリという)
きまる・気取る=しゃんつく
君=おんし[和にも]
気味が悪い=いじかましい(気味悪いほど大きい、気味悪いほど多い)
気持、気性、気分=きー・きイ
気難しい・理屈=ねんごー・へこむづかしー(難癖をならべて容易に同意しない)
着物=きもん・きりもん[海・阿・幡多郡も]
着物=べべ・べんべ(幼児語)
着物の下部をからげ上げる=つべからげ
着物の丈を短くすること=ぬいあげ(裁縫用語)[和にも]
着物を左側を下に着せる(死に装束)=ひだりまえ
着物をめくる=はたける・はだける(着物をめくって肌の一部をさらす)
気安い=あんき・あんけ
気安い間柄=おらがおんしがのなか
気安め=きやすけ
きゅうくつ=せつくろしい
器用=こーしゃ
仰山=じょーさん[海]
兄弟=おとどい
恐縮する=こんもーなる
逆=へちこち・へちゃこちゃ
気安く=てんでやすーに(例・てんでやすーに引き受けられん)
休憩=ほねやすけ・やつ(午後八つどきのおやつ又は休憩、仕事途中の休憩)
急斜面=たてる・たつ(山の斜面が急なこと)
牛馬の餌=はみ
恐妻=やまのかみ
行水=ちゃぶちゃぶ(幼児語)
~競争=~やい(例・早いヤイ、走りヤイ)
共同作業またはその共同組織=ゆい
強行する=のしきる・のしまくる
強調の接頭語=ひん~(例・ひんのむ、ひんまげる)
強調の接頭語=ぼし~[高知県西部](例・ボシ切る、ボシこむ)
共同の農作業=でやく・たやく(地域共同で水田や農道や水路の維持管理作業)
京都に遠い所・またはその方角=しも(逆・カミ)
器用貧乏=きよーびんぼーじげだから・器用貧乏地下宝
          (器用貧乏は物知りであり土地になくてはならない重宝な人)
恐怖でふるえる=そーけだつ
京間=きょーま・畳のサイズ:190×95㎝、本間とも言う
        (江戸間:176×88㎝、柱も含め180×90㎝、田舎間とも言う)
        (あいの間:182×91㎝、京間と江戸間の中間)
共有=なかま(例・なかまで使う)
漁場=あじろ
虚脱状態=ほわいら[甲]
漁労の船子=せこ
キョロキョロ=きょときょと(落ち着かないふう)
気楽=あんき・あんけ・あんか(例・アンカに構える、アンカ無事と思うな)
きりがない・果てがない=たたえん
切り株=ほた(木や株の腐ったもの)
ぎりぎりいっぱい=せっつかっつ
キリギリス=きりす(昆虫名)
切りまくる・切りまくられる=きりちゃちゃくる・きりちゃちゃくられる
義理を果たす=ぎりはり
切り藁=すさ(練った赤土に混ぜる切り藁)
きれい=えー・えい・えエ・えー
きれいな=きれーな・きれな(奇麗に=きれーに)[甲・宍・海]
切れっ端=ごんきれ(木の切れっ端)
切れない刃物=なまくら
気をつけて=きーつけて・きーつけよ(別れの挨拶の一種)
きんこのまじない・きんころまじない=幼児の打ちこぶを直すまじない言葉[岬陽]
近所・近辺・近郷近在=ちか・ちかまーり・ちかめぐら
キンセンガニ(蟹)=はまぐりがね(海の砂地にいる砂色の蟹)[甲]
きんちゃくきり=ちぼ
キントキダイ(魚名)=あかへいじ[県東部]・べんけい[甲]めばる[高知県]
筋肉がこわばる=くわる・こわる・みがいる・みがはいる
ギンヤンマのメス=あぶらめん・あぶらこ[野](羽が油の色合い)

          く
九=くー
苦=くウ
具合=ぐわい(健康、病状、天気、都合など)
具合・体調=のー(例・二日酔でノーがワリイ)
具合が悪い・気分が悪い=のーがわりい
空洞状態=すかすか(水分が抜けてしまった状態)
空腹=ひだりイ・ひだるい(空腹でしんどい、力が出ない)[和にも]
空腹になる=はらがひっつく
草木の密生した状態=いぎす
草や穀物野菜の株立ち=くら
櫛目の鍬=じょーれん(砂をすくわず小石や貝だけすくい取る鍬)
くじ引き=あてもん(子供の買うくじ付きまたはくじ引きの商品)
くしゃみ=くっしゃみ、くっしゃめ
鯨を見張る=やまみ(山から海の魚群や鯨を見張る)
鯨尺=くじらじゃく=1尺の1.25倍≒37.879㎝
くすぐったい=くすばい・くつばい・くすぶったい[高]・コソバイ・コスバイ[阿]
くすぐる=くすばす・くすばかす・こそばす・こそばかす
燻る=くすぶる・くする・くする(煙や煤が出て不完全燃焼する)
くすらせる=ふすべる
薬指=べにいび・べにゆび(口紅をひく時に使う指)
崩れた小石=ざれ
崩れた場所=くえ・ざれ
崩れる・潰れる=くえる(洪水で土地が流失する意味もある)
くそ~=強調語(例・くそ忙しい、くそじんま、くそ重たい、くそ馬鹿)
くそ~(ののしる言葉)=くそたれ・くそったれ(くそは悪い語の接頭語)
糞だらけ=くそもたくれ・くそもつれ
砕く=むしくる・みしくる
くだくだしく=ぐたぐた・くだくだ・ぐだぐだ
くだけ米・ふるい目下の二番口=こごめ
下さい=くなんせ・くれてん・くれんせ・くれてんさー[野]・くれてんだー[野]
下さい=おーせく・つかさい[土]・つかはい[徳島]・つかはれ[徳島]
下さい=くり[佐・幡多郡も]愛媛県から渡来した言葉と思われる
下さいませんか=くれっと[野農]・くれまいかのー[甲・宍]
果物の種=さね
果物の房成り=くら
口が達者な人=べんたち
口先だけの返事=くちへんじ
口ごたえ・反論=くちへんじ
口焚き=くちだき(最初に炭窯内の原木を燃やさず乾燥のために焚く・炭焼き用語)
口の達者な女=くちまつ
口の中に水を含む=くくむ(飲み込まない)[和にも]
くちなし=ぐちなし(植物名・果実は黄色染料)
くちびる=くちべろ・くちべら
口米=くちまい(年貢や加地子を納米するとき余分に入れる加増米)、口籾、俵付、入れ目
口をあけること=あーん(幼児語)
くっつく・接着する=ひっつく
くど=おくど(神聖な場所としてオクドサンとも言う)
口説き(歌・囃し)=くどき・くどく(盆踊りや芝居の歌または歌うこと歌う人)
くどくど=ぐたぐた・くだくだ・ぐだぐだ
くどくど文句を言う=くじる・くじくる
愚鈍・鈍い=とろい・とろくさい・とろこい[和にも]
苦難苦渋する=こたう・こたえる
首筋=えりかみ
くべる=くえる(火を焚く)
熊手状の掃除道具=さらえ(竹で造った熊手状の掃除道具)[和にも]
熊野神社=くまのいさん[甲]
クマノコガイ(貝名)=くろめ(の黒い巻貝類を総称してバイとも言う)
くまびき・しいら(魚名)=とーやく(十百も群れる魚)・ねこまた・ねこまたぎ
グミ(果樹名)=ぐいめ・ぐいみ[甲]
組皿鉢=くみざーち・くみざアち(食材を自然風景に見立てて盛り合わす皿鉢料理)
組紐=くで(くで紐、打紐)
蜘蛛・蜘蛛の糸=ぐも・ぐものいー
蜘蛛の巣=ええ[佐]他地区はエ
鞍・牛馬の鞍=たぐら(農耕用の牛馬の背につける農具)
暗がり=くらみあい・くらみやい
暗くなる=くんろーなる・くろーなる
暗くなるまで働く=よつべ・よつべはう[海]
~くらべ=~やい(例・早いヤイ、走りヤイ)
暮らし向き=よ・よー(よーがたつようになる)
くらわす(なぐる)=くらす・くらっしゃげる・くらったーす
くらわすの強調語=ぶちくらす・ぷちくらす・ぶちくらったーす・ぷちくらったーす
繰り返しの強調語=~ちゃちゃくる(切りちゃちゃくる、踏みちゃちゃくる)
来る、来るだろう=くらー
来る事をあしざまに言う言葉=きくさる(~くさる、~しくさる)
苦しい・しんどい=うるさい・づつない・ずつない[和にも]
来るついでに=きしな
来るな=きな・くな・くな・くんな
くれ竹・ホテイチク=ごさんちく・ごさんじく(筍を食べる竹の種名)
苦労=やく
愚弄=ちょーさいぼー[和にも]ちょーかいぼー[甲]
愚弄する=わやくる
玄人=くろと(ウを省略する阿波ふう吃音の例)[甲]
くろがねもち(樹木名)=あおき
黒鍬=くろくわ・くろっか(荒地を田畑に開墾する職業)
黒ずんでいる=じじぐろい・いじぐろい(皮膚や生地が黒ずんでいる)
クロサギ=まき(魚名)[甲]
クロメジナ=はぶ(魚名)[甲]
黒鯛=ちぬ(磯魚の名)
クロビシカマス(魚名)=がら(佐喜浜定置網でよく獲れる深海性魚)[佐]
クロホシイシモチ=くろいしもち(魚名)[甲]
クロホシフエダイ=たるみ(魚名)[県東部]
黒穂病=くろんぼ(麦の黒穂病)
クロマグロやソーダガツオの仔魚=しんまい・しんまえ(初秋の頃とれる)
黒松=おんまつ(メンマツは赤松)[和にも]
鍬切れ=くわぎれ(掘るときに鍬で切ってしまったイモ類)
食わす=くわしこむ・くわしこったーす(針を飲ませる魚釣り用語)の強調語
詳しい=こわしイ
~君=~こ(男子の名前の接尾語。例・安男や康博ならヤスコ)
群生する=ぐぞがえる(魚や虫が群生する)[甲]

          け
毛・毛髪=けー
計画=さんだん
警察官=ほぼ(昔は捕亡と言った)
傾斜がゆるやか=なるい・なアるい・なろい
計測定規=けんじゃく(木材を計測する定規)
継続する状態=どーし(例・走りどーし)
軽率=とそんじょ・とそんど
軽率な者・うっかり者=うかっぽ・うとっぽ[野・甲]うっとぬけ[海]
携帯用の組重箱=さげじゅー、野外食用の手提げ重箱(ユサンバコ)
系統・一統・親戚=とー
軽薄=たすい・たすこい・たっすい
京阪神から下ってくる船=くだりぶね[野]
軽蔑の接頭語=ど~(例・ドけち、ドぬすっとー、ド遍路)[和にも]
契約解除=へんがい[佐]山分はヘンガエ
計量器・竿ばかり=ちぎ(計量する道具、主として竿ばかり)
ケガ=あいまち・ケガ・不祥事
毛が生え変わる=けがえ(成長過程、季節現象)
けげんな=もっけな[和にも]
消しゴム(文房具)=けしごぶ(子音MがBに変わる例)
消し炭=けしずみ・けすみ・けずみ・からけし[野]すみかぶら[甲・宍・海]
化粧する=やつす[岬陽・山]
化粧まわし=まわし・おおまわし(神輿を固定する化粧まわし)[野]
削り取る=こさげる(竹細工・木工細工)
削り節=けずりか[甲]
削る・掘る=はつる[和にも]・へつる・はつる(材木の荒削り、土や岩などを削る)
下駄=かっか・かっこ(幼児語)
下駄の種類=サシゲタ、コッポリ(コップリ)、ジキゲタ、ノメリ、キリゲタ、
            ショセイゲタ、ホオバ(野根よもやま集より)タゲタは水田で履く
けたくそが悪い=けたくそわりー・けったいくそわりー
けだるい=だるい・だい・だいー
結局は=どちみち[和にも]
結実が止まる=あがる(成熟する・終了する)
決断しかねて迷う様子=まっしこまっしこ・いっしこまっしこ
決断できない=ふわつく[甲]
決着・担保=かた
決着をつける=だんつける・だんつめる
結膜炎=やんめ
月曜日=げっちょーび(甲・海・阿)
けなす=くさす(悪口を言う、文句を言う)
気配=けエ
毛深い・毛だらけ=けむしゃ・ひげむしゃ
毛虫=ひげむし(蝶や蛾の幼虫)
煙たい=くすぶったい
煙り・煙る・煙たい=けぶり・けぶる・けぶたい(子音MがBに変わる例)[和にも]
煙らせる=くすべる・ふすべる
煙る・くする=ふすぼる
下屋・片屋根=ふきおろし・ふきさげ(母家の側面などにつける)
下痢=はらく[甲・海・和]
下痢する=さげる・とーす(例・はらをトーした=下痢した)
蹴りとばす=けとばかす
蹴る=けたくる・けりたくる(荒っぽく蹴る)
~けれど=~けんど・~けんど
原因=から
原因・詳細=やら(例・やらがわからん)
健康・息災=まめ
玄関=あがりたて・あがりと・あがりはな
玄関先=かど
元気に=いさましー・いさましゅー(例・いさましーしよったかえ)
肩甲骨の下部あたり=けんびき・けんべき
健康に=いさましー・いさましゅー(例・いさましーしよったかえ)
げんこつ=ごんけつ
堅実質素な生活=しまか
原種もどり=たながえる・たながやる(植物の突然変異)
剣道=やっとー(幼児語)
玄米=くろまい
懸命=むさんこ[甲・和にも]海はムザンとも言う
懸命に努力する=はってんくらう・はってんくるう
懸命にやる=むくる・やりまくる(~マクルは強調の接尾語)
倹約・節約=かんりゃく

          こ
五=ごー(ごーは「業、号」ごオは「郷、集落」)
ごーろ=野根別役の小字名、ゴーロやゴロクは昔の林産物集積加工地に由来する地名
小網・えび網=こあみ
濃い=こーい・こいイ
こいつ=こと(例・どともことも、ことらーは)・こんた[和にも]
こいつは=こたー・こたア・ことは・こいとは
鯉幟の上げじまい=たてあげ(七歳の男子の鯉幟の上げじまい、八歳以降は上げない)
合意する=てーたたく・てーたたく・てをうつ・てエうつ・てエたたく・てをたたく
行為を繰り返す(強調語)=~たくる(例・けりたくる、ぬりたくる)
強引=がい(がいな・がいに=・強引な・強引に、荒っぽい)[和にも]
強引に=しきって
豪雨=ざんざんぶり(雨がザンザン激しく降ること)
小魚・雑魚=じゃこ・じゃこ・どろめ・ちりめんじゃこ
小魚のぶつ切り=せごし(小魚をぶつ切りにして塩酢で和える)(例・鮎のせごし)
甲乙つけがたい=ぶっちょる
合格する=とオる
交換=かえかえ・かえこと[和にも]
睾丸=きんたま(陰嚢はフグリ)
耕起する=おこす(例・水田作業=起こす→たたく→かく+あぜかき~あぜぬり)
耕作権=うわつち
工作前の状態=ながら(例・竹をナガラで持ってきた)
降参した=あげた(子供の鬼ごっこや隠れん坊遊びで「降参」で、次回戦に入ること
強情=しわい(海は欲張りや姑息の意味もある)
交渉を仲立ちする=くちをきく(仕事や縁組)・なかもち
好色=すけべー
更新=さいがけ
後進(航海用語)=ごーすたん・ごすたん(逆・前進はゴーヘー)
荒神に供える松=こーじんまつ=荒神(竈の神様)に供える松の枝[和にも]
好人物=けっこうじん
耕土、田畑の地表の耕作部分=うわつち
勾配、傾斜=のり
交尾したトンボの雌雄=つるみ
交尾する=つるむ(昆虫などの交尾)
興奮して男性器が勃起する=いこる
弘法大師=おだいっさん
購入(売ってもらう)=わける(例・それをワケテくれ=売ってくれ)
甲羅=せんごー(例・亀のせんごー)
合流する=ひっつく
高齢の女性=ばー・ばば・ばんば
口論=いーやい[和にも]
肥桶=こえたご(下肥を入れて運ぶ桶)
小枝・雑木=しば(焚き付けにする小枝)
小枝を束ねた薪木の束=そぐり[宍・海]
小枝を束ねて尻に敷いて斜面をすべって遊ぶ=しばんま
肥えた人=こえたんぼ
肥溜め=こえつぼ(下肥を溜める穴ぐら)
五右衛門風呂の底板=げすいた[和にも]
氷(寒期の氷)=かんこーり・かんこオり=厳寒期に張る氷[和にも]
氷枕=みずまくら(熱が出たときに水や氷を入れて使う枕)
戸外=おもて
互角=せっつかっつ
小型のブリ=はらじろ(魚名)[高知県東部]
股間=またくら・またぐら
ごきげんですか?・ごきげん?=ごきげんさん(挨拶語)
小刻みにたたき削る=へつる・はつる
ゴキブリ=あま・ごぜ・ごぜむし(当地方では「ゴキブリ」とは言わない)
コクゾウムシ=ほり(米に発生する害虫)
穀物を水に浸して柔らかくする=よます
苔=ごけ
柿=こけら(薄い板片・屋根を葺く=こけら葺き)
こけら寿司の型枠=おしぬき(押抜き寿司、こけら寿司、またはその型枠[和にも]
                  徳島県ではさまざまな単型で中味に具を入れる
こける=とんする(幼児語)
ここから=こっから・こっから
心地・気分=こーち・こオち[甲]
午後に定置網をあげること=ばんもち(逆・あさもち)
心が高揚する=わいてくる・わく
こざ=炭窯から炭を出す道具(五角型とコの字状とがある)(炭焼き用語)
小作=あたる
小作料=かじし(加地子)・くもつ(田畑の借料、現金または収穫物で払う)
小皿=てしお・てっしょ・てっしょー
甑=こしき(米やもち米などを蒸す段重ねの道具)
こしき=炭窯の内部で原木を炭化させる部位(炭焼き用語)
乞食=ほいと
乞食根性=ほいとこんじょー
こじつけ=こでつけさでつけ・さでつけ・とりつけさでつけ
腰ひき=こしびき・ひとりびき(人力で引いて耕す農具・同型の牛鍬馬鍬もある)
腰巻き=おこし(女性の腰巻き)
拵え・こしらえる=こっしゃえ・こっしゃえる(阿波弁の影響を感じる)
五社神社=ごさいじんじゃ(白浜の五社神社)[宍]
こしらえる・作る=こさえる・こっさえる・こっしゃえる
こすりつける、塗りつける=なすくる・なする
仔スルメ=むぎわらするめ(初夏の頃の小さい仔スルメ)
五寸=ごっすん[野・海]
個性的な人の接尾語=~すけ(例・飲みスケ、ねぼスケ)[和にも]
午前中の定置網あげ=あさもち(逆・ばんもち)
五体・身体・肉体=ごたい
こたえた=ことーた・ことオた
こたえただろう=ことーつろ・ことオつろ
こだま=小さめのタモアミ(漁具)
ごちそう=ごっつォー・ごっそ・ごっとー・ごっつぉー(例・ごっとーさん)
ごちそうになる=よばれる
ごちゃ混ぜ=まぜくちゃ・まぜごちゃ
こちら=こっちゃ(例・あっちゃこっちゃ、こっちゃい来い)[和にも]
こちらへ向かっている=きよる・きよーる・きょおおる(野)
小突く・小突かれる=づく[新]・づかれる[新]
小突きまわす=づきまアす・づきたくる[新]
こっけいなことをする=ちょける・ちょげる[和にも]
こっけい者=ちょげす
こっそり行う=ぬけ
木っ端=こけら(大工仕事の木屑)
~ごと・~もいっしょに=~ごし・~ごと
事がさしせまる=しりにひがつく
~ごとに=~たんびに
ことひき(魚名)=くんく[甲]
子供=こー(コーは「こう、この、甲」コオは「粉」)
子供・小僧・こわっぱ=こびんす・びんす
子供に行儀作法などを教育する=しつける
子供を叱る言葉=めんめー・めめかー(幼児語)
子供を育てる=ふとらかす
小鳥(幼児語)=ちっち
小鳥籠=こばん(竹ヒゴで作った小鳥籠)
来ない=けーへん[宍・海]・きえせん・きえへん
来ないか=こにゃー(同・こにゃーさー、こにゃーだー)[野]
来なかった=けエせった・けエへった・けエへなんだ[野・和にも]
小苗=こばえ(親木の周囲に生えた小苗や脇芽)
粉にする=はたく(米の例・稲かる→籾こく→玄米する→白米つく→米粉はたく)
この阿呆=こなほー[甲]
この・こんちくしょう=こな・こなくそ
このような=こったら・こんなん
このかた=こーらい(例・何年こーらい)
このたぐい=て・てー・てあい(例・このてが安い、このてーを買うてこい)
木場=こば(山の作業場や山小屋のある平坦な場所)
ご飯=うま・うまうま(幼児語)
ご飯・食事=まま・まんま・おまんま・ごぜん[和にも]
ご飯などを茶碗に入れる=よそう[和にも]
木挽き・木樵り=こびき・こびき
小舟・一本櫓の舟=ちょろ
小縁=こべり(舟べりの上にはった板)[高知県・宍]
細かい=こまい・こんまい・こんまちこい[和にも]
ごまうなぎ=がねかみ・かにくい・がねくい(普通のウナギより太短くごま斑がある)
            (海部の母川の天然記念物オオウナギが有名)
ごまかす=ちょろまかす
ゴマサバ=あおこ(小型のゴマサバ)[甲]・なんきんさば(魚名)[甲]
困っているよ=こいあげとんよ・こいやけとんよ[宍]
こま結び=まむすび・まんむすび
困る・困った=よわる・める[新]よわった・めった[新]
こまる・こまりはてる=める・めりこむ
ゴミ=ごみくた[和にも](雑多な塵芥)
込み合う=つむ
込み合って座る場所がない=おるさきがない
~こむ(強調語)=~こったーす(例・ほりこったーす、やりこったーす)[甲]
ゴム=ごぶ(子音MがBに変わる例)
ゴム製=ごむぞーり・ごむじょーり・せんにち・せんにちぞーり(藁草履より長持ち)
ゴムの反動で銛を撃つ魚突き道具=じゃん・じゃん鉄砲[甲]ちゃん・ちゃん鉄砲[野]
          (磯魚突きの潜り漁師の使う大型から子供用の小型遊具まで)
こむらがえり=こぶらがえり・こべらがえり(筋肉が引きつる現象)[和にも]
米粉餅=はたきもち(米粉を練ってから蒸して作る餅)
米俵の両端の丸いふた=さんぶたさんだわら・さんだーら
ごめんね、ごめん下さい=ごめんでー・ごめんでエ・ごめんなして[甲・海・阿]
米びつ=とびつ
五目ずし=かきまぜ・ごもく・ばらずし・もぶり・もぶりずし・まぜくり・まぜくりずし
  (酢めしに具を混ぜたすし・酢なしはごもくめし)
五目ずし=ちらしずし
五目飯=もぶり・もぶりめし・かやくめし(普通の飯に具を混ぜたもの)[和にも]
子守用の半纏=もりばんてん・ねんねこ(幼児を背負うときの半纏、冬季用)
子守り役・子守り奉公=もりこ[和にも]
菰や俵を編む台=こまし・こませ
こりゃ!・こら!=てい!(子供を叱る言葉)
懲りごり=ごりごり
懲りる=ごりる
これ(掛け声)=こら・これ・こらえ=こちらに向かせるための掛け声(接頭語)
これ=声かけの言葉や合いの手の言葉(例・コレ〇〇さんよ、それはなんコレ)
これこれこのように=こないこないに[甲~阿~和]
これだけ・これほど=こんだけ・こんなけ・こればー
ころあい=時分・じぶん(例・ひるじぶん、もう来るじぶん)
ころがるように落ちる=まくれる
転ばし=ころ(重いものを転がして動かす道具、牛馬に引かせ転がして耕す農機具)
転ばす=こかす[和にも]
転ぶ=こかる・こかれる[和にも]
怖がる・怖がらない=おじる・おじん
怖がりの人=おじくそ・おじくそたれ
怖くなる=こおーなる
壊してしまう(強調)=わらくったーす
壊す=くだく・わらくる・みだく[高知県]・めぐ[徳・山]・めだく[徳・山]
壊す(ひきむしりおしつぶして壊す)=みしる・みしくる
壊れる=みだける・わらくれる・めげる[徳島県]
壊れた=めげた[徳島県]
児を背負うタスキ帯=おいこ・おいご(夏は単独、冬は綿入れネンネコ半纏を重ねる)
困窮する=かつえる・かつれる[和にも]
困窮をきわめる=いきつむ・いきづむ(生活や事業がいき詰まる)
根性・性根=かんき・しょね
ゴンズイ(魚名)=ぐぐ・ぐーぐー・ぐんぐ(背びれに毒がある小魚でナマズに似る)
今度は=こんどら
こんな・こんなに=こないな・こないに[甲~阿~和]・こげな・こげに
こんな所=こんなく・こんなくー
困難=しんどい
困難=~ぬくい(例・やりぬくい、使いぬくい)[和にも]
金毘羅神社の奉納相撲=こんぴらずもー(神社名は、金毘羅、琴平、その他多様)
コンブ(海草)=こぶ[和にも]
今夜・今宵=こいさ[新?]
混乱させる=まぜくる・まぜかやす[和にも]
混乱する=びらくる・べらくる
婚礼の忌み日=やまめじゅく(婚礼を避ける暦の上の日)
婚礼の随従役の少女=まちじょろー(婿方から嫁方あるいは嫁方から婿方へ随従役)